膨大な水が大地の裂け目に落ち続ける場所があります。
「グレートネイチャー」。
今回はアフリカビクトリアの滝です。
滝から舞い上がる水煙が色鮮やかな虹を生み出します。
現れたのは息をのむ光景。
ビクトリアの滝。
その迫力と美しさに迫ります。
今回の舞台はアフリカザンビアとジンバブエの国境にあるビクトリアの滝です。
幅1,708メートル。
平たんな大地を流れてきたザンベジ川が突如巨大な裂け目に落ち込んでいきます。
画面左端を流れ落ちるのがメインフォールズ。
その隣はレインボーフォールズ。
常に虹が架かっています。
右側に見えるのは東の滝イースタンカタラクト。
対岸にある国立公園からは滝を間近に見る事ができます。
私たちが訪れたのは8月。
ここは滝の東側が一望できる人気のスポットです。
見えてきましたね。
いや広い。
すごいですこれ。
いや〜大きい。
この時期は比較的水量が少ないため滝の地形をつぶさに見る事ができます。
よく見ると一面黒い岩石で覆われています。
玄武岩です。
およそ1億5,000万年前この地で噴出した膨大なマグマが冷えて固まったものです。
その溶岩台地に巨大な裂け目ができ水が流れるようになったのがビクトリアの滝なのです。
滝の水が下に落ちてその水蒸気がここまで舞い上がって…。
すごいですね。
今気温30度ぐらいなんですけどすごい冷たくて気持ちいい感じで。
川の水は100メートル落下して滝つぼに激突。
大量に発生した水しぶきは空高く舞い上がります。
これはダイヤモンドミストと呼ばれる現象です。
水煙に太陽の光が反射する事で起きます。
まるで粉雪が舞っているかのよう。
あれ?突然雨…?実は空に舞い上がった水滴が雨のように落ちてくるのです。
アメリカからの観光客は…。
ビクトリアの滝は地元では雷鳴とどろく水煙と呼ばれています。
番組後半は月の虹に迫ります。
「グレートネイチャー」。
見る者を圧倒するアフリカビクトリアの滝を撮影し続けているカメラマンがいます。
地元出身のトム・バーレイさん。
ビクトリアの滝を25年も撮り続けています。
トムさんは虹の写真で世界的に注目されるようになりました。
トムさんが取って置きの撮影スポットに案内してくれました。
向かったのは滝の上流にあるカタラクトアイランドという島。
崖の中腹にある見晴らしのいい場所に下りていきます。
激しい水しぶきにのみ込まれてしまいそう。
一体どんな光景が見られるというのでしょうか。
トムさんが撮影した映像です。
滝つぼから半円状の虹が上がってくるではありませんか。
太陽の動きに合わせて上へ上へと少しずつ移動していきます。
4時間後。
滝全体に水煙が上がっている時にだけ見られる見事な虹の輪の完成です。
ビクトリアの滝が繰り広げる虹の祭典。
それは太陽が沈んだあとも続きます。
午後6時再びカタラクトアイランドを訪れました。
トムさんは僅かな光でも撮影できる超高感度カメラを用意していました。
その虹は満月の時にだけ見られるといいますが…。
待つ事5時間信じられない光景が…。
月明かりでできる虹…月の淡い光が水煙を照らし出す幻想的な世界。
それは水と光がアフリカの大地を舞台に繰り広げる神秘の物語なのです。
ビクトリアの滝は水の浸食によって今も少しずつ移動し続けています。
そこでは光と水のドラマが絶える事なく語り継がれているのです。
2015/12/24(木) 16:05〜16:15
NHK総合1・神戸
グレートネイチャー 10min.「虹の滝・ビクトリア」[字]
毎分5億リットルの水が流れ落ちるアフリカの巨大滝ヴィクトリアでは、たちのぼる水蒸気のため、驚きの光景が見られる。巨大滝の神秘に迫る。
詳細情報
番組内容
アフリカのザンビアとジンバブエの国境地域にあるヴィクトリア滝は南米イグアス、北米ナイアガラと並び世界三大瀑布(ばくふ)として知られる。大平原に突如現れる巨大な裂け目に流れ落ちる水の量は毎分5億リットル。たちのぼる水蒸気のために、世界的にも珍しい自然現象がいくつも見られるという。巨大滝の神秘と絶景に迫る。
出演者
【語り】森山春香
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32080(0x7D50)
TransportStreamID:32080(0x7D50)
ServiceID:43008(0xA800)
EventID:32739(0x7FE3)