従軍慰安婦問題だけについて話し合うための韓日外相会談が急きょ開催されることになった。日本の岸田文雄外相は28日に日帰りでソウルを訪れ、韓国外交部(省に相当)の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官と慰安婦問題について集中的に議論を行うことが決まった。韓国と日本の両政府が明らかにした。今回の会談は日本側が先に提案し、韓国側がこれを受け入れる形で実現したという。
韓日両国は昨年3月、米国の仲裁により韓米日3カ国首脳会談を開催し、その後も局長級のレベルで慰安婦問題について11回にわたり交渉を重ねてきた。ちなみに最後の協議が開催されてのはわずか10日前だが、今に至るまでこれといった進展はない。それでも朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は年内妥結の必要性を重ねて強調し続けているが、そのような中、今年もわずか数日しか残っていない状況で、日本側が突然外相会談を提案してきたわけだ。これはとりあえずは朴大統領の言葉に日本側が配慮を示したものと解釈することができる。
しかし1回の会談で双方が一気に合意に至り、問題が全て解決するとは到底考えられない。現在、両国政府の間でどのような話し合いが行われているのかはわからないが、この問題は両国政府による政治的決断だけで解決するような問題ではない。何よりも被害者である元慰安婦女性たちが受け入れることのできる内容でなければならず、また国民も納得できるものでなければならない。朴大統領は今年6月「交渉は最後の段階に入った」と発言したが、実際はその後も今に至るまで全く進展がない。このことだけを考えても、この問題がいかに複雑かつ困難なものであるかがわかる。