小杉健治サスペンス「骨壺を抱く二人の女」 2015.12.24


(波音)
(風の音)
(古沢秀美)兄さん!兄さんが「もう一度見たい」って言ってた能登の海。

(嗚咽)兄さん!どうして…?分かんないよ!どうして…?
(犬の遠吠え)
(黒沢)あっ…。
総務の黒沢です。
夜分遅く申し訳ありません。
社長!失礼します。
社長!?あっ…!ああっ…!奥様!奥様!奥様!!へえっ…!へえっ…!お帰り!残業?兄さん。
(古沢克彦)ああ…。
な〜にい…!?血じゃない!喧嘩?何でもないよ。

(黒沢)飛び出してきた男は専務が2度ほど連れてきた古沢克彦という男に似てました。
でもあの男が社長を…。
そんなひどい事やったんでしょうか?
(河西刑事)軽井沢から秋場専務はここの電話が繋がらないから見てきてとあなたに電話があった。
何時頃に…?夜の11時頃です。
うちはナンバーディスプレイで確かに軽井沢の別荘の電話番号が表示されてました。
専務は今こちらに向かってます。
専務というのは被害者夫婦の娘婿だね?その専務が連れてきた男がここから飛び出して行ったと…。
(塩島刑事)向こうの部屋にもあった。
何が…?防犯ベル。
押さなきゃ何の役にも立たん。
駄目です!
(秋場雅文)うちの者です。

(雅文)黒沢君!黒沢君!専務!社長ご夫妻が大変なことに…。
どこだ!
(弥生)ねえ!お義母様は?あれが秋場専務夫妻だね?はい。

(弥生)お義母様!
(チャイム)はい。
城南警察の塩島ですが克彦さんに話を伺いたい…。
昨夜のお兄さんの帰宅時間は?12時頃だったと思いますけど…。
兄が何か?兄さん!警察の人…。
古沢克彦さんですね。
秋場夫妻殺害並びに強盗容疑で署まで同行願います。
昨夜11時過ぎ秋場邸を飛び出すあなたを目撃した人がいる。
私じゃありません。
詳しい事は署の方で…。
兄さん!どういう事なの?兄さん!行った時すでに殺されていました。
本当です。
それならなぜ警察へ通報しなかった?秋場邸に行った理由は?専務が待っていると…。
事件の夜軽井沢にいた人がなぜ東京の家で待つ事ができるんだ!デタラメ言うな!専務とは以前から知り合いのようだね。
それに家にも2〜3回行ってるようだし…。
「ばがぼんど」って店で紹介され…。
誰の紹介だ!黙ってちゃ分からんよ!私と同じ会社に以前勤めていた井元さんに連れられて店に行きそこで秋場さんを…。
秋場:「ばがぼんど」というバーというかスナックというか…。
初めて彼に会った時あの男は1人でしたよ。
たまたま隣の席に座ったんです。
妙に人懐っこい男でねえ話しかけてきましてね。
お互い同郷だと分かり同郷のよしみで家にも呼んだんです。
そうですか…同郷というだけでねえ?秋場社長のお眼鏡にかなったお方はさすがに違いますなあ。
皮肉ですか?今どきの人間には珍しく義理人情に溢れてるとかわいがったつもりが…。
「恩を仇で返される」とはこの事ですね。
秋場さん。
古沢のアパートから押収した500万円彼は「入社の支度金としてあなたから出たと井元さんに言われ受け取った」と言ってますよ。
バカバカしい!この不景気な時に500万円の支度金を出す会社がありますか?冗談じゃない!私は井元なんて男知りませんよ。
そうですか…。
いや分かりました本当です!「支度金だ」と井元さんが…。
井元を捜して聞いてください。
秋場さんはね「この不景気に支度金なんて…」と否定している。
でも井元さんが…。
井元なんて人間北国電子工業は無論の事どこを捜してもいない!第一支度金を出してまで迎えられる特殊技能があるのか?ええっ!出任せばかり言いやがって!出任せじゃない!私は井元に脅迫…。
脅迫…?支度金だの脅迫だのお前の話はでたらめばかりだなあ!本当の事を言えよ。
殺して金を盗んだって!違う俺じゃない!水指の中に500万円と血の付いたワイシャツを隠してたろ?状況証拠は揃ってるんだ!そうだとしても本当に君が1人でやったのかな?お兄さんは会社に退職金の前借りを願い出て断られてるんですがねえ。
何か…?退職金の前借り!?どういう事ですか?あなた近々結婚なさるそうですな?身一つで結婚する事に相手側も了解してますし兄妹見えを張る気はないわ。
兄は人を殺してまでお金を盗む理由など…。
でも肉親として盛大に結婚の支度を…と思うのは当然だろう?兄は見えを張るような人間じゃないわ!私たちはつつましやかに生きてきて十分幸せだったんです。
(和田記者)すみません!ちょっと話を…。
(記者)古沢秀美さんでしょ?警察で何を聞かれました?結婚間近だそうで…。
(佳子)あんたたちやめなさいよ!東洋新報の和田です。
我々には報道する義務が…。
古沢さん答えてください!いいかげんにしないと警察を呼びますよ!
(平川治子)本来なら会う必要もないのよ。
輝夫さんがどうしてもって言うから…。
信じてください。
兄は無実なんです。
どうかしら…?逮捕は逮捕でしょ。
(輝夫)彼女には関係ないんでは…?そうはいかないわ。
マスコミにうちの社名まで出て主人の仕事に差し障りが出てきましてね。
挙式前の事でまだよかったわ。
輝夫さんもそれでいいの?とにかくこの事はなかった事にしていただきます。
私も主人もあなたとの結婚には反対だったんですから…。
輝夫さん…。
婚約解消か…。
随分バカにした話よね。
「殺人犯の妹」ってマスコミが勝手に騒いでますし…。
実はね私も克彦さんに「お金を貸してくれ」って言われた事があるの。
本当ですか!?「500万円貸してほしい」って…。
あ〜ああん時貸してあげられてたらな〜。
兄が…先生にまでそんな事を…?こんな時にさうちの顧問弁護士の瀬能先生がいてくれればな〜。
今アメリカの大学に客員教授で行ってんのよ。
来月にならないと帰れないんですって…。
兄を信じていますから弁護士は国選でいいわ。
そんな事言わないの。
先生が帰国したら相談に乗ってもらいましょう。
それまで辛いでしょうけど頑張って…。
両親を亡くしてから二人で生きてきました。
私が兄を信じないで誰が兄の無罪を信じますか?
(日比野課長)本件は秋場産業社長秋場茂一さね夫婦を殺害のうえ金品が盗まれている点から強盗殺人事件で捜査を進めてきた。
幸い黒沢誠一さんの目撃証言によって容疑者古沢克彦が浮上。
被害者の血液が検出され凶器と断定されたナイフは古沢の自宅近くの公園から発見された。
また捜査の結果古沢の自宅より現金500万円と被害者の血液型と一致した血の付いたワイシャツも発見。
彼の犯行と見なされるが本人は犯行を否認している。
古沢は盛んに井元という男のことを口にしますが現在見つかっておりません。
実在するかどうかも信用できません。
(日比野)古沢の単独犯行と見なして間違いないな。
状況証拠も揃ってる。
送検できるだろう。
課長!たとえ本件が古沢の犯行であったとしても彼の単独犯行と言い切れるかどうか…その点はまだ…。
君!今更何を言っているんだ!古沢克彦の単独犯行として送検決定したぞ!
(裁判長)これより古沢克彦に関わる強盗殺人被告事件の審理を始めます。
被告人前へ!
(検察官)さらに悲鳴に驚いて起きてきた同人の妻さね当68年の腹部を刺し出血死にて死亡するにいたらしめさらに現金500万円を強取したものである。
罪名および罪状強盗殺人。
刑法第240条後段。
私は殺してません!現場に行ったのは事実ですがすでに二人は殺されてたんです。
私は無実です!
(傍聴席のざわめき)
(扉の開く音)
(扉の閉まる音)
(小鳥のさえずり)婚約解消って…本当か?すまない…。
秀美の幸せを壊すようなことになって…。
兄さん…なんでお金が必要だったの?どうして弁護士さんにまで理由を話さないの?私にまで隠し事するのやめて!すまない。
井元という男に…。
井元っていう人がどうしたの?能登の海…。
あの海をもう一度見てみたいなあ…。
きっと見られるわよ。
だから本当の事を本当の事を話して…。
無実だってこと信じてくれるよな。
信じてるよ。
信じてる!
(看守)時間です。
秀美…。
俺は後悔はしていないよ。
自分の人生に悔いはなかった。
どういう事なの?兄さん…。
兄さん!兄さん!!兄さん!
(駆け込む足音)兄さん…!今朝当番が見回ると毛布をしごいて作った紐を窓の鉄柵にかけて首をつっていました。
克彦:俺は後悔してないよ。
自分の人生に悔いはなかった兄さん…!兄さん!兄さん!!どうして…どうしてよ〜?
(泣き声)この度は思いがけない事でお悔やみ申します。
自殺の心当たりは?この公園で凶器が発見され…。
まだ無実だと…?お兄さんの死の意味をどう考えてます?あなた方が兄を殺したんです!我々は真実を報道しただけです!真実…!?兄は無実です!兄は…。
(施錠の音)なんで自殺なんかしたの?どうやって無実を証明すればいいの?兄さん…。
兄さんが大好きだった九谷の水指…。
この中に入れてあげるね。
これが今の私にできる精一杯の供養だから…。

(女性弁護士)はい。
(瀬能)頼むよ。
これねさっきの…。
お願いするよ。
はい。
お待たせしました。
先生すみません。
古沢秀美です。
瀬能です。
さあどうぞこちらへ…。
兄は無実の罪で死んでいきました。
私は兄の無実を晴らしたいんです。
だから再審請求をしたいんです。
先生是非力になってあげて!再審請求ができるのは裁判で有罪が確定した者でなければなりません。
裁判の途中で亡くなったお兄さんは刑が未定だから残念ですが再審請求の資格がないんですよ。
死んだら駄目なんですか?うん。
裁判で刑が確定するまでは被告人は無罪だというのが建て前なんですよ。
兄はマスコミや世間から殺人者扱いされてきました。
刑が確定するまで無罪なら冤罪じゃないですか?何か方法はありませんか?先生。
もちろん真犯人が出てくれば別ですがね〜。
例えば誰かが真犯人を見つけて告発すれば当然裁判にはなる。
真犯人…。
まあ…それしか方法はないかな〜…。
分かりました。
(ドアが開く音)
(上田)お待たせしました。
総務で調べましたが井元という人は営業所にも工場にもいませんね。
退職なさった方の中にも…?見当たらないですね。
そうですか…。
どうもお手数おかけしました。
ああそれで…こんな事言っていいのか…?ちょっとひっかかってる事がありまして…。
どんな事ですか?
(上田)古沢さんにはここ数年月1回金沢工場で技術指導をお願いしてました。
先日私も一緒に行った時…。
その日は3時前に工場を出て私は福井へ行くため金沢駅で別れました。
得意先を回った帰り夜8時頃に北陸本線の加賀温泉駅のホームで古沢さんを見かけました。
加賀温泉…!?ええ。
その時彼は1人ではなくて連れがあったようです。
じゃあその人が井元さん?いえそれが…女の人なんですよ。
女…!?ええ女の人と親しそうに話しているようでした。
二人はスーッと離れて何だか人目を避けているようで…。
《井元という男は北国電子工業に実在しない人間だ。
兄さん嘘ついてたのかなあ?それにお金の事も女の人の事も私は知らない》加賀温泉…。
加賀…。
九谷焼…!?《兄さん誰と会ってたの?》すみません。
はい。
あの展示中の…。
すみません…。
ようこそ…。
ちょっとお伺いします。
こちらの工房にはどう行けば?こちらはですね。
ごめんください。
ごめんください!葛原さん!ごめんなさい。
仕事中だったもので。
突然で申し訳ありません。
いいえ。
「彩」銘の水指についてお聞きしたいんですが。
どういうことを?私の作品だとは思いますが。
私の亡くなった兄が大切に持っていたものです。
じゃあ…あなたは?古沢克彦の妹です。
葛原彩子さんですか?
(葛原彩子)秀美さんね…。
私がまだ能登に居た頃は小学生でしたものね〜。
覚えていらっしゃらないでしょう?無理ないわ。
白木彩子…。
今窯に火入れをしてるので窯の前を離れられないんです。
最近は電気窯になってしまってこういう窯少なくなって…。
学生時代に九谷焼に魅せられて陶芸の勉強を始めたの。
主人ともここで知り合い陶芸の師匠だけれど10年前に結婚したの。
そして4年前金沢で展示会を開いた時克彦さん…お兄さんと偶然再会したんです。
兄は月に1度金沢に出張してました。
その時女の人と会っていたようなんですけどその相手は彩子さんあなただったんですね。
いいえ…。
その後はお会いしてません。
私には3歳になる子供が居るんですよ。
(炎の音)だからずっとお会いしてないんです。
ただいま〜!
(あかね)ママ!ただいま。
お帰り早かったね〜。
(葛原龍一)いらっしゃい。
お客様なら火入れ代わってやろう。
お願いしようかしら。
ママねお客様とお話があるの…。
兄はあなたから頂いた「彩」という九谷焼の水指を大切にしてました。
だから私兄の遺骨を入れてあげたんです。
兄はあなたが作った水指の中に入っているんです。
兄がお金のために人を殺すとは信じられません。
兄は絶対無実です。
だからなんでもいい。
生前の兄のことが知りたいんです。
あたしの知らないところで兄が何をしていたのか?500万円という大金がなぜ必要だったのか?井元という人知ってます?いいえ。
本当に兄とは会ってないんですか?私…何も知らないんです。
ごめんなさい…。
お役にたてなくて…。
「裏の畑にポチを引きずって行きどなりました。
やいポチ!早く宝物が埋まっている場所を教えろ!ポチは悲しそうに…」来週…。
東京に行かなくちゃならないんです。
あ〜…そう。
学生時代のお友だちがイタリアから久しぶりに帰国するのでみんなで会わないかって。
そりゃいい行っといで…。
でもあかねのことが…。
いいよいいよ。
僕が面倒みるよ。
ついでにその友達にイタリアの様子をよ〜く聞いといてくれ。
今度の展示会の作品に生かせたら好都合だからね。
《兄さん本当に彩子さんとは4年前に会ったきりなの?じゃあ〜加賀温泉駅の女の人は誰なのよ…?》
(店員)あちらでお待ちです。
遅くなった。
仕事を一つ片づけたもんで。
秀美さんといったかなどうしてる?真犯人を見つけるって頑張ってるけど思いつめてるみたいでちょっと心配。
真犯人を?先生が真犯人を見つけ告訴すれば裁判になると言ったでしょう?公判記録を検討したら重大な点がいくつか見逃されていた。
この間ね店に来たお客さまが請求書の伝票を今度の事件の秋場産業に回してくれって。
そのお客って…?以前銀座のホステスさんで今度自分の店を出したそうよ。
その店の名前は?え〜とクラブオルクス…。
先生って事件の話になるといつもこうなんだから。
その伝票探しといてくれ。
わかりました。
(町のざわめき)古沢?あああの事件のあんたが妹なの…。
で何?兄がこのお店に初めて来た時のこと覚えてますか?そりゃ〜ね。
警察に何度も聞かれたから。
兄には「井元」という連れがいましたよね。
そんな人知らないわよ。
思い出してください。
知らないって。
でも…。
しつこい女ね…。
2人で来てたらどうなのよ?兄は無実の罪に抗議して自殺しました。
井元の存在が分かれば兄の無実が証明できるんです。
兄の無実を晴らしたいんです。
健気ね〜。
そりゃ2人だったかも。
でも本当に覚えてないの。
じゃあ井元は居たんですね!だから…。
警察に…。
井元が居たって証言して…。
警察…!?よく覚えていないって話したわ。
お願いします。
もう帰ってちょうだい。
うちには関係ないんだから!事件で最も得をしたのは誰か?それを調べるのが捜査の基本鉄則です。
私は義理の仲とはいえ両親を奪われました。
妻は傷心のあまり別荘で静養している始末で日常生活にも不便をきたしているんです。
そりゃそうかもしれませんがね。
ちょっと失礼…。
しかしですよ今のお話と引き換えにあなたにはこの座り心地のいい椅子が転がり込んできたんじゃあないんですか?ハハハ。
これはご大層じゃなくていい。
岳父が高齢だったもので近々社長を継ぐ予定でした。
でもそれにはネックになることがありましたよね。
女と借金…。
失礼な!たとえ弁護士でも名誉毀損で訴えるぞ!どうぞ…。
・何だ?
(受付嬢)古沢秀美さんが来られています。
古沢秀美?社長はお約束がない方とはお会いできないと…。
社長さんは兄と親しかったんです。
そうおっしゃられても…。
お願いですもう一度。
申し訳ありません。
刑事のような真似はしないほうがいい。
危険ですよ。
危険は覚悟してます。
や〜お元気?はい。
あ〜どうも。
こちらは?城南署の刑事さんです。
ふ〜ん誰しも考えることは同じなんだなハハ…。
その辺でお茶でも…ね。
私は40年も刑事をしていて逮捕者に自殺されたのはあの高輪事件が初めてでして。
それがま〜気になりましてね。
あの〜話は全然違うんですがさっき秋場産業の社長室で社長の椅子に座ったんですが座り心地はよかったですよ。
やっぱり社長の椅子はいい。
そんなに魅力ありますか?そりゃありましたよ。
そうですか。
あの時秋場雅文をもう少し調べるべきだったな。
もっと他に調べることがあるんじゃないですか?警察はまだ調べてませんが井元って男「ばがぼんど」のマスターが居るって…。
井元が実在する…?本当かね?皆さんおそろいでティータイムですか?おいおい。
なんだって俺の回りをうろちょろするんだ?東洋新報の和田記者…。
や〜どうも。
新聞記者さんだったらちょっと取材相手が違うんじゃあないか?秋場産業の社長室の椅子にドーンとふんぞり返ってる男を調べては?調べました。
クラブオルクスでしょう?あそこのマダムが社長のコレだっていうんでしょ?おい!なぜ俺に教えなかったんだ?知ってたんですか。
ママの岩佐美紀子には兄の透がいてマネジャーで二人でやってるんですよ。
兄貴がいるとは知らなかったなあ。
兄妹で店をね〜。
(美紀子)ごゆっくりね…。
あ〜アルバート!どこに行ってたの?ちょっと海外に用があって。
ミカちゃん!・はいっ。
かわいい…。
よろしくね…。
いらっしゃい!よ〜…。
ねっ新しいコ?あらもう目つけたの?駄目…。
ちゃんとしたまじめな娘さんだからね。
新社長さんには切っても切れない人が居るんじゃな〜い。
お願いします。
(美紀子)社長さん間をあけないでまた来てくださいねっ!
(美紀子)ね〜ターさんに電話してくれた?
(透)妹のくせに兄貴をこき使いやがって。
ここではそういう言い方よして。
はやくまとまった金を都合しろヤツに言って。
この間もらったでしょ?あんなはした金。
(靴音)はいっ…。
お〜気が利くね〜。
だけど君はなんだって俺の回りをウロチョロするんだ?今夜秋場はまだ来てませんね。
塩島さんこそなんでこんなことをしてるんです?僕も古沢克彦を自殺に追い込んだ一人かもしれない。
そう思うと寝つきが悪くてね…。
正義感ってやつか…。
刑事にデカ魂があるようにブン屋にも記者根性があってね。
デカ魂ね…ハッハハ…。
そんな格好のいいもんじゃないよ。
近頃などうもこの坊主頭がヤケにスウスウするんだハッハハ…。
塩島さん…あれっ!?秀美さん…。
じゃあおビールでもいただくわ。
注文なさらなくてもいいんですよ。
あの後どうなさっているか気になって…。
お店に電話したら辞めてこちらにお勤めだと聞いて。
それでわざわざ…。
いいえ…。
東京に用があったものですから…。
井元さん!あんたは…。
いらっしゃいませ。
相談って何だい。
いい話か?飲み直しましょう!私がおごる。
いいね…でも遅くまではつきあえないぜ。
分かった…井元さん。
なんだい井元って?だってマネジャーの名前は岩佐透なのになんで井元さんなの?あのお客さんが人違いしてるんだよ。
そうか…人違いか…。
おいそんな話はよせよ…不愉快だ。
怖い顔をして!さっ!ここよ!ここか?えっ!ここはよしとこう…。
このお店だと何か都合の悪いことでもあるの?いや…。
悪いけど帰る…。
あれが君のいっていた岩佐透だね…。
違います。
あれが井元です。
・はい東洋新報社会部です。
何…?悲鳴が聞こえた?どうした?女性からでマンションの隣で悲鳴があったので調べてと。
そりゃ警察の仕事だ。
かしてみろ!もしもし…あのね〜。
(女の声)すぐ来てください…。
西池袋5丁目のプラネットマンション103号。
ここ新聞社。
警察に…。
じゃあいいです。
他の社にかけます。
切れた…。
まずいですね万一他社に出し抜かれたら。
う〜ん…。
じゃあ行ってみるか。
ありました!ここですね。
(チャイム)岩佐透?どういうことだ?変だな…?岩佐さん!
(ドアを叩く音)岩佐さん!岩佐さん!おい!どうなってるんだ。
返事がないおかしいな…。
おい開いてるぞ!?岩佐さん岩佐さん!?おい!
(シャッター音)私がやったんです!
(シャッター音)古沢さん…!井元は私が殺しました。
さあ殺人犯だって報道してください。
私の弁護は結構です。
それより兄の無実を晴らしてください。
先生のおっしゃるとおり真犯人を見つけたんです。
今のあなたは岩佐透殺害の容疑者なんですよ。
岩佐透が井元なんです。
あいつが兄を陥れた真犯人です。
どうして断言できるんです?調べましたあたし。
いつもあいつの傍に居て。
あいつの口からはっきり聞きました。
秋場にいわれて兄を陥れたんです。
兄の事件を再調査してくださいますね。
確かに真犯人をみつければ裁判になるとは言いました。
が犯罪を犯してまでとは言っていない。
そんなことどうでもいいでしょ!岩佐透が真犯人なんです。
真犯人と思われる人間を見つけても殺してしまったら真犯人という証明ができない。
でも真犯人です!被告人はクラブオルクスに勤め同店のマネジャー岩佐透と親しく交際を始めたが同人は被告人の兄古沢克彦が強盗殺人犯と知って急に態度を変えたため被告人は翻意を迫ったが強く拒絶されたため殺害してもやむないと決意し平成13年9月4日午前0時55分頃東京都豊島区西池袋…。
被告人は起訴状に対して言うことありませんか?岩佐透を殺したのは起訴状のとおりです。
でも動機については違います。
岩佐は兄を欺いて高輪の強盗殺人事件の殺人犯に兄を仕立て上げた男だからです。
(傍聴席のどよめき)法は私の兄を無実のまま見殺しにして名誉回復の機会さえ与えなかったんです。
だから私が裁いたんです…。
やめてよっ!嫌だ!
(刺す音)あたしがこの手で真犯人を裁いたんです。
弁護人に尋ねますが被害者岩佐透が高輪の強盗殺人事件の犯人だというのは被告人がそのように思い込んでいると考えていいのでしょうか?いいえ。
被告人は岩佐透が高輪強盗殺人事件の真犯人であるという確信を持ち今回の犯行におよびました。
弁護人は今申し上げたことが真実であることを当法廷で証明し…なぜ被告人が本事件を引き起こさざるをえなかったか。
それを明らかにする所存です。
先生は秀美被告の殺人の動機をどう思われます?彼女の言うとおり今は兄の復しゅうと言っておこう。
だが殺害現場に問題がある。
君の社が現場一番乗りだったね。
女性の電話で隣で悲鳴が聞こえたって…。
だったらまず警察に通報だろう?その女性の声だけどね…それ秀美さん自身じゃなかったかい?殺人を犯した当人が?そう考えれば事件のつじつまも合う。
現場の状況にも納得がいく。
彼女は殺人の後自分で警察ではなく新聞社に電話した。
それも何社へもだ。
確かに現場に大勢殺到し混乱状態になりました。
君らを集め現場を荒らさせるためと考えれば納得がいく。
先生は秀美被告の自作自演だと?自作という疑いはあるけど自演とまではちょっと…。
自演だとするには今の段階で疑問点が2つある。
今回の被害者が真犯人ならなぜ殺す必要があったのか?殺さなくても傷害で起訴にもちこめばいい。
なるほど…。
でもう一つは?新聞社に入れた電話の受話機には指紋はあったが血痕はなかった。
しかも受話機以外に指紋は検出されていない。
もちろん血痕のついた指紋も…。
なぜ指紋のことを言いだしたかは高輪強盗殺人事件の時も克彦君の指紋は表のほうの応接間にはあったけれども奥さんが殺された奥の方の金庫があった部屋からは検出されなかった。
金庫の指紋もぬぐいさられていた。
それほど用心深い犯人が応接間の指紋だけ残すだろうか?つまり残された指紋が犯人のものだとは考えにくい。
防犯ベルも問題だな…。
防犯ベルが何か?いや防犯ベルは秀美さんの事件には関係ない…が…。
指紋に関しては克彦君のケースと非常によく似ている。
なぜ受話器にだけ指紋が残されていたのか?分かりました。
僕が調べてきますよ。
(刑事)あなたも刑事なら分かるでしょう。
こちらの情報が提供できるかどうかは…。
(塩島刑事)管轄外ですがそこをなんとか…。
私の管内で被疑者のまま獄中で自殺した男の妹なんです。
事実関係をちょっと見せていただけるだけでいいんです。
指紋のことで気になることがありましてね…。
あなたもしつこいなあ…規則は曲げられません。
駄目なものは駄目です。
全く話にならんな…今の若いやつらは…。
どうしたんですか?所轄違いでしょう。
ああ聞きたい事があって…。
秀美さんの事件ですか?君は何でここに来た?瀬能弁護士は「事件は秀美さんの自作かも」と言うんです。
だからウラを取りに…。
秀美さんが自分で?「受話器についた指紋が疑問だ」と…。
瀬能弁護士がそう言ったのか?いやいやこれは…わしと同じ事を考えてるな。
同じ事って…塩島さんも?あ〜だが縄張りの壁は厚いよ。
もっとも俺だってその中で40年やってきたからな。
あんまり言えんな。
よ〜し僕がその厚い壁ぶち破ってきますよ。
それからもうひとつ。
「高輪事件では防犯ベルが問題だ」と言ってましたよ。
それじゃ行ってきます。
防犯ベル?いやあハッハッハ。
さすがだなあ。
お待ちどおさま。
お〜お〜ありがとう。
ここが塩島さんの縄張りってわけですね。
縄張り…まあ40年近く通ってますからね…。
きょうはその縄張りにこっぴどくやられましてね。
どうしました?その話はよしましょう。
酒がまずくなる…さあどうぞ。
ああどうもすみません。
きょうは先生のご意見を是非伺いたいと…。
指紋の事ですか?あれは和田君が調べてくれてますから。
実は…高輪事件の方で防犯ベルが問題とか…。
公判記録に目を通していて気がついたんですが各部屋に防犯ベルが設置されていたのにもかかわらず犯行時に作動していない。
ご主人と奥さんは別々の部屋で殺されている。
どうしていずれかが防犯ベルを押さなかったか?答えは簡単。
別々に犯人に取り押さえられた。
あるいは…同時に殺された。
う〜んやはり…犯人は2人いたということか…。
そうです。
犯人は複数だったと考えられます。
そうすると…秀美さんが言っている岩佐透という男がその複数犯の1人だとすれば…。
もう1人は妹の岩佐美紀子が考えられます。
あ〜っそうすると秋場雅文の線が浮上しますな。
ちょっと失礼。
はい。
もしもし。
(佳子)この間頼まれた伝票みつかったわよ。
やっぱり請求は秋場産業あてになってるわ。
伝票って…オルクスのママの?彼女の受領サインもあるわ。
ありがとう。
いい知らせです。
何が「ありがとう」よ。
もっと感謝しろ。
もっと優しくしろよ。
あのう…。
分かってる。
名誉棄損を取り下げてもらおうとお出ましかな?いやこちらにお邪魔したらねヘヘヘ。
またぜひしたい事があるんですよハハハハ。
その椅子気に入ったようですねえ。
座り心地がいいもんですからね。
ところでとこんな物がね出てきましてねヘヘヘ。
うかつでしたねえ…。
女に甘いのもちょっと考えものですが岩佐美紀子のサインのあるこの伝票クラブオルクスの開店資金に比べれば安い買い物だったかもしれないが支払ったのが秋場産業となれば業務上横領が成立する。
これが糸口となってですなあ…あなた自身の借金の返済オルクス開店資金調達のカラクリが暴かれるんじゃないかな?それともこれを証拠品として提出して出頭命令を出してもらいましょうか?警察も高輪事件に関して再捜査を始めるようですから今のうちにこの座り心地のいい椅子に座っとくことですなハハハ。
失礼しましたあ…。
(女子事務員)あら瀬能先生早いお帰りですね。
ちょっと弁護士会館までね。

(葛原)瀬能先生…。
突然で申し訳ありません。
あのう葛原龍一と申します。
陶芸家の集まりで山代から上京しました。
折り入って先生にご相談が…。
日比谷の方へ行きますがご一緒に。
お話は歩きながらでも…。
あなた殺された岩佐透にお会いになったんですか?ええお恥ずかしい話ですが…。
妻の彩子の素行調査を東京の探偵社に依頼したんです。
その時の調査員が岩佐透でした。
あの男が調査員をねえ…。
ええ…。
報告書が何度か来ました。
予想どおり報告書の結果は私にとって芳しいものではありませんでした。
しかし私自身にも問題がありますので黙殺することにしました。
妻は彩子は私が言うのも変ですが陶芸家として優れた才能の持ち主です。
それは若い時から弟子として育ててきた私がいちばんよく知っています。
ですから私は妻というより一人の陶芸家として愛していこうと決めたんです。
しかし岩佐透といい古沢さんといいその時の関係者が続けて不幸な目に遭われたことが気になりまして…。
次は彩子の身に…と心配で…岩佐事件の弁護士である先生にご相談をと思いまして…。
岩佐は奥さんの身辺を洗っていたということですね。
(葛原)そうです。
もしお差し支えなければあなたが抱えている問題もお伺いしたいんですが…。
いや!お話しになりにくければよろしいんですよ。
いや!正直にお話しなければ彩子の立場を十分理解していただけないでしょうね。
あなたは事件当夜午前0時50分ごろ岩佐のマンションに行ったんでしたよね。
岩佐はあなたを部屋に入れた。
そうでしたね!はい。
部屋でどんな話をしたんですか?岩佐は私の話にはとりあってくれませんでした。
だから最終手段に訴えるしかないと…。
つまり岩佐に危害を与えて傷害事件として法廷に持ち込むことですね。
はい!それは変ですね。
傷害が目的ならなぜ致命傷にならないところを狙わなかったのですか?無我夢中で何がなんだか分からなかったんです!誰かをかばってますね!殺したのは私です!あなたが事件直後新聞記者たちを現場に呼びつけたのは真犯人の痕跡を消すためだ!お兄さんの名誉回復を願うんだったら真実を話すことです。
終わります!あの〜すみません。
はい!あの〜私弁護士の瀬能と申します。
葛原彩子さんでいらっしゃいますね?はい。
是非あなたに見ていただきたいものがあるんです。
私と一緒に来てくださいませんか?はい…。
この水指はあなたの作品ですね?あなたが克彦さんに贈ったものですね。
この中に克彦さんがいらっしゃるのですね。
秀美さんから伺いました。
妹の秀美さんが無念の思いを抱いて亡くなったお兄さんの気持を察して骨壺にしたようです。
どうぞお線香をあげてやってください。
ごめんなさい。
お線香はあげられません。
なぜ?私にはその資格がないんです。
待ってください!法廷で克彦さんとの関係を証言してくださいませんか。
この克彦さんの遺骨に誓って真実を…。
開廷します!弁護人から申請のあった証人調べを行います。
証人は前に出てください。
裁判長!お願いがあります。
証人に対する質問は証人のプライバシーに触れますので傍聴人の退廷をお願いします。
それは真相解明にとって重要な質問ですか?はい!非常に…。
ですが傍聴人の前では話しにくいことなので重ねてお願いします。
傍聴人は退廷してください!傍聴人はいませんのであなたの証言が外に漏れることはありません。
立ち入ったことをお聞きしますが正直に話してください。
はい。
あなたには3歳になるお嬢さんがいますね!はい。
父親は…古沢克彦さんですね。
違います!あかねの父親は主人です。
そういうことは有りえないはずです。
正直に言ってください。
お嬢さんの父親は誰ですか?実はご主人にお会いしたんです。
ご主人には子どもをつくる能力がないとご本人からお伺いしました。
そんな…そんなこと…どうして…。
月に1回克彦さんの金沢出張を利用して加賀温泉駅で落ち合い那谷寺近くの旅館に行きました。
克彦さんは何度も結婚しようと言ってくださいました。
でも私にはできませんでした。
ある日井元という男から手紙がきました。
それには500万円出さなければ克彦さんとのことを主人に告げると書いてありました。
私は克彦さんとのことが夫に知られてはまずいと思い一生懸命お金を作ろうとしました。
克彦さんに相談しました。
克彦さんは何とかするから心配するなと言ってくださいました。
(瀬能)彼は一人で井元に会いに行ったんですね。
そうです。
それがわなだった。
高輪強盗殺人事件の真犯人はあなたたちを脅迫して多額の金銭を必要とする状況を作った。
克彦さんと会った井元は秋場雅文を紹介し妹の美紀子を使って支度金として500万円を渡し更に兄妹2人で秋場夫妻を殺害。
克彦さんが殺人現場に遭遇するように仕向けた。
ご丁寧に黒沢さんという目撃者まで用意した…。
克彦さんが亡くなったのにまた脅迫状がきました。
今度はお金ではなく私の体を要求してきました。
それが井元と名乗っていた脅迫者の岩佐透です。
ご主人と離婚して克彦さんの懐に飛び込めば岩佐の脅迫は無意味になる…と考えたことはありませんでしたか?ありました。
そのことで拘置所にいらっしゃる克彦さんに相談に行きました。
でも克彦さんには面会できませんでした。
私には会いたくない…と拒否されたんです。
私を事件に巻き込みたくない…という克彦さんの心遣いが痛いほど分かりました。
でも私はそれをいいことに結局克彦さんを裏切ってしまったんです。
終わります。
先生。
克彦さんのアパートの鍵お貸しいただけませんか?お線香をあげてくださるんですね。
はい…。
でも私ひとりで行かせてください。
秋場雅文逮捕します。
(瀬能)警察は高輪強盗殺人事件に関して秋場雅文と岩佐美紀子を逮捕し改めて取り調べを始めた。
お兄さんの無実はこれで証明できる。
でも私は殺人者の汚名を回復するために法律に挑んだんです。
だからといって岩佐透殺害の必要があったとは理解できないね。
こういう事実がある…。
彩子さんの行動を岩佐透に調べさせたのは葛原さんなんだよ。
岩佐は調査結果を葛原さんに報告すると同時に彩子さんを脅迫した。
そして多額の金を必要とする状況にお兄さんを追い込んだ。
彩子さんとお兄さんはわなにはめられた。
それが高輪事件の結果になった。
これには妹の美紀子も一役買っている。
これらの事実から犯人が見えてくる。
そう…。
岩佐透殺害の真犯人は…。
私です!!私が殺したんです!!違う!君は罪をかぶることで自殺したお兄さんの復讐をしようと司法とマスコミに挑戦した。
それだけじゃない…君は大きなカケをした。
人間の尊厳に関わる魂の真実…というものにね。
そしてそれにかけた君自身の闘いが今も続いている。
二つの事件の真相を知っている人間は君以外にもう一人いる。
その人間はあの法廷に座っていた。
その人が名乗り出るまで君は自分の犯行だと言い続けるつもりなんだ。
そしてそれが真犯人に対する君の無言の抗議であり告発なんだ。
克彦さん…。
ごめんなさい…。
《秀美さん…許してください。
私が名乗り出て真実を告白しなかったばかりに殺人者の汚名のまま克彦さんを自殺に追いやり今度は秀美さんまでも殺人者として刑務所に送ることになってしまいました。
私がクラブオルクスに秀美さんを訪ねたとき井元と名乗っていた脅迫者がマネジャーの岩佐透と同一人物だと知りました。
克彦さんの恨みを晴らす機会を狙っていたんです。
岩佐透を殺したのは私です!》《ただ一つ気がかりなのは後に残していく幼い娘のあかねのことです。
今は葛原の好意に甘えるほかありません。
よろしくお願いいたします》《克彦さん…。
あなたがもう一度見たいと言っていた能登の海よ…》《誓います。
今度こそ一緒よ…》2015/12/24(木) 13:00〜15:00
テレビ大阪1
小杉健治サスペンス「骨壺を抱く二人の女」[字]

加賀温泉・九谷焼きの水指しに隠された美人陶芸家の謎…強盗殺人犯の妹の危険な賭け!

詳細情報
番組内容
ブティックに勤める秀美の兄・克彦が強盗殺人容疑で逮捕された。事件は秋葉産業の社長夫妻を殺害し500万円を奪ったというもの。克彦は無実を主張しながら、公判中に自殺。弁護士の瀬能に、克彦が亡くなったため真犯人が現れない限り再審請求は不可能だと示唆された秀美は、克彦に秋葉産業の専務を紹介した謎の男・井元を捜そうと決意する。
出演者
古沢秀美…藤田朋子
 葛原彩子…小柳ルミ子
 瀬能寿夫…江守徹
 古沢克彦…古尾谷雅人
 和田進…天宮良     ほか
原作脚本
【原作】小杉健治
【脚本】仲倉重郎/影二郎
監督・演出
【監督】長谷和夫

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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