《 なぞなぞの著作権インデックス 》


本章では、
「なぞなぞに著作権がない」ことを公にするという、
なぞなぞ業界最大のタブーを破ることに至った理由について
説明します。

これまで何度も繰り返し書いてきたように、
「なぞなぞには著作権がない」
（少なくとも短いなぞなぞには。。。）
というのが法律家による一般的な見解です。

それでも、ごくまれに、
自作の短いなぞなぞに著作権があると主張し、
類似するなぞなぞを書籍やWEBサイトを見つけては、
「著作権侵害だ」
「盗用だ、改変使用だ」
「直ちに削除しろ」
「さもないと法的措置をとるぞ」
「削除するのがあなたのためですよ」
などと過激な言葉を使って恫喝し（脅し）、
類似するなぞなぞはすべて削除させようとする、
自己中心的かつ悪質ななぞなぞ作家が
この世に存在します。

クイズやパズルで著作権が認められた判例があること
（単に認められる場合があるというだけのことであり、
　すべてに認められたわけではない）、
また、
なぞなぞの著作権について、
過去の裁判などで明確な判決が出ていないことが、
「なぞなぞにも著作権がある」
という勘違い主張をするなぞなぞ作家を生み出す、
最大の要因になっています。

なぞなぞの著作権について過去の判例がないのは、
なぞなぞ著作権侵害の裁判を
起こした人がいないからです。

もし、
「なぞなぞに著作権がない」
ことが判例で明確になってしまうと、
なぞなぞ作家という職業自体が成り立たなくなります。
だから、恐くて、誰も訴えられない。

前述の悪質ななぞなぞ作家も、
自作のなぞなぞに著作権が認められなかったら、
困るのは自分なので、
あれだけ強く主張しているのに、
決して著作権侵害の裁判を起こそうとはしません。

具体的にはどうなるのか？
改変使用なんてかわいいほうで、
まるごとコピペサイトは今の何倍にも増えるでしょう。

出版業界やゲーム業界にとって、
なぞなぞ作家は不要のものとなり、
過去のなぞなぞ本、現存するなぞなぞサイトと、
なぞなぞを「選定」する人がいるだけでよくなるでしょう。

だから、
なぞなぞ作家としては、
裁判によって
「なぞなぞに著作権がない」
ということを明らかにしてしまうよりも、

訴訟などの法的行動は避け、
「うわさによれば
　なぞなぞには著作権がないようだが、
　著作権がないという判例もない。
　コピペ・改造したら、
　もしかしたら訴えられるかもしれない。
　だから、コピペ・改造は目立たない程度にしておこう」
と、
同業者が自制する程度の、
グレーな状態を維持したほうが都合がいいのです。


それに、
訴訟には莫大な時間と費用と労力がかかります。
「なぞなぞには著作権がない」
というのが法律家による一般的見解である以上、
勝つ見込みの少ない裁判を起こすのは、
よほどの酔狂か暇人です。

仮に、勝てたとしても、
賠償額などスズメの涙であり、
裁判にかけた費用の大部分は解消できないでしょう。

だから、あえて、だれも、
著作権侵害による損害賠償請求のような、
訴訟などの法的行動を起こさないできたのです。
それが一番賢い自己防衛策でした。

以上のような理由から、
これまで、
なぞなぞの著作権を論じることは、
なぞなぞ業界ではタブーとされてきました。
論じたところで、
誰のためにもならないからです。


しかし、そのタブーを私は破るしか、
方法がなくなりました。

２０１５年８月２１日（金）21時16分
某なぞなぞ作家（ネットを中心に活動）より、

「あなたの運営するWEBサイト（なぞなーぞ.jp ）によって、
　自作なぞなぞが、
　大量に盗用・改変使用されているので、
　WEBサイトから削除しろ。
　そうするのがあなたのためだ」

という内容の削除要求メールを送りつけられたからです。

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「なぞなぞの著作権侵害を主張するのはタブー」
（なぞなぞに著作権がないことが、
　公になってしまうから）
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という、
「なぞなぞ業界の暗黙の了解」というか、
「なぞなぞ業界の空気」を読めない
KYな、そのなぞなぞ作家のことを、
以後便宜上、
「KY氏」と呼称することにします。


《 なぞなぞの著作権インデックス 》