旭川のトンネルで火災 鎮圧も復旧めど立たず
27日午前5時ごろ、北海道旭川市のJR函館線伊納−近文間にある嵐山トンネルで、回送列車の運転士が架線から火花が出ているのを発見した。JR北海道によると天井部分のウレタンが燃えた。午前11時45分ごろに鎮圧したが復旧のめどは立っていない。深川−旭川間で運転を見合わせており、午後0時10分現在、札幌と旭川や稚内などを結ぶ特急62本を含む84本の運休が決まっている。
JR北によると、このトンネル内では同日午前4時5分ごろ、架線の送電トラブルが発生し、自動的に送電が停止した。その後、指令センターが遠隔操作で復旧させ、回送列車の運転士が状況を確認していた。ウレタンはトンネル内の水漏れを防ぐために付けられている。
旭川中央署によると、トンネル内が狭く消防車が入れないことや煙が充満したことから、消火に時間がかかった。火災によるけが人はいない。
この影響で、札幌−旭川間の特急「スーパーカムイ」は午後0時以降、札幌−深川間で2時間に1本程度、折り返し運転をする。また、深川−旭川間で代行バスを運転する。
札幌駅では、年末年始を道内で過ごす帰省客や観光客が説明や切符の振り替えを求めるため、窓口に列を作った。旭川市の旭山動物園に観光に行く予定だった東京都練馬区のパート従業員、浅野真里子さん(43)は「楽しみにしていたのに残念」と肩を落とした。【小川祐希】