大統領選出馬にだんまり潘基文氏、総選挙後に来韓へ

潘事務総長「水は弱いようだが実は強い」
来年の国会議員選挙後に来韓

大統領選出馬にだんまり潘基文氏、総選挙後に来韓へ

 「『上善若水(最高の善は水のようなもの)』という言葉は私の信条です。誰しも五行(木火土金水)の中で水が最も弱く、大したものではないと考えていますが、水は時には洪水や津波のように全てを奪い去ってしまいます」

 国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は22日(現地時間)、米ニューヨークの国連駐在韓国大使館公邸で開催されたニューヨーク特派員団の忘年会に予告なしにやって来た。この席で潘事務総長は、今年8月にオバマ大統領にプレゼントした「上善若水」と書かれた揮毫(きごう)と関連づけ、自らのリーダーシップ論について語った。潘事務総長は「私はいつもおとなしくしているようだが、必要なときには世界の首脳たちに対して非常に強い態度で臨んでいる」と述べた。

 潘事務総長はつい先日、パリでの国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)において、任期中最大の実績となりそうないわゆる「パリ協定」の締結にこぎ着けたこともあり、非常にスッキリした様子だった。潘事務総長は「(世界各国が参加する協定に向けた話し合いには)18年もかかったが、そのうち9年はわたしが担当した」「10年かけて増えた体重分が一気にやせたような気分だ」などと語った。

 しかし現在韓国の政界で最大の関心事となっている自らの大統領選出馬と訪朝について、記者たちから質問が出ると、突然口数が少なくなった。「韓国の次期大統領選挙に出馬をするかしないか、このことを明確にする計画はないのか」という質問には、完全に口を閉ざした。また北朝鮮訪問計画についても「粘り強く接触を続けている」としか答えなかった。

 潘事務総長は来年韓国で国会議員選挙が終わった後、6月にソウルで開催される国連の非政府組織(NGO)国際会議に出席するため、韓国を訪問する予定であることを明らかにした。各国から市民団体などの代表2000-3000人が出席する世界最大のNGO関連行事であるため、国連事務総長として参加するのはある意味当然だが、その一方でこれとは関係なく潘事務総長の来韓そのものに対する政治的な解釈も当然話題になるだろう。ただ潘事務総長は自らの来韓については「政府や企業、そして市民社会が協力して取り組むべき仕事はたくさんある」と述べるにとどめた。

ニューヨーク=金徳翰(キム・ドクハン)特派員
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