今年のサンダンス映画祭で最も話題になった低予算インディーズ映画『TANGERINE』は、ロサンゼルスのセックスワーカーをめぐるコメディ。この映画は全編が3台のiPhone5Sで撮影されている。撮影では、16:9のHD画角をよりワイドにするために、アナモフィックレンズ(1:2.35)を開発のためにキックスターターで資金を集めていたMoondog Labsからプロトタイプを借りた。現在は製品化されているが注文が殺到しているようで買うことが出来ないようだ。iPhoneのレンズは広角の24ミリなので奥行きやボケよりフラットな画面を選択できた。
iPhoneのカメラアプリは、FiLMiC Pro。設定のマニュアル操作がかなり細かくできる。手持ちでブレを寡くするためにスティディカムスムージー(Steadicam Smoothee)を使用した。
編集はFinal Cut Pro、色の仕上げはDaVinci Resolveでフィルムルックを作り上げた。作品はアメリカのインディーズ映画配給会社、マグノリアピクチャーズが買い付けて公開する予定だ。
<参考>
ASC「American Cinematogragher」2015.Feb
The Feature Film That Blew Everyone Away at Sundance Was Shot on an iPhone 5s
How one of the best films at Sundance was shot using an iPhone 5S