一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所
~自然環境保全計画について~
はじめに
現在、我が国のエネルギー供給は、化石燃料(天然ガス、石炭、石油など)が全体の8 割以上を占め、その利用によって発生する二酸化炭素の増加が地球温暖化の問題を深刻化させるなど、化石燃料の利用によって生ずる温室効果ガスの削減が重要な課題となっております。一方、化石燃料のほとんどを海外に依存するなど、我が国のエネルギー自給率が僅か4%と先進国と比べ圧倒的に低いことも課題となっており、太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスなどのいわゆる「再生可能エネルギー」の利用については、政府も「温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源」として「2013 年から3 年程度、導入を最大限加速していき、その後も積極的に推進していく。」(*)との方針を打ち出しております。(*)『エネルギー基本計画』(2014 年4 月11 日付閣議決定)から抜粋。
このような経緯と背景から、資源が枯渇せず繰り返し使用でき、地球温暖化の原因となる二酸化炭素をほとんど排出せずに発電できる“クリーンで無尽蔵なエネルギー”を源とする太陽光発電は、地球温暖化防止に貢献できる発電手法として全国各地で急速に普及が進んでおります。
私ども株式会社一条工務店におきましても、これまで戸建住宅の太陽光発電の大容量化に取り組み、受注する戸建住宅に屋根一体型ソーラーパネルを搭載する当社オリジナルの太陽光発電システム(自社商品名:「夢発電システム」)として多くの皆様にご支援いただいてまいりました。この実績のもと更なるエネルギーの創出と環境貢献を目指して、日本全国合計1,000 メガワットを目標に太陽光発電所の建設を開始しております。その一環として、栃木県矢板市内におきましても太陽光発電事業所(発電所名:『一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所』)の実現に向けて、現在、栃木県や矢板市との間で各種許認可等取得の手続きを進めております。
事業予定地である『一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所』が位置する矢板市土屋・山田地内およびその周辺地域は、稀少な動植物が生息しており自然環境に恵まれた地域と認識しております。私どもとしましては、「生物多様性基本法」や「栃木県の自然環境の保全及び緑化に関する条例」などの法令を遵守し、事業推進者として自然環境の保全や環境負荷を極力抑えた事業推進を図りたいと考えております。エコ・ファースト企業という環境保全のリーディングカンパニーとして、当社は低炭素社会の実現に引き続き努めてまいる所存です。
1.事業概要
(1)事業の名称
一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所
(2)事業者
株式会社 一条工務店
〒135‐0042 東京都江東区木場5‐10‐10(3)事業地の位置
栃木県矢板市山田・土屋地内
(4)事業の目的
本事業は、社有地の有効利用を図り、エネルギーの創出と環境貢献を目指し、一般家庭2,017世帯の年間使用電力相当(7.26 メガワット)を発電するものです。
(5)事業規模
| 開発敷地 | 約15ha |
|---|---|
| 開発規模 | 7.26MW |
| 想定年間発電量 | 726万kWh (一般家庭約2,017 世帯の年間使用電力に相当) |
| CO2 削減量 | 年間3,535トン程度 |
(6)事業の工事期間
| 工事着手 | 平成28年8月(予定) |
|---|---|
| 運転開始 | 平成30年4月(予定) |
(7)土地利用計画
土地利用の基本方針としては、残置森林を適格に残し、動植物が生息生育しやすい良好な森林環境を確保します。
土地利用計画面積表
| 土地利用の区分 | 施設計画 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 区分 | 面積(ha) | 比率(%) | 区分 | 規格 | 設置数 | 建築面積等 | |
| 合計 | 15.6 | 100.0 | - | - | - | - | |
| 公共施設 | - | - | - | - | - | - | - |
|
11.2 | 71.8 | - | - | - | - | |
| 調整池 | 0.5 | 3.2 | - | - | - | - | |
| 緑地 | 残置森林 | 3.9 | 25.0 | - | - | - | - |
| 造成森林 | - | - | - | - | - | - | |
土地利用計画図
2.保全対策検討委員会の設置
(1)保全対策検討委員会の設置目的
文献調査等により、事業地に、貴重な動植物が生息・生育している可能性があることが確認された。これら動植物の保全対策を適正に行うため、その後の調査内容や保全対策について、有識者・学識経験者の指導等を受けながら事業を進める必要性がある。そのため、栃木県内の自然環境(主に動植物)に関する有識者・学識経験者を検討委員とし、保全対策検討委員会を設置することとした。
(2)保全対策検討委員および事務局等について
自然環境対策委員
| 委員長 | 青木 章彦 氏 | 作新学院大学女子短期大学部 教授 |
|---|---|---|
| 委員 | 遠藤 孝一 氏 | NPO 法人オオタカ保護基金 代表 |
| 委員 | 末本 一己 氏 | 自然史研究会 研究員 |
事務局等
| 事務局 | 株式会社 一条工務店 |
|---|---|
| 事業計画・設計 | 株式会社 河内測量設計 |
| 調査・保全対策計画等 | 株式会社 エコ・リサーチ |
3.検討委員会設置要綱
一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所 自然環境対策検討委員会 設置要綱
- (名称)
-
- 第1条
- 一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所事業に係わる自然環境保全対策検討委員会(以下、本検討会)と呼称する。
- (設置目的)
-
- 第2条
- 本検討会は、栃木県矢板市土屋および山田地内において(株)一条工務店が行うメガソーラー開発事業に伴い、開発予定地における動植物が適切に保全できるよう、動植物の調査計画、評価、保全対策計画について、事業者に対して必要な意見、助言を行うことを目的とする。
- (組織)
-
- 第3条
-
本検討会は、開発予定地周辺における自然環境に詳しい学術経験者および専門家をもって組織し、以下のとおりとする。
- 委員
- 青木章彦氏
- (作新学院大学女子短期大学部 教授)
- 委員
- 遠藤孝一氏
- (NPO 法人オオタカ保護基金 代表)
- 委員
- 末本一己氏
- (自然史研究会 研究員)
- 2 本検討会には座長を設け、委員の中から互選することとする。
- (検討事項)
-
- 第4条
-
本検討会は、以下の事項について検討を行う。
- (1)動植物の調査・手法および評価に関すること。
- (2)希少動植物の保全対策計画、生態系保全に関すること。
- (3)モニタリング調査の計画に関すること。
- (会議)
-
- 第5条
- 会議は、座長により議事が進行されるものとする。
- 2 会議は、事業着工までに6回開催されることを予定する。
- 3 会議は、前第2項に関わらず、必要に応じて開催することができるものとする。
- 4 着工後の本検討会の開催については、本検討会で協議するものとする。
- (事務局)
-
- 第6条
- 事務局は、(株)一条工務店に置くものとする。
- 2 事務局は、検討会の運営および事務を行うものとする。
- 3 事務局は、検討会の運営業務の一部を、外部コンサルタントに委託できるものとする。
- (情報公開)
-
- 第7条
- 本検討会は、希少動植物の保護の観点から非公開とする。
- 2 事業概要、調査方法、結果概要、保全対策計画、本検討会の議事概要について、希少動植物の保護が確保される範囲で公開し、保全対策計画について一般の意見を募集することとする。
- 3 前第2項における情報の公開は、(株)一条工務店のホームページにより行うものとする。
- (解散)
-
- 第8条
- 本検討会は、栃木県自然環境保全協定の締結をもって解散するものとし、各委員への通知により行う。
- 2 本検討会は、前第1項に関わらず、一条メガソーラー栃木矢板太陽光発電所事業が中止となった場合、事務局の各委員への通知により解散できるものとする。
- 3 栃木県自然環境保全協定の締結以降においても継続の必要性が本検討会で決議された場合、本検討会の解散を延期できる。延期期間については、本検討会により定める。
- (その他)
-
- 第9条
- この要綱に定めるものの他、必要な事項はその都度本検討会において協議して定める。
- 附則
- 本要綱は、平成27年2月3日から施行し、本検討会の解散までとする。
4.調査手法
| 調査項目 | 調査方法 | 調査回数・時期 | |
|---|---|---|---|
| 植物相 | 任意踏査 | 3 回(春季・夏季・秋季) | |
| 概観植生図 | 航空写真および踏査 | 1 回(秋季) | |
| 植生 | ブラン・ブランケ法 | 2 回(夏季・秋季) | |
| 哺乳類 | 踏査(フィールドサイン法) | 3 回(春季・秋季・冬季) | |
| トラップ法(シャーマントラップ) (3 箇所×10 個) |
1 回(秋季) | ||
| 鳥類 | 一般鳥類 | 任意踏査 | 4 回(春季・繁殖期・秋季・冬季) |
| オオタカ | 成鳥行動圏調査 | 2 月下旬 4 月上旬に4 回 | |
| 繁殖兆候調査 | 2 月下旬 4 月上旬に4 回 | ||
| 繁殖状況調査 | 4 月上旬 7 月上旬に7 回 | ||
| サシバ | 繁殖兆候調査 | 4 月下旬 5 月上旬に2 回 | |
|
任意踏査 | 3 回(春季・夏季・秋季) | |
| 昆虫類 | 任意採集 (見つけ取り・スウィーピング法等) |
4 回(春季・夏季・秋季・冬季) | |
| ベイトトラップ法(ピットホールトラップ) (3 箇所×10 個) |
3 回(春季・夏季・秋季) | ||
| ベイトトラップ法(糖蜜トラップ) (8 箇所×1 個) |
2 回(春季・秋季) | ||
| ライトトラップ法(10w ブラックライト使用のボックスライトトラップ) (6 箇所×1 個) |
3 回(早春・春季・夏季・秋季) | ||
5.調査結果概要
| 調査項目 | 実施内容・結果等 | |
|---|---|---|
|
||
| 植物相 |
3 季:94 科341 種類 貴重種:ミズマツバ、クロヒナスゲ |
|
|
春季(H27/4/21,5/22):173 種類 夏季(H27/7/22):224 種類 秋季(H27/9/28):127 種類
|
||
| 概観 植生図 |
踏査(H27/9/30)
|
|
| 植生調査 |
ブラウン・ブランケ法(H27/7/27) 【コナラ群落(5 箇所)】
|
|
| 哺乳類 | 2 季:5 科6 種類 | |
|
春季(踏査H27/4/9):5 種類 ・事業地広域でノウサギの糞を確認。事業地北側の林内でムササビの糞を確認。 秋季(踏査H27/9/29;トラップH27/9/28 30、10/26 28:6 種類
|
||
| 鳥類 |
4 季:30 科56 種類 貴重種:ハイタカ、オオタカ、ハヤブサ、サンショウクイ、クロツグミ、カヤクグリ |
|
| 一般鳥類 |
任意踏査 冬季(H27/1/31):35 種類 ・アカゲラ、キクイタダキ、コガラ、シロハラ、ツグミ等を確認。林内でカヤクグリの鳴声を確認。 春季(H27/4/29):36 種類 ・アオサギ、カワセミ、ムクドリ、キビタキ、オオルリ等を確認。クロツグミが事業地の林内で確認。サンショウクイが事業地の南側を飛翔した。 夏季(繁殖期)(H27/6/13):30 種類 ・ホトトギス、アマツバメ、ヒバリ、ハクセキレイ等を確認。 秋季(H27/10/10):29 種類 ・コゲラ、アオゲラ、ヒガラ、ビンズイ等を確認。 |
|
| オオタカ |
成鳥行動圏調査:2 月下旬 4 月上旬に2週間に1回、計4 回 繁殖兆候調査:2 月下旬 4 月上旬に2週間に1回、計4 回
|
|
| サシバ |
繁殖兆候調査:4 月下旬および5 月上旬の2 回
|
|
| 両生類 爬虫類 |
3 季:両生類3 科4 種、爬虫類1 科4 種 貴重種:(両生類)ニホンアカガエル、トウキョウダルマガエル、シュレーゲルアオガエル (爬虫類)ジムグリ、シマヘビ、ヒバカリ、ヤマカガシ |
|
|
春季(H27/5/8) 両生類(4 種類):ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、トウキョウダルマガエル、シュレーゲルアオガエル
両生類(4 種類):ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、トウキョウダルマガエル、シュレーゲルアオガエル
両生類(3 種類):ニホンアマガエル、ニホンアカガエル、トウキョウダルマガエル
|
||
| 昆虫類 |
15 目122 科766 種類 貴重種:マイコアカネ、ムラサキトビケラ、オオチャバネセセリ、イチモジヒメヨトウ、カザリツマキリアツバ、コガムシ、ガムシ、トゲアリ ※任意:任意採集、BPT:ピットホールトラップ法、糖:糖蜜トラップ法、LT:ライトトラップ法を示す。 |
|
早春季(糖 H27/5/12 13;LT H27/6/16 17):16 種類
|
||
6.保全対策の方針
(1)保全対策の考え方
現地調査により確認された貴重種を対象として、事業の影響および保全対策の必要性について検討する。その後、影響の大きさを考慮し、回避や低減、必要に応じて代償措置により保全対策を図る。また、工事についても動植物への影響が最小限になるよう、対策を講じる。以下に示す、栃木県の自然環境保全協定実施要綱に記された事項を基本とし、保全対策の計画を行っていくものとした。
| 影響の回避・低減 |
|---|
|
| 代償措置 |
|
| 工事中の留意点 |
|
自然環境保全協定実施要綱より一部抜粋
(2)事業の影響および保全対象種
これまでの現地調査により、23 種類の貴重種が確認された。各種について事業による影響および保全対策の必要性について以下の通り検討した。なお、事業の影響については、当初の事業計画における影響の予測である。また、冬季以降調査で、貴重種が確認された場合、保全の必要性について検討する。
| 種名 | 確認状況 | 影響 | 事業の影響 | |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ミズマツバ | ・事業地の西に隣接する水田で確認。 | ― | ・事業地に生育している可能性は低く、事業の影響はない。 |
| 2 | クロヒナスゲ | ・落葉広葉樹林に群落が数箇所。 | △ | ・生育地の一部が消失するが、事業地の隣接地にも生育地が存在し、影響は軽微。 |
| 3 | オオタカ | ・事業地から3 ㎞圏内で3 つがいが繁殖。 ・最短で1.3 ㎞に巣を確認。 ・2 月にペア不明個体が事業地上空を1 回飛翔。 |
△ | ・事業地から3 ㎞圏内で3 つがいが繁殖していたが、すべての営巣木が事業地より1 ㎞圏外。 ・事業地から最も近い営巣木の距離は1.3 ㎞で、その成鳥の行動圏の一部(約1.0%)消失する。 ・以上より、事業の影響は軽微。 |
| 4 | ハイタカ | ・事業地上空を通過。 | ― | ・移動中の個体が確認されたと思われ、本種への影響はない。 |
| 5 | ハヤブサ | ・事業地上空を通過。。 | ― | ・移動中の個体が確認されたと思われ、本種への影響はない。 |
| 6 | サンショウクイ | ・事業地上空を通過。 | △ | ・春季に移動中の個体が確認された可能性が高い。夏季は確認されておらず、影響はない。 |
| 7 | クロツグミ | ・事業地内で鳴声。 | △ | ・春季に移動中の個体が確認された可能性が高い。夏季は確認されておらず、影響はない。 |
| 8 | カヤクグリ | ・事業地内で鳴声。 | △ | ・越冬地として一部利用していたと思われる。事業地は繁殖地ではなく、影響は軽微。 |
| 9 | トウキョウ ダルマガエル |
・事業地周辺の水田で繁殖。 ・事業地内で成体確認。 |
○ | ・非繁殖時の成育場所として事業地を利用している。 ・生息環境の一部が消失する。 |
| 10 | ニホンアカガエル | ・事業地周辺の水田で繁殖。 ・事業地内で成体・幼体確認。 |
○ | ・非繁殖時の成育場所として事業地を利用している。 ・生息環境の一部が消失する。 |
| 11 | シュレーゲル アオガエル |
・事業地周辺の水田で繁殖。 ・事業地内で成体・幼体確認。 |
○ | ・非繁殖時の成育場所として事業地を利用している。 ・生息環境の一部が消失する。 |
| 12 | ジムグリ | ・事業地内の草地で幼体確認。 | ○ | ・生息環境の一部が消失する。 |
| 13 | シマヘビ | ・事業地内の草地で成体確認。 | ○ | ・生息環境の一部が消失する。 |
| 14 | ヤマカガシ | ・事業地内の林縁で幼体確認。 | ○ | ・生息環境の一部が消失する。 |
| 15 | ヒバカリ | ・事業地周辺の林内で成体確認。 | ○ | ・生息環境の一部が消失する。 |
| 16 | マイコアカネ | ・事業地境界付近の林縁および草地で成虫確認。 | ― | ・事業地周辺の水田や河川で発生していると思われ、影響はない。 |
| 17 | ムラサキトビケラ | ・落葉広葉樹林縁で1 個体。 (ライトトラップ) |
△ | ・事業地周辺の河川を主な生息場所としていると思われ、灯火に飛来したと考えられる。 ・事業地のコナラで吸汁している可能性はあるが、事業地のコナラの一部は残り、事業地周辺にコナラ等が生育しているため、事業の影響は軽微と思われる。 |
| 18 | オオチャバネセセリ | ・事業地周辺の草地および林縁で成体確認。 | ― | ・事業地周辺のイネ科植物を幼虫期の食草としていると思われる。 ・事業地周辺で食草は豊富に生育し、影響はない。 |
| 19 | イチモジヒメヨトウ | ・落葉広葉樹林縁で1 個体。 | ― | ・河原などの草地に生息する種で、事業地近隣環境からの飛来個体と思われ、影響はない。 |
| 20 | カザリツマキリ アツバ |
・落葉広葉樹林内で1 個体。 (ライトトラップ) |
△ | ・事業地に生育する食樹(シラカシ)から発生した可能性がある。 ・事業地周辺にシラカシは多数生育しており、影響は軽微と思われる。 |
| 21 | ガムシ | ・落葉広葉樹林縁で2 個体。 (ライトトラップ) |
― | ・事業地周辺の水田を主な生息場所としていると思われ、灯火に飛来したと考えられる。 ・事業の影響はない。 |
| 22 | コガムシ | ・落葉広葉樹林縁で2 個体。 (ライトトラップ) |
― | ・事業地周辺の水田を主な生息場所としていると思われ、灯火に飛来したと考えられる。 ・事業の影響はない。 |
| 23 | トゲアリ | ・落葉広葉樹林で5 個体。 ・事業地境界付近(事業地外)の倒木で、コロニー確認。 |
△ | ・事業地外に営巣しているが、活動圏として事業地を利用していると考えられる。 ・生息環境の一部が消失する。 |
◎:影響が大きい ○:影響がある △:影響は軽微 ―:影響はない
(3)保全対策について
上記で事業の「影響が大きい」と考えられる種は確認されなかった。「影響がある」とした種および「影響は軽微」とした一部の種については、それらが生息可能と考えらえる環境を残置森林とすることで保全する。
7.検討委員会議事要旨
(1)第1 回 検討委員会
1 日時
2015 年2 月3 日 14:55~16:25
2 会場
矢板イースタンホテル 会議室
3 参加者
- 【検討委員会委員】
- 青木委員長、遠藤委員、末本委員
- 【事務局】
- 9 名
4 議事
- (1)座長の選出
- (2)事業概要について
- (3)検討委員会設置要綱について
- (4)自然環境対策検討委員会他のスケジュールについて
- (5)自然環境調査(現地調査)方法について
5 議事要旨
(1)座長の選出
事務局案として青木委員を提案し、承認された。
(2)事業概要について
事業概要について説明し、承認された。
(3)検討委員会設置要綱について
検討委員会設置要綱について説明し、承認された。
(4)自然環境対策検討委員会他のスケジュールについて
今後の検討委員会・現地視察・情報公開の時期・内容について説明し、承認された。
(5)自然環境調査(現地調査)方法について
自然環境調査方法について説明し、調査項目を追加し、資料の一部を修正することで承認された。
[意見等]
- ・植生調査(ブラウン・ブランケ法)は、4〜6箇所を選定して行うこと。
- ・植生調査(ブラウン・ブランケ法)の位置は、事前に委員の了承を得ること。
- ・昆虫類のライトトラップ法は、カーテン式とボックス式の併用を検討すること。
- ・昆虫類のライトトラップ法は、4〜6箇所で実施すること。
- ・昆虫類のベイトトラップ法で用いる餌は、糖蜜とサナギ粉を併用すること。
- ・昆虫類の調査に、糖蜜トラップを追加してほしい。調査時期は早春と秋。
- ・オオタカの調査は、事業地の1km 圏内に営巣地があることを想定し、事業地の3km 圏を対象に隣接つがいの調査も実施すべきである。
- ・サシバを対象に繁殖兆候調査を実施すること。
(2)第2 回 検討委員会
1 日時
2015 年7 月1 日 16:55~17:55
2 会場
ニューみくら 会議室
3 参加者
- 【検討委員会委員】
- 青木委員長、遠藤委員、末本委員
- 【事務局】
- 7 名
4 議事
- (1)第1 回 検討会の確認事項
- (2)春季調査結果報告
- (3)今後の予定について
5 議事要旨
(1)第1 回 検討委員会の確認事項について
第1 回 検討委員会の確認事項について説明し、承認された。
(2)春季調査結果報告
春季調査結果について説明し、承認された。
[意見等]
- ・巣立ち個体数を確認できるよう巣立ち日を推定することが重要であるため、繁殖状況調査を慎重に行うこと。
(3)今後の予定について
[意見等]
- ・昆虫類のライトトラップ調査を1 回追加し、計4 回実施してほしい。
(3)第3 回 検討委員会
1 日時
2015 年8 月31 日 16:00~16:40
2 会場
ニューみくら 会議室
3 参加者
- 【検討委員会委員】
- 青木委員長、遠藤委員、末本委員
- 【事務局】
- 7 名
4 議事
- (1)第2 回 検討会の確認事項
- (2)夏季調査結果報告
- (3)保全対策方針の検討ついて
5 議事要旨
(1)第2 回 検討委員会の確認事項について
第2 回 検討委員会の確認事項について説明し、承認された。
(2)夏季調査結果報告
夏季調査結果について説明し、一部資料を修正することで承認された。
[意見等]
- ・オオタカの詳細な確認状況を示すこと。
(3)保全対策方針の検討ついて
保全対策方針の検討ついて説明し、一部資料を修正することで承認された。
[意見等]
- ・オオタカの確認状況について、事業地周辺での飛翔等があれば、記述すること。
- ・当初の事業計画図、貴重種の地図を追加すること。