福井県の高浜原発３、４号機の再稼働の差し止めを命じた今年４月の仮処分に対し、福井地方裁判所は今日、関西電力の異議を認め高浜原発の再稼働が法的に可能となった。
今、決定が出ました。
関西電力の異議を認める決定です。
原告団の手には、福島原発事故に学ばずと記されています。
午後２時、福井地裁前に集まった原告団の住民らは再稼働を認める司法判断に落胆の声を上げた。
高浜原発３、４号機は今年２月、国の安全審査に合格しおととい、福井県の西川知事が再稼働への同意を表明していた。
その一方で、今年４月、福井地裁は原発の運転差し止めを求める仮処分を認める決定を出し、関西電力が異議を申し立てていた。
今日の異議申し立てに対する決定で福井地裁の林潤裁判長は、新規制基準の内容に不合理な点はないとした上で住民の人格権が侵される具体的危険は認められないと結論づけ、関西電力の異議を認めた。
原告団は名古屋高裁金沢支部に決定を取り消すための抗告を申し立てる方針。
今回の決定で高浜原発の再稼働が法的に可能となったことで関西電力が３号機を来月下旬に、４号機を２月下旬にも運転再開する見通しとなった。
また原告団が求めた関西電力大飯原発３号機、４号機の運転差し止めの仮処分についても福井地裁は却下している。
高浜原発３、４号機の再稼働が法的に可能となったことを受け、地元では…原発から３０ｋｍ圏内に入り、近畿の水がめ、琵琶湖を抱える滋賀県の三日月知事は、再稼働を容認できないとしている。
一方、関西電力は高浜発電所の安全性が確保されていることについてご理解いただいた結果、一日も早い再稼働を目指したいとコメントしている。
関西電力は先ほど、高浜３号機について明日から原子炉に核燃料を挿入すると発表していて来年１月中にも再稼働となる見込み。
ご覧いただきましたように高浜原発の再稼働を認める司法判断が出ました。
福井地裁の最初の判断は新規制基準は緩やか過ぎて合理性を欠くというものだったんです。
しかし、関電側の異議を受けまして別の裁判長が新規制基準は十分な合理性があると、いわば１８０度判断を覆したことになるわけです。
これを受けて住民側は抗告する方針ですが、これで再稼働への動きは加速することになります。
しかしその一方で今回の決定は高いレベルの安全性を目指す努力も求めています。
肝に銘じるべき重要な点です。
終業式の朝、大阪と兵庫で中学３年生が相次いで死亡しました。
２人とも建物から飛び降りた可能性があり、このうち兵庫で亡くなった生徒のズボンのポケットには受験に関する新聞の切り抜きがあったということです。
午前９時過ぎ、大阪府藤井寺市の市立道明寺中学校前の路上で女性が倒れていると通行人から通報があった。
警察によると、この学校の３年の女子生徒が頭から血を流して倒れていて運ばれた病院で死亡が確認された。
中学校は今日終業式で、女子生徒は式の途中、体調が悪いと訴え、退出したとのこと。
警察は校舎の非常階段から飛び降りた可能性があると見て調べている。
また午前７時過ぎ、兵庫県明石市の駐車場でも市内の公立中学校に通う３年の男子生徒が倒れているのが見つかり、病院で死亡が確認された。
ズボンのポケットには来年度の高校受験の案内が書かれた新聞の切り抜きが入っていたとのこと。
警察は隣のビルから飛び降りた可能性があると見て調べている。
業者から１００万円の賄賂を受けた厚生労働省の元室長とラスベガスへの家族旅行を提供された国土交通省の元係長。
収賄の罪に問われた２人の官僚の初公判が今日、東京地裁で開かれました。
整髪料で固めた髪に派手なスーツ。
ＩＴに詳しく、全国で講演などを行うなど異色の官僚と呼ばれていた厚労省の元室長補佐、中安一幸被告。
東京地裁での初公判には髪を前に下ろし黒のスーツに紺のネクタイ姿で出廷した。
中安被告は２０１１年、マイナンバー制度の導入に向けた事業の入札でソフトウェア会社に便宜を図り現金１００万円を受け取った罪に問われている。
間違いございませんと起訴内容を認めた中安被告は当時をこう振り返った。
検察側は、社会保障の実証事業に助力するため全国に自腹で出向いていた中安被告がグリーン車や高級ホテルの利用で金に困り会社社長に指１本を立てて現金１００万円を要求したと指摘した。
そして午後、同じ東京地裁で今度は国土交通省の官僚が被告人席に立った。
国交省航空局の元係長、川村竜也被告はおととし１２月から去年にかけ、羽田空港内にある格納庫の使用契約をめぐり便宜を図った見返りに会社元社長から現金およそ３５０万円の賄賂やラスベガスへの家族旅行代金およそ９１万円を支払わせるなどした収賄の罪に問われている。
間違いありませんと起訴内容を認めた川村被告に対し、検察側は動機をこう指摘した。
今日の裁判で検察側は中安被告に懲役１年６カ月を求刑。
一方、川村被告の裁判は、次回公判で被告人質問が行われる。
シリアに向かったジャーナリストの安田純平さんが半年以上、消息がわからなくなっています。
武装勢力に拘束されたという情報がありますが、確たる情報がない中で懸念が広がっています。
今朝、岸田大臣がこうコメントしたのはジャーナリストの安田純平さんの消息について。
かつてイラクで武装勢力に拘束されるなど紛争地取材の経験も多い安田さんだが今年６月下旬、シリアに向かったまま行方がわからなくなった。
トルコ南部のハタイ県、安田さんが入国したのはこの近辺の国境だと見られている。
こちらにあるのが安田さんがシリアに入国する前に取材に訪れていた学校です。
ここはシリア人難民の子どもたちのための学校。
安田さんは６月１５日にこの学校で開かれた終業式のパーティーを取材していた。
安田さんは楽しそうに踊る子どもたちを熱心に撮影している。
国境から近い町、アンタキア。
安田さんがシリアに入国する直前まで泊まっていたホテルです。
ホテルの従業員が安田さんのことを覚えていた。
洗面台と小さなベッドがあるだけの質素な部屋。
その後、安田さんはこのバス停から国境へと向かった。
安田さんのシリア入りを手伝った男性はＪＮＮの取材に対し安田さんが１０日ほどかけてシリア北西部の都市イドリブを取材することを検討していたと話す。
男性によれば、安田さんがこれからシリアに入ると連絡をしてきた後、そう時間を置かずに国境越えに関与した密輸業者から、安田さんが武装勢力に拘束されたとの連絡があったとのこと。
その後、安田さんの消息はわかっていない。
２２日にはＮＧＯ国境なき記者団が安田さんが武装勢力に拘束され身代金が要求されているとの情報を得たとの声明を出したが、関係者は家族に対して身代金の要求はないと話している。
この安田さんが向かったシリア北部のイドリブ県というのはヌスラ戦線の支配地域なんですよね。
以来、イスラム国とは敵対関係にあるということなんですね。
とはいえイスラム国がどう関わっているのかも含めてちょっと気になるところではありますけど。
今言ったヌスラ戦線はこれまでにも人質事件というのは起こしているんですよね？ここに幾つか例を出しました。
人質事件を起こしているんですけれども、解放しているケースが多いんです。
例えばアメリカ人記者の解放交渉にはカタール政府が仲介したとも言われているんです。
ヌスラ戦線が安田さんを拘束しているとすれば日本政府は過去のこうした交渉チャンネルを利用することが可能なんです。
幼稚園から高校まですべて私立に通った場合、子どもの学習費の総額が１７７０万円に上ることが文部科学省の調査でわかりました。
文部科学省が子どもの学費や塾、習い事など学習費の総額を調べたところ幼稚園から高校までの１５年間、すべて私立に通った場合の平均はおよそ１７７０万円だった。
すべて公立の場合はおよそ５２３万円でその差はおよそ３．４倍。
また中学生一人当たりにかけられる学習費は私立・公立ともに過去最高だった。
私立中学に通う子どもの場合、一人当たり年間およそ１３４万円、公立の場合でも４８万円に上った。
また私立の小学校に通う子どもへの支出も過去最高となり年間およそ１５４万円だった。
学年別では、公立では中学３年、私立では小学６年の支出が最も高くなっていて文部科学省は進学が関係していると分析している。
過去最大の予算案となりました。
政府は過去最大となる総額９６兆７２１８億円の来年度予算案を閣議決定した。
税収は企業業績の改善などで３兆円以上増え５７兆６０００億円あまり、新たな国債の発行額は３４兆４３００億円で依存度はリーマン・ショック前の水準まで回復した。
また社会保障費は３１兆９７００億円と伸びはある程度抑えたが、防衛費は初めて５兆円を突破、消費税の軽減税率については財源の議論を先送りするなど課題は残ったまま。
午後２時頃、名古屋市のアパートで４０代と見られる男女に遺体が見つかった。
警察によると、女性は胸に刺し傷などがあり、玄関で血まみれの状態で倒れていて男性は奥の部屋で倒れ腹に傷があり、近くから凶器と見られる刃物が見つかったとのこと。
玄関は施錠されていて警察はこの部屋に住む男女と見て身元を確認するとともに事件に巻き込まれた可能性も含め捜査している。
これまで国会の開会式を欠席してきた共産党が来年１月の通常国会の開会式に出席することを決めた。
共産党はこれまで戦前の帝国議会の形式をそのまま引き継いだもので天皇の国事行為から逸脱するものだとして３０年ほど前、日本とアメリカのトップ同士が互いに「ロン」「ヤス」とニックネームで呼ぶほど親密な時期がありました。
その舞台裏を示す外交文書が今日、公開されたのですがそこには今の安倍政権との共通点を見出すことができました。
外務省が今日、一般に公開したのは戦後処理や外交記録など、機密指定のかかっていた３８冊の外交文書。
極秘と分類され、今日まで日の目を見なかった資料も多く存在している。
中にはレーガン大統領との間で「ロン」「ヤス」と呼び合う親密な関係を築いた中曽根総理の外交戦略が記された資料も公開された。
１９８２年１１月、まだ総理に選ばれる前にもかかわらず、中曽根氏は、就任後、速やかに訪米したいという意向を外務省に伝達。
時期尚早と反対する外務省を押し切り、総理就任から１カ月あまり後、電撃的なアメリカ訪問を果たした。
訪米に当たっての意気込みをこんな中曽根総理らしい言い回しで表現している。
なぜ中曽根総理は早期訪米にこだわったのか。
戦後政治に詳しい御厨貴さんに中曽根戦略を聞いた。
前の鈴木善幸政権で混乱した日米関係。
一転、中曽根総理は電撃訪米で首脳の蜜月関係を構築し、改善の流れに転換する戦略を描いていた。
戦略どおりこの年の１１月、自身の別荘、日の出山荘にレーガン大統領を招き、親密ぶりをアピール。
文字どおりレッツゴーの関係を築いていく。
狙いは的中し、改善した日米の同盟関係はその後の長期政権の礎となったる今の安倍政権は来年、そんな中曽根政権とよく似たある１年を迎える。
１９８６年、中曽根総理は東京サミットで議長を務めた直後、衆参ダブル選挙、いわゆる死んだふり解散に打って出、圧倒的な勝利を得る。
来年５月には伊勢志摩サミット、７月には参議院選挙が予定されている。
つまり、日本で開催されるサミットと参議院選挙を同じ年の間に迎える。
中曽根総理の政権運営を研究している安倍政権。
３０年以上前の外交記録に、2015/12/24(木) 17:30〜17:55
ＭＢＳ毎日放送
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