(cache) サーチナ|日本企業に学んだが「形だけ・・・」 真のサービス精神は難しい?=中国 




日本企業に学んだが「形だけ・・・」 真のサービス精神は難しい?=中国


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 中国では物流網の整備に伴い、ネット通販が勢いよく成長しており、実店舗での販売はネット通販に押され気味のようだ。なぜ中国の人びとは実店舗での購入よりネット通販を好む傾向にあるのだろうか。  中国情報サイト解放日報はこのほど、ネットショッピング最盛期の中国において、無印良品がこのほど上海市内に旗艦店をオープンし、大人気となっていることを紹介。日本企業には実店舗に消費者を呼びこむための秘策があるのではないかとの見方を示したうえで、「中国人消費者はネット上で買い物をすることが多いなか、なぜ日本では実店舗での販売がネット通販に負けないのか」を考察している。  記事は、無印良品をはじめ、日本企業の実店舗がネット通販に「負けない」理由の1つに「1つのことに対する専心ぶり」を挙げ、店舗で商品の品質向上やサービス向上に励む販売責任者やスタッフの姿を称賛。「1つのことに対する専心ぶり」について「匠の心」であると形容したうえで、日本人にとって仕事に「大小はなく、小さな仕事も徹底的に行う」と指摘した。こうした顧客満足の向上に対する徹底した仕事ぶりが、消費者の足を実店舗に向かわせるのだと分析している。  続けて、「暖かく、細やかなサービス」が日本で行われている実情を紹介している。例えば実店舗ではどれだけ忙しくても整理整頓が行われており、客が購入した商品は大切に扱われる。日本では当たり前の光景だが、「日本に学んだ中国企業が見た目だけ日本に倣っているものの、顧客の立場で考えることができていない」と中国の現状を分析した。  確かに中国で見かけるのは、商品購入後にお釣りを投げるように返したり、サービス業のはずがサービス精神のない店員だったりと「暖かさ」や「細やかさ」とは無縁の対応ばかりだ。日本では販売員を「匠」と呼ぶことはないが、中国の実店舗で働く店員の態度の悪さを思うと、日本ではアルバイトの学生でさえ「匠」と呼びたくなるほどだ。  また、日本で販売されている製品は欠陥品がなく、偽物もない点も実店舗が衰退しない理由の1つであろう。中国では直営店を名乗っていても正規品が扱われているとは限らないのが現状だ。中国でも都市部ではサービスの改善が見られつつあるが、実店舗で購入するという「実店舗ならではの体験」を提供できていない点こそ、中国で実店舗がネット通販に押されている理由ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)