タイ・バンコクの首都圏警察は市民への「お年玉」として、千バーツ(約3400円)以下の交通違反の罰金を、100バーツに値下げした。市民からは「交通違反を増やしたいのか」と驚きの声が出ている。
罰金を割り引くのは21日から来年1月15日までで、運転免許証の不携帯、シートベルトの未装着など軽微な違反が対象。首都圏警察のサニット長官は現地メディアの取材に「期間限定であり、厳しく取り締まるので違反が増えることはない」と強調した。
「お年玉」は、プラユット暫定首相が各省庁に指示した。軍事政権の人気取り政策とみられ、消費税の免除、観光バスの無料運行などが行われる。
タイの警察は汚職対策として、100バーツの賄賂を受け取らなかった警察官に1万バーツの報奨金を出し、これが今年、ユーモアあふれる科学研究などを対象にした「イグ・ノーベル賞」の経済学賞に選ばれた。ソーシャルメディア上では「2年連続受賞は確実」との声も出ている。
=2015/12/25付 西日本新聞朝刊=
西日本新聞社
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