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やさしい経済学のセミナーで聞いた話
先日、大江秀樹さんという方の「お金と経済のセミナー」に参加しました。
そのセミナーの中でこんな話がありました。
・映画館では、つまらない映画でも途中で席を立つのは気がひける。
・ビュッフェでは思わず元を取ろうと食べ過ぎる。
これらの共通点とは何でしょう?
それは「すでに払ったお金にとらわれている」ということです。
損をしたくない心理
おそらく誰もが何かにお金を払う時には損をしたくないですよね。特に、日頃、財布のヒモをキュッと握っているなら、ううん、握っているからこそ「自分の選択肢は間違っていない」と思いたいものです。私もそうです。
「映画がつまらなく感じるのは最初だけで、きっと後半には面白くなるはず!」と思いたいんです、損をしたくないから。
ただ、実際は映画館を途中で出ても、すでに支払ったお金が戻ってくるわけではないんですよね。
ですので、退屈しながら映画を見るより、途中で退席してその時間を有意義に過ごす方が、経済学的にみて合理的だということでした。
このようなすでに支払った費用(埋没費用)を「サンクコスト」というそうです。
冒頭の「ビュッフェで食べすぎる」や「長く続いた恋愛はマンネリでも別れられない」など、こういった経験ってありますよね?
こうしたことを「コンコルドの誤謬(ごびゅう)」と言ったりするそうですよ。
▼お金、恋愛、ビジネスなど色々な面で意識したいことばかり。
では、大掃除にどう生かすか?
家にある「読みかけの本」や「やろうと思って中途半端な趣味の道具」や「最近使っていないキッチン家電」なども同じです。売ったら価値の出る限られたモノを除き、捨てても払ったお金は戻ってきません。
・保管・整理しておく手間
・モノを探す時の手間
・チリも積もれば場所代(家賃)
持つということは、このようなコストを受け入れる事を無意識に選択している事になります。
手放しても、また買いたいか。
では、全部捨てれば良いかというとそう簡単にはいかないし、必要なものは捨てる必要はないと思います。
その判断基準として、「ボーナス無駄遣い防止記事」の応用はシンプルで良いと思います(こちらも大江秀樹さんの連載)。
ざっくりいうならば、
①ボーナスが出たら全額、新規で定期預金に入れちゃいましょう。
②そして、欲しい物があるなら既にある定期預金(貯金)を崩して買いましょう。
③さて、そこまでするほど、あなたはソレが欲しいですか?
という話。
これを捨てられないモノに応用して考えると、こんな感じではないでしょうか。
①とりあえず全部捨てると仮定する。
②捨てても、またお店で見つけたら買いたいか考える。
③そこまでの気持ちがなければそのまま捨てる
④買い直すほど好きなら、本当は自分にとって大切なモノなので、年末年始に早速活かす!
ということで、今週末はお金にとらわれないお片づけ、しちゃいましょう♪
▼今回紹介した大江秀樹さんの新刊。