2015/11/29の統計の振り返り。社会科学で受けた人はあまりいない気がするので情報共有。
結果:数理は落ちた、応用(社会科学)は受かった。
ざっくり振り返り
費やした時間
7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
30h | 30h | 60h | 60h | 50h | 230h |
使ったテキスト
公式テキストは使わざるを得ない。amazonの評判はかなり悪いが、それなりに知識を得てから見返してみると無駄の一切ない良い本であるような気もする。
1級の過去問は3年分しかないが、解説はそこそこわかりやすかった。
何かと補足に使っている座右の書。厳格な書き方をしている数理統計の本の中では親切で、幅広いトピックを網羅しているのでとても良い。
ざっくりやったこと
目標:統計数理、統計応用(社会科学)合格
- 7月-8月:公式テキストを読む。2章の多変量正規分布の導出周りで詰まりまくり、ストレスが溜まるばかりで進捗に乏しい日々が続く。
- 9月:公式テキストの3章を読む。十分統計量が一切理解できず、3週間を無駄に使う。シルバーウィークで過去問に着手。
- 10月:過去問ドリブンで勉強を進める。2章をひたすらやりこんで後は捨てることを心に決める。
- 11月:過去問を解くうちに、検定問題がなんとなく解けるようになる。
KPT
KEEP
- 割と早い時期から定期的に勉強する習慣を作れたこと
- 過去問ドリブンの勉強
PROBLEM
- 細かい部分にとらわれすぎて、試験で点を取るために知識をチューニングできなかった
- 捨てた分野が多すぎた(推定、実験計画、時系列etc…)
- 90分の時間配分など、試験当日を睨んだ対策をほぼしなかった
TRY
- 過去問ドリブンの勉強を早めに始める
- 一点集中は避ける
- こまいテクニックを使わなくていいように、基礎的な力を拡充する
- 勉強時間を昨年より多く確保する
受かったところ(応用:社会科学)について思うところ
ジニ係数、経済指数などの固有の分野は必ず出題されているので、過去問で対策しておいたことが功を奏した。しかし公式問題集の記述は薄いし、過去問は少ない分野なので、勉強はしにくいかもしれない。しかも今年は毎年出ていた回帰の問題は出題されず、ベイズ推論っぽい問題が出題されたり、時系列と分散分析が大問になったりと傾向は変化している。似たような傾向の問題が出る理工学分野の過去問を解いたりしてもいいのかもしれない。
今年解いたのは1.「層別抽出」 2.「ジニ係数とローレンツ曲線」 4.「ベイズ推論」の3題。自信を持って完答できた問題は一つもなかったが・・・。1.「層別抽出」は良く読めば基礎的な問題だった。サンプル抽出の時の分散を小さくする工夫については過去問でも何度か出たところなので対応できた。2.「ジニ係数とローレンツ曲線」は過去問で同じようなものがあったので、なんとかなった。4.「ベイズ推論」は最初の2問だけ解いて後は呪文を書いておいた。合否のボーダーは60%くらいなのではないかと予想。
落ちたところ(統計数理)について思うところ
アクチュアリーの試験と同じ感じでいけるっしょ!と思ったのが間違いであった。アクチュアリーは選択肢式の問題が2/3を占めることもあり、結果だけを出せばよい。しかし統計数理はその導出をガッツリ聞かれるという正反対の試験であった。
勉強の75%くらいの時間を公式テキストの2章に費やしたわけだが、それによって捨てることになった分野が多くなってしまったのが反省点。あとは試験の受け方も良くなかった。式変形は最低限にして、多くの問題を解くべきであった。その意味でも時間を計って過去問を解かなかったことが悔やまれる。そして問2で痛恨のミスをし、轟沈。
統計検定1級について思うところ
結構時間を割かないと受からないあたりコスパがいいとはとても言えないが、数理と応用を含めると幅広い統計の知識を学ぶことになるのはとても良い。でも難しすぎるよおおおおお。来年はもっと簡単にしてくれよおおおお。