東京五輪:新国立A案、ザハ案と「酷似」との声も

白紙化された当初案デザインのザハ・ハディド氏が主張
「外観は違うが、スタジアムや座席のレイアウトなど驚くほど似ている」

 最初の案が白紙化された2020年の東京五輪メーンスタジアム「新国立競技場」のデザインが22日に発表されると、「盗作」の声が上がった。

 日本の安倍晋三首相は22日、閣議でメーンスタジアムの新しい設計案を承認、すぐに正式発表した。しかし、発表内容を見たイラク出身でイギリス在住の建築家ザハ・ハディド氏が直後に「外観上は別の物だが、スタジアムや座席のレイアウトなどが我々が2年かけて進めてきた(最初の)案に驚くほど似ている」と盗作疑惑を提起した。日本のテレビ朝日やTBS(東京放送)、インターネット・メディアなどはこれ一斉に報道した。ザハ氏は「我々がこれまでに提案し、否定されたコスト削減案のすべてが新しいコンペで採用されている。知的財産権は我々にあることを強調しておく」と述べた。

 ザハ氏は韓国・ソウルの東大門デザインプラザ(DDP)を設計した人物で、2012年に国際公募で東京五輪メーンスタジアムの設計者に決定した。ところが、工事費用が2651億円に増えたことで非難を浴びたため、安倍首相が昨年7月に白紙化を発表、デザインのやり直しを決めた。

 新メーンスタジアムの設計案は、日本人建築家・隈研吾氏の作品で、総工費は日本政府の上限額1550億円以内の1530億円だ。収容人員も当初案の8万席から1万2000席減っている。新メーンスタジアムの外観は、日本の伝統建築に多い「垂木」を想起させるひさしがあり、アーチ型のザハ案とは違うものに見える。

 また、東京五輪組織委員会では、ベルギーの劇場のロゴに似ていると指摘された五輪公式エンブレムのデザイン案を破棄し、新デザインを公募している。

姜鎬哲(カン・ホチョル)記者
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