極上のはなし 演芸図鑑スペシャル対談集「極上のはなし2015」 2015.12.23


毎週日曜日の早朝にほのぼのとした笑いをお届けしている「演芸図鑑」。
その名物コーナー「スペシャル対談」の中から文字どおり極上のトークをお届けします。
聞き手を務めますのはご覧の3人。
いずれ劣らぬお話の達人ぞろい。
ご案内致しますのは来年1月からナビゲーターを務めます私林家正蔵です。
それでは早速まいりましょう。
まずは桂文枝師匠の登場。
ゲストにお招きしたのは金田正一さん又吉直樹さん萩本欽一さん草笛光子さん。
それではどうぞ。
巨人では永久欠番になってる。
うん。
巨人で永久欠番っていうのはいろいろ物語があってね。
思いやりの永久欠番。
巨人さんは。
だって巨人さんの方が言うたら国鉄さんよりも短い訳ですもんね。
国鉄さんでも34番だったんでしょ?いやいや34番だけれども。
巨人さんはやはり歴史ある球団の中にその時にいろいろ…。
まあこんなどうにもならん男でもいろいろ教わったとかいろいろありがたい言葉を頂くのよ。
「金田さんが入ってみんな食べる事走る事いろいろ手入れ覚えてった」という…。
それで正力さんが「絶対これは永久欠番にすべきだ」って。
今だから歴史振り返ってしなきゃならんけど国鉄スワローズというあそこにいた金田っちゅうのは超永久欠番に…素直になる人だけれどよほど人間性が悪かったんだ金田っちゅうのは評判が。
みんなねちょっと勘違いしてるよね。
本当に国鉄スワローズなくして今日の金田はないっちゅう事。
私はもうこの球団での思い出話は語り尽くせないほど。
いっぺん落語界へ持ってっても面白いネタありますよたくさん。
お願いします。
ハハハ!長嶋っていう後年偉大な野球選手になる人を5連続。
まあ4連続ノックアウト次の試合も入れて5連続。
よく調べてるね〜。
調べましたよ。
いや〜!それはもうこいつだけは打たれたくないと?巨人に入ったとなった時に途端に騒々しくなった。
ざわざわづいてマスコミが。
長嶋が前の後楽園のねセンターは390か何かあるのよセンターが。
書いてあるの。
その数字の前まで行って。
「長嶋さんスタンドへ上がって下さい」と言う訳カメラマン。
あいつ身が軽いからポ〜ンと。
跳び上がるの大変だよあそこまで。
トンと上がったの。
で自分も跳び上がろうと思ったら「ちょっと待って下さい」って。
「金田さんはスタンドの下からこのボールを差し出して下さい」って。
長嶋がそこへ手を出して金田さんがボール出して。
その見出しが「私はここへボール飛びますよ」って。
分かります?長嶋は「私はここへ打ちますよ」。
これほどの侮辱した写真ありますかね?新聞見てどうでした?腹が立つっていうより「ああこんなんかな」と思う反面谷田というキャッチャーがこれほっとく訳にいかんでって。
そしてこれを倒すためにはどうするかって。
どうしたの?最高のコンディションで臨んだらなぜ長嶋が私を打てますか?どんないいバッターでもいいピッチャーは打てませんよ。
何やかんや言うても長嶋さんをちょっとは意識してた?意識させられたのその一枚の写真から。
これだけはと思ったのはそこから。
一枚の写真から意識させられて。
なかったら4三振いかなかったと思う。
僕はこの場で師匠とこうやって2人でお話しさせて頂く事がまず驚きなんですけどね。
はい。
いや〜それにしてもこの…めちゃ売れましたですよね?ほれでハロウィーンの時にニュースで出てましたけどこの格好してる女子高生いてましたね。
何かうわさで聞いたんですけどこの格好ってどうやってやるんですかね?こっちに女の子1人又吉さんの格好して女の子が1人この本の格好してるんですよ。
へえ〜。
ええ。
もうそれぐらいすごいなあと。
いや〜ありがたいですね。
自分としては最後は初めに考えて書いていったんかどうなんですか?それは。
書いてるうちにこうしようああしようとなっていったんですか?そうですね。
僕もすごい不思議な体験だったんですけど書いてるうちに…その…ず〜っと登場人物が勝手にやる訳じゃないんですけど僕が「ああこいつが言うてる事は俺の意見と一緒やな」って思う瞬間もあれば「ちょっとちゃうな」って思う時もあるんですよ。
ちょっとちゃう事言ったあとにもう一個僕が知らんような事を言いだす時があってそれは「ああ何かこんな事を言いだした」っていうのは頭に残ってるんでその出た言葉をこういう事を言うやつの行動だからこれは後々に反映させないといけないって思ってその言葉を拾っていくとああいうふうになっていったんですけど。
それ分かりますわ。
読み返しました?何度も。
出した直後すごい話題になって怖くなっちゃったんですよ。
うわ〜と思って。
賛否あるんですけど面白かったっていうのはうれしいんですけど否もあるじゃないですか。
うん。
そん中で芸人の先輩から「面白かった」って言われるとすごいやっぱりうれしいんですよね。
で言って頂いてあの人が言うんやったら面白いんかなっていう事で読み返して「あっ確かに結構おもろいな」みたいな…そういう事ありましたね。
書いた直後とかは読み返すの怖かったですね。
怖かった?はい。
今も読み返すんですか?最近ちょっと読み返せてないんですけど。
はい。
最近はもう次の書くのんが必死で…?そうですね。
はい来ました。
ハハハ!お邪魔します。
大体こういう所へ萩本さんがここへお座りになってで大体みんなほかの方が入ってこられましたですよね。
自分でお入りになるのはあんまりないですよね?はい。
でも新鮮で。
こちらに何か先輩のような方が…。
すいません。
偉そうに座ってて。
いやいや。
本当…。
もうずっと先輩なんですけど。
意外ですね。
私もうずっと…。
意外な事ないですけども浅草から入れるともう何年ぐらいおやりになってるんですか?18ん時からですからね。
182838485860…55年ぐらいですか。
そうですよね。
はい。
いや〜それでまたこの駒澤大学へ?はい。
何で駒澤大学なんですか?もう普通の学生に戻りたいんですか?それともどうなんですか?僕は発明しか興味ないですから。
え?だって…。
発明?発明。
だって…。
何の発明なんですか?だからテレビの新しい形とか笑いの新しい形とか。
ですから笑いをやっていくに関して言うと笑いだけを修業してもそれは発明は起きないですよ。
ですから笑いをやるのに大学行って笑いをやるのに野球やったり。
という事は笑いの…何て言うか…炎っていうのはまだ消えてない訳ですね?そうです。
ですから炎をもうちょっと違う色の炎を出すために違う何かをしないとおきないですよ。
何で舞台はおやめになったんですか?走れないんですもん。
笑いってやっぱり…。
別に走れなくても笑いとれるじゃないですか。
それはね僕からすると小さな笑い。
あのドカ〜ンってね響いてね壁がぶち破れるような笑いってのは動かないと笑わないです。
その辺がちょっとやっぱり違うかもしれないですね我々と。
全く違います。
我々はジッとこの座布団の上に座ってドカ〜ンという笑いをとりたいと…。
あ〜。
…思う訳ですよ。
区別があってよかったですね。
妙な動きをしたら師匠方に怒られましたし「そんな動くもんやない」とこんな手を。
「こうやるのんでもこれには意味があって手を出すんやから」と。
我々でもやっぱり手出してこういうふうに「返りに無駄な手出すな」って。
出したらこのままこうやると怒られるんですよね。
こうやって。
このままだったらこうやって返ってくるとか何か「無駄に戻ってくるな」って。
こうやったら…。
「おめえな」ったらこうやってやるとこれ無駄だろ。
「おめえな。
ねえ」とかこう…。
そんな事やったら落語ではえらい怒られます。
こんなん落語では「おいおめえ何してるんだ?」。
ですからそういう…何でしょうそういう素人ロードっての通ってこないっていう。
ジャンルが違ってよかったですね。
ですから「ここに線があってよかったですね」って。
大きな深い川がありますねここには。
かなり深い川があって。
頭変えられましたね?アハハッ!「アハハッ」てどうして?あのこれはですね実はあの〜「真田丸」という来年の「大河」もやっておられるんですか?はい。
もう撮っております。
どんなお役でございますか?私ですか?え〜ですから幸村のおばあさんですね。
私の頭ですけどもなんと千利休を仰せつかりましてですね。
大変ですね。
かぁ〜。
まあ。
大きな名前の役ですから。
そうですね。
これはやっぱりいろいろ大変ですかね?役作りはどういうふうになさるんですか?いつも。
役作りってそういう大きな役…例えばボンと頂いたとしますね。
まあ多少はその方の事を調べますね。
例えば「エリザベス女王をやれ」とか言われると。
あちらのね…やっぱ難しいですけども。
あとは自分の中でそれをどう探し出すかって。
自分の中にないものをなんとかこう繕って繕って繕ってなんとかこうしようとは一生懸命しますけど。
真田幸村のおばあさんいうのは歴史上にあんまり出てこないじゃないですか。
どうやってこうやっていうの。
そうらしいんです。
それはどういうふうにして作り上げるんですか?三谷幸喜さんから作家の…いつもねメールを頂くんです。
お仕事の時は必ず。
そうですか。
「この役はこうこうこういうこうこうこういう役ですからこういうふうに演じて下さい」。
まめな方ですね。
はい。
細かく多く。
あんまり多いんでねちょっとブワ〜となっちゃった。
それで三谷幸喜さんが「なるべく草笛さんのまんまでやって下さい」っておっしゃった…書いて下さったんですよねメールに。
っていうのは史実に私の役があんまり書けてないからどういう人かっていうの。
だから…。
女の人はあんまりね出てこないですから歴史の中に。
だから「あなたをイメージして書きますから何も考えないで演じてみたらどうですか?」って。
はめて書いて下さる。
だから私は逆に「何も考えないで演じるくらい難しい事はありません」って送ったの。
なるほど。
ハハハ。
ほなどう返ってきました?それっきりだ…ハハハ!ハハハ!ただやっぱりこれっていう自分のもの残したいですね。
まだこれ以上にですか?だってこれ以上って…。
やっぱりそんな気持ちになってきました。
ただただやってきちゃったんだけどもう…うん…。
だからいい仕事の中にちょっとでもいいから出た時にピカッと光りたい。
そういう役者で終わりたい。
もうちゃんとしていい事やったらうちの母マネージャーでしたからね母のもとへ行かれないんですよ私。
いい女優になったら母のもとへ行こうと思ってます。
あの世へね。
だけど今ちょっとまだ行けない。
続いては柳亭市馬師匠の登場。
ゲストにお招きしたのは中村美律子さん荒木とよひささん式守伊之助さん徳光和夫さん泉ピン子さんそれではどうぞ。
それ!・「エーンさても一座の皆様へ」・「チョイト出ました私が」・「中村美律子と申します」・「ヨーホーホイ」はい!・「エンヤコラセードッコイセ」よくできました。
ハハハ…!やっぱりこの「河内音頭」これは美律子さんにとってね切っても切れないものだし大切になすってると思いますけどもそのそもそもというのはやっぱり子どもさんの時から?だって地元は河内ですから。
ちっちゃい頃から「河内音頭」は聴いて育ったというか子守歌代わりみたいなもんですよって。
夏になると太鼓の音聞こえてきたらね家でじっとしてられへんのですよ。
昔の事ですからね大きな建物がないからね結構聞こえるんです遠くでやってても。
いや近くであるわと思って自転車に乗ってピャ〜ッ走っていくんですけどどこや分からへんようになるんです。
そのぐらい聞こえるんですけど。
まあ本当に血が騒ぐというかねじっとしていられなかったですね。
で音頭取りで歌った訳でしょ?やぐらで。
はい。
子どもやし女の子ですからねもうあっちこっちのやぐらで引っ張りだこ。
いやそりゃそうでしょう。
もう掛け持ちのすごかった事ね。
その時にきっともう歌い手さんになるそういう何かがあったんだね。
もうやっぱり歌手になりたいと思うてましたそのころから。
その「河内音頭」が子どもの時のベースとしてあってまあ普通ね我々は美律子さんの大ヒット曲であるあの…。
「河内おとこ節」。
それ。
この歌ね出来るまでのお話ですとね石本美由起先生が作詞なんですけれどもそれで私が子どもの頃から「河内音頭」やっていたという話をちゃんとご存じやったんですよ。
それであの詞が出来た。
せやからほんまに私のために書いてくれはった詞でこれは私のもんやとやっぱりそういう気持ちでいっぱいでしたね。
でまた岡千秋先生がねとっても歌いやすい節をつけてくれはって。
でも初めてこの歌を「紅白」で歌わしてもろうた時は全国の人にうちは河内のこういうもんでこの歌歌とりますみたいな名刺を全国の人に配ったようなそんな気持ちになりましたね。
すごい事があるんですよ。
あの歌もう私「紅白」で8回歌てるんです。
8回って事はねえ…。
記録なんですよ。
いやそりゃそうでしょう。
それってうれしいでしょう。
いや〜すばらしいね。
まあ先生の曲といいますとそれを表す歌い手さんなんですけどねテレサ・テンさん。
あ〜はいはいはいはい。
このすばらしいこれ「つぐない」の歌詞をねちょっと出させて頂きます。
ああすいません。
このね…。
まあ皆さんカラオケでお得意に歌う方も結構いらっしゃると思うんですが情感がもちろんこちらへ伝わってはっきりと人物像が出てくるんですけれども「窓に西陽があたる部屋はいつもあなたの匂いがするわ」。
「いつもあなたの匂いがするわ」っていう事はですねあなたはもう…いなくなったんですかね。
ついこの間までいたんだけれども匂いがするぐらいこの間までいたのにいない。
この主人公の女性の顔まで浮かんでくるようなね…。
それはねやっぱりもちろん訓練もありますしふとなんか浮かばないんですよね。
よし今日はこういう歌を書こうっていうまずその何日かぐらい前からねもや〜っとしてるんですよね。
こういう歌書きたいな。
シチュエーションはこんな感じだよねとかさ時代はこうだよねとかいろいろ試行錯誤してね。
でまあこのつかみの2行なんですけどつまんない解説ですけども。
いえいえいえいえ。
「窓に西陽があたる部屋は」。
昔は西陽はね畳が焼けて。
そうそうそうそう。
暑いしね夏ね。
夏暑いし冬寒いし。
そういう部屋と思わせないような工夫は1つあるのはこれはねテレサ・テンが歌うっていう事で救われてんですね。
それも一つの作戦ですよね。
だから昔は相関図っていうかね主人公まあ多分作家の方ねシナリオライターもまあ小説家の方も作家がいてAさんがいて主人公は何歳ぐらいで独り者だとかさ月給が大体この方はいくらぐらいだなとかって想定して書くんですね。
先生何かこう…。
例えば…。
例えば。
主人公がいて…。
興味深いですねでも生まれた所からね。
女性ですよね。
先生やっぱり女性が合うね。
じゃあこれ…25から28歳ぐらいと。
で短大出と。
短大出なんですねへえ〜。
この人の出身…出身は函館。
はあ〜。
この人はどうやって東京…。
ここ現在東京と。
こういう事を…。
それで今誰とどんな人と恋してると。
で3人ぐらい。
3人も?好意を持ってる人がいると。
でも1回ちょっと悲しい思いがあったとかこういう事を…。
はあ〜なるほど。
そうするとこの人は一体じゃあ花ならバラとコスモスどっちが好きだろうと。
絶対僕はコスモスだと思うんですね。
北海道の人だし。
コスモスが似合うし。
そうするとコスモスが似合うって事は髪は長いよねと。
それね先生の好みの女性がどんどんどんどんこう…。
いいんですよ。
だから落語で「湯屋番」ってあるでしょ。
あれと同じなんですよ。
空想が…。
空想が空想を呼んで。
妄想になっちゃってね。
妄想になって。
ここに持ってきて頂きました。
これが親方の明け荷なんですがもちろん力士がねこれは使ってこの中に化粧まわしとかねいろいろ入ってる訳ですよね。
早い話がねトランクなんです旅行用のね。
これは丈夫なんですよこうやって見てもねちょっと触らして頂いてもそうなんですけども。
今日はこの中を見せて頂いてよろしゅうございますか?はい分かりました。
いいですか?すいませんもう。
ご案内します。
このまたね…。
この細工がまたすごいんですけれども中から…。
これが軍配箱ですね。
あら!いよいよ行司さんの命とも言うべき「軍配団扇」と書いてあります。
へえ〜。
この中に軍配がしまってあるんですよ。
この軍配が一番よく見るシンプルな漆塗りの軍配ですね。
決断新風という。
決断新風。
行司は決断が第一でまた伝統の中にも新しい風を入れるようにという事で「決断新風」と書いてあります。
こういうのは親方ご自分のお好みというか何か望みがかなうものなんですか?まあ行司の心がけを書いて頂くと知り合いの人に。
好きな言葉は大体書けるものなんですかね?そうですはい。
それとまた変わった軍配が。
僕の実家が岸和田市というのでだんじりの彫り物師さんに頼んで彫って頂いた軍配ですね。
これもねテレビや場所で拝見するんです。
立派な細工が彫刻がしてあるなと。
竜と虎の。
竜と虎。
はい。
裏が虎で表が竜ですね。
親方これ噺家が持って…?ええどうぞ。
いいですか?持たせて頂いて。
どうぞどうぞ。
そうですか。
ちょっと失礼して。
あらうわ〜すごいですね伊之助さんの軍配を私…。
番数も〜!ああいい声ですね。
取り進みましたるところ…。
うわ〜いいなこれ。
へえ〜すごいですねしかし。
さあそして出てきましたのが…。
これが今着てます装束ですね。
これもまた何か白鵬…。
今横綱になっている白鵬関が昇進した時に僕の先輩の庄之助親方に作られて僕に譲って頂いた由緒ある装束ですね。
お下がりですね。
お下がりでもかなりこれはすばらしいお下がりでこれね。
へえ〜。
こういう白い…。
白鵬ですからね。
白鵬さんの名前が入ってます。
こういう名前入りの…。
いや〜すばらしいね。
へえ〜。
この菊綴じがねこれが伊之助さんの証拠ですよ。
庄之助さんは総紫。
そうですね。
伊之助さんは紫白と。
ちょっと足りないという事で。
でもねこれ師匠ご存じかどうか分かんないんですが昭和33年ぐらいからになる訳でありますけども。
ムード歌謡が出来る訳ですよね。
なおかつコーラス歌謡ですよね。
はいはい。
これが僕ね師匠ね好きなの。
ここ来ましたね。
このムードコーラス歌謡というのがたまらなくいいですね。
いいですね。
私たちは和田弘とマヒナスターズのイメージが強いんですが。
和田弘さんのムード歌謡っていうのはですねともするとやっぱり主人公が男性だとしますと男から見た女男から見た女性の愛らしさであるとかですね彼女を捜し続けるとか彼女のどんなところに引かれたかっていう歌の主役が男な訳ですよ。
それを男が歌う訳ですよ。
ところがムード歌謡コーラスそのものですね例えば三浦弘とハニーナイツとかですねロス・プリモスとか。
あ〜黒沢さんね。
ロス・インディオスとかですねそれから森雄二とサザンクロスとかですね沢ひろしとTOKYO99とかですね。
沢ひろしとTOKYO99。
かなり深いところへいきましたね。
「愛のふれあい」でしたっけ?「愛のふれあい」ですよ。
これはリードボーカルの男性がその主人公の女性になりきって歌う。
でリードボーカルの人は大体歌が…。
あっ!おお!・「感じていたの」ここは前段ですよね。
・「今夜ははじめから」今夜は初めから感じていた訳ですよ。
説明してます。
ここからです。
・「私をじっと」・「見る瞳がちがう」オカマチックに歌うでしょう?そうですね。
リードボーカル。
・「胸にひめた」この辺に魅力がある。
この辺なんです。
・「深いなやみ」ここからメランコリックに。
ほら。
・「たとえ聞いても言わないで」ねえ。
この歌い方。
この歌い方がですね後のゲイバーに結び付くと思うんですけどもね。
このまんまマンモスのようにですねちょっと固まっちゃって凍ってしまってその後いまだに今は全くない訳でありますけども私の勝手な分析はそのオネエチックに歌う事がそのままゲイバーに結び付き彼らの着ておりましたコスチュームね。
かなり原色に近いようなスーツ。
キラキラ光ったりね。
あれがホストクラブに流れたんじゃないかなと思うんですけどもね。
なるほど。
これは大体ムード歌謡に出てくる特にリードボーカルの人がオネエチックに歌う主人公の女性は幸せな人ではない訳です。
そうですね。
幸薄いというか日陰の道というか。
そうなんですよ。
事情でホステスさんになられてそこで来たお客さんにちょっとほれちゃってですねほれたのはいいんだけれどもでも奥さんから奪い取るような事はしないと。
しないんだけれどもこの人への愛は貫き通したいみたいな。
でもいつか私身を引かなければいけないっていうね。
そういう立場の女性というのはそれなりにいらっしゃったと思うんですよ。
この人たちはもうグサリと来てですねそんな女性たちを思いながらまたこちらもグサリと来るという…。
思いが深いですよこれは。
すいませんどうも。
徳光さん落語語ってる時よりねもう目が違いますよ。
あっ。
おはようございます。
どうもおはようございます。
よろしくお願い致します。
どうも。
末廣より広いですねここ。
廊下よりね。
もうさすが末廣の楽屋をご存じのピン子さん。
どうも今日はありがとうございます。
とんでもない。
あの初めましてですよね?ええ。
我々のもう大先輩で。
いやいや。
いらっしゃる訳なんで。
その大先輩にねもう普通にピン子さんなんて今日は呼ばせて頂きますけど。
はい。
普通は師匠です。
そうです。
ハハハハ!いやでももうお笑いやめてもう何十年ですからね。
まあね。
もう我々が入った頃は既に…。
あっ女優でしたか?ええもう。
ああそうですか?ええ。
末廣忘れられないの。
こういう廊下見てお宅の師匠「中お入り中お入り」っつって端よね。
「いいよいいよ。
前座わんな」。
座れないっていうの。
うちの師匠はまた気安いですから。
それとごはんも。
好江師匠をかわいがってたんですよ小さん師匠が。
もう大好きでしたね。
で好江師匠が…「ピンちゃん行く?」って。
「え?」。
「ごはん」って言うから当時金がないからさごはんなんて言われたらうれしいのよ。
浮くから。
「じゃあ行きます」っつって言ったら小さん師匠が一緒だったのよ。
小さん師匠に誘われて好江師匠が「ピン子っていうのいるけど連れてっていいか?」と。
で行って。
何か食べた気がしなかった。
小さん師匠は。
見てる方はね「あれ?」っと思われたかもしれないんで芸能界にそもそもデビューなすったのはこの漫談で寄席に出たのが最初なんですよね?そうです。
これ…。
500円。
一日500円?一日500円。
あら〜。
3回で500円。
3回で?はい。
演芸場。
浅草演芸場。
そん時にそれこそあした順子。
いつも楽屋で一緒ですけど。
順ちゃん順ちゃんとつるんだつるんだ。
もう誰が金くれるかもう2人でね「あれ…あれよいしょしたら絶対小遣いくれる」って。
それでね「ポール牧は見えっ張りだからポールに昼間はおごらせよう」っつって。
「にいさん本当にもうにいさんすばらしい」って。
「そう?」。
「やっぱりさヨシカミ行こうよ〜ねえヨシカミさ〜」って洋食屋なんですけど浅草の。
そこ連れてって。
あとはねカモになったのは早野凡平。
「ホンジャマカホンジャマカ」の。
あの人がもうカモ。
あれも気前いいの。
あのねよいしょしなくても出すタイプ。
で凡ちゃんは…パンツがそろそろ2人ともね古くなってきたから「早野凡平にパンツ買わせよう」っつってパンツも買ってもらって。
「だって今さホンジャマカでもうかってんだからさ」っつって。
みんなおごってくれる人が亡くなっちゃってこっちがおごる番になっちゃって本当に…。
本当ですよ。
ピン子さんと市馬さん浅草の話ですっかり意気投合という訳で…。
本当に来ちゃいました浅草。
いろいろな出会いがありそうです。
知った顔が一人もいない。
いやもうピン子さんが出てた頃はだいぶ前ですから。
もう華々しかったからねえ。
大体知らないもん。
いや知ってる人もいますよ。
えっ!かゑるがどうして馬風なの?もうかゑるは40年も前ですから。
馬風になってる。
うそだろう世津子。
世津子出てる。
老けた。
老けたったって…。
せっちゃん。
せっちゃんいるの中に?いや今日は。
これ夜の部ですからまだ。
あら正蔵師匠。
あら〜。
こちらは浅草演芸ホールのお席亭。
浅草のピン子さんだからね。
しばらくでございます。
しばらくでございました。
こういうふうにやった時大概一万円札を中に入れとくべきなんだけど入ってない。
入ってない。
これが面白いんだよ。
浅草から国民的女優ですよ。
国民的大女優だもん今や。
分かんないよ。
こういう中からだって出るかも…。
出るかも。
そうだよね。
そうやすやすと出られちゃ困るけど。
(笑い声)またピン子さん主役で出てもらいたいねこっちにもね。
今日ちょっと出る?ばか言ってんじゃないよ!今日ちょっと演芸ホールの舞台…。
嫌だよ。
こんな地味な顔ぶれは。
あ〜ハッハッハッ!ピン子さんと市馬さん変わりゆく景色の中に懐かしい浅草を探していざ出発!すると…。
あれ?セキネの肉まん。
あった!セキネ。
創業94年の肉まん屋さん。
ここにしようか…あっせんべい屋あったよ。
こんにちは〜。
あ〜二代目だ。
好江ねえちゃんがよくねえ?
(店主)はい。
え?息子さん?はいそうです。
二代目?四代になった?はい。
じゃあ私たちが買いに来てた時は何代目?え〜二代目三代目ですね。
二代目三代目っつったら1個くれたけどな。
(店主)1個でいいんですか?2枚。
好江師匠が好きだったんだよね。
(店主)はいそうなんです。
はい。
あ〜ありがとうございます。
ありがとね。
おとうちゃん元気なの?はい元気です。
よろしく言って。
はい。
ちょっと頂きましょう。
頂きましょう。
あっ。
うん。
薄焼きはねいい!いい。
このあと更に思いがけないものを見つけるのですが…。
やって来たのは…ちょっと柳家金語楼師匠。
あら本当だ。
金語楼先生。
小せん師匠がいます。
ちょっと待って。
やめて。
私いた。
え?いましたか?恥ずかしい。
あっ皆さんありました!昭和コメディアン。
すいません。
これ全部下さい。
何年ごろか覚えないですか?何年?これ。
え?全然覚えてない。
覚えてないんですって。
いや〜ここで撮ってもらうのはやっぱりステータスでしょ?いや…売れりゃあね!売れりゃあね!いやなかなかでも…。
でもだってこれ今さ宣材に…何か若い時のっていうと使ってるから…。
分かった。
由紀さおりと変えとこう。
「若い頃はどうでした」っつったらこれ出して。
ピン子さん全種類お買い上げ。
ここでプロマイドを撮影する事が当時の芸人にとって一つの誇りでした。
懐かしいねこのプロマイドの…。
これを思い出してで歩いてきたんでちょっとおなかすきません?すいた。
すいたでしょ?やっぱりここといえばヨシカミでしょう。
では行きましょうか。
行きましょう。
こっちだ。
対談の中でも登場したこちらのお店。
芸人の間ではちょっと知られた昭和26年から続く浅草の名店なんです。
お〜!あららら。
出ました!出ましたよ。
これはまた本当ビーフシチューですね。
あれ?私ビーフシチュー初めて食べるわ。
ビーフシチューはね食べた事ないの。
そうですか。
もうちょっと高いもん頼むから人と食べる時は。
あの〜ステーキね。
早野凡平さんはステーキ。
凡平さんは。
うん。
好江ねえちゃんは何食ってもいい。
ポール牧はねカレーライスとかねあんまりろくなもん言わないな。
ろくなもんったってねごちそうしてくれましたけど。
ごちそうしてくれました。
ちょっと食べて…。
じゃあね頂きましょう。
頂きます。
うまい!どうですか?うまい!おとうさん!おとうさん!はい!現在のご主人!ピン子さんが若い頃からお店に出ていらしたとか。
何年前?40〜50年前ですよね。
40〜50年前。
大体1,000円台でしょうね。
でしょ?1,200円ぐらい。
今は?今は2,450円頂いてます。
年代だねやっぱり。
ここの席で食べんの懐かしいでしょ?私ね向こう側だったな。
ここにもいたよ。
ギター持ってる人といた…。
やっぱり好江ねえさんと多かったですね?好江師匠とね。
そうかもしれないですね。
今桂子師匠がたまに見えますけどね。
食べるでしょう?結構食べるね。
芸人でここ知らない人いないもんね?そんな事ないと思う。
それほど思い上がってないけど俺は。
知らない人いませんよ。
ありがとうございます。
お世話になってる。
お世話してませんよ。
それでねやっぱり師匠たちに連れてきてもらっていずれは自分でと思うんですけどなかなか来らんなくて。
思わなかった。
思わなかったですか?いつも誰かのおごり。
だってエビフライ…カニコロッケあったよね?ありますあります。
今でもあります。
今でもある?大好きカニコロッケ。
私ビーフは初めて食べたの。
そうでしょ?僕もそれ記憶ないもん。
ないでしょ?ないのよ。
人と食べる時はステーキとかそんなのしか食わないからさ。
そういう店が今でもこうやって残ってるのはうれしいですね。
うれしいですね。
私もまあ噺家になってまだ35年ですけどもこれからねまだまだ一生懸命修業しなきゃいけないんですけどピン子さんがそもそもこの浅草から大きくなられて国民的女優になられたんですからね私もピン子さんにあやかってここで食事して浅草から国民的噺家になりたいと思うんですけど。
いいんじゃないですか?今で十分じゃないですかねえ。
いやでも上は見た方がいい。
だってこれ以上見ちゃったらさ。
あ〜。
(笑い声)「あの方もいい方だったねおとうさん」なんてなっちゃうからさ。
いや…ほどほどがいいんですよ。
頑張りましょう。
そうですよ。
だってさこのあとさ誰が会長になんのよだって。
そうでしょ?やっぱりね東京の芸を守って頂きたいね。
落語をね。
はい。
本当に。
やっぱり小さん師匠の人情話とかね今人情話がないですもんねやっぱり。
本当にありがとうございました。
一生懸命私も頑張りますんで。
ありがとうございました。
私もまだ…もうちょっとやりたい事もあるんで。
ちょっと「紅白」も狙って歌手としてもう一度頑張ろうかな。
お〜いいですね。
死に花咲かしてみようじゃないの。
言うのは勝手。
やっぱり夢はでっかい方がいいからね。
ピン子さん青春プレーバックの旅イン浅草お楽しみ頂けたでしょうか?続いては桂文珍師匠の登場。
ゲストにお招きしたのは富司純子さん三浦雄一郎さんやくみつるさん福本清三さん新井紀子さん。
それではどうぞ。
梨園の妻というのはあれ大変ですね。
ああいうの不規則でしょうどうしてもご主人の方がお仕事。
それで体力使う仕事やないですか。
だからまあ私にできる事はお食事の管理だけなんですけれどちょっと太らし過ぎて反省しております。
大阪へいたら太って戻るいうて。
はい。
地方行くとまあね好きな物おいしい物がいっぱいありますしホテル住まいでしょ地方へ行くと1か月。
そうするとどうしても外食ばっかりですから。
バタッとお会いする事もございます。
そうでございますか。
大阪は南やら北やら走っておるようで。
走っておるというかいや…。
伝統芸やしあれだけのお芝居をなさる訳ですからやっぱり妻としてはムカッとする事があってもどうなんですか?その辺は。
許そうというようなお気持ちに…。
もう若い結婚したての頃は私は女優辞めてちょっとでもそばにいたいと思って結婚したのにもう本当にフラフラフラフラという感じですからやきもちを焼いた事もありますけれどいつからか諦めて自分の横にいる時だけ夫と思おうと。
ちょっとうちの嫁はんに電話してほしい。
とにかく私の横にいる時だけ夫と思い外へ一歩出たら他人でって。
それは歌舞伎俳優尾上菊五郎さんお好きにどうぞっていう事思いを断ち切りました。
それから楽になりました。
でもそこまでが大変ですよね。
女の人って本当に大変なハードルがいっぱいあるんやと思いますね。
なかなかロマンスを花開かせたいのになかなかできない時代があったじゃないですか。
「緋牡丹」がヒットしてたのでつきあって3年で結婚申し込んでくれたら「3年待て」って言われたんですかね。
それで3年待って結婚できるかなと思ったら「もう1年待て」って結局7年待ってくれたのではい…。
音羽屋が。
「音羽屋!」さんが。
へえ〜。
いえいえそんなのその間いろいろとお好きな事なさってたと思います。
あのねお好きな事なさってると思います。
はい。
あのモテますからね。
いえいえ…。
逢瀬といいますかデートというか京都の祇園町か何か辺りでお会いになられたりしたんですか?祇園町も行った事もありますしでもやっぱり人目があるのでそれだし忙しくてひとつきに1回会えるかどうかそんなんでしたから。
うわ〜余計思いは募りますな。
東京から夜中車で飛んできてくれたり。
その時は情熱が…。
あの情熱はどこ行ったのかっていう感じですけど今は。
その当時は…。
そんな事おまへんやろ。
その当時は車で深夜走ってきたり大阪公演の時に京都へ来たりいろいろとまあうちへ訪ねては来て…。
愛を育みはった訳やね。
もう山に登り始めてどれぐらいなんですか?3歳ぐらいからですね。
ですからもうほぼ80年ぐらい。
80年!ぐらいになります。
スキー歴はどれぐらいで?一緒です。
これはエベレスト?そうですねエベレスト。
これはクレバスの上を…。
ええはしごを掛けて。
下なんかご覧になる事はないんでしょう?見たら本当に地獄の底が見えますよね。
怖いと思われたりとか?こういうとこ僕好きなんですよ割合。
そうですか。
何かねワクワクうれしくなって。
これなんとかね…。
なんとか越えてやろうという気持ちに…。
そういう気持ちに。
そして頂上を目指される訳ですね。
頂上そうですね。
すごいですね。
これ2013年のですからついこの間ですよ。
お伺いしますと山へ上がっている時にですねテントで毎日時間がございますわな。
何か落語を聴いて頂いて。
文珍さんのCD全部…全部でもないけど5〜6枚持っていきまして。
ありがとうございます。
もうね言うと変ですけどね文珍さんだとかね枝雀さんそういう名人のあれを聴くとね何かね本当に気持ちよくなってねよく寝れるんです。
ありがとうございます。
ところが悪いけどちょっと何か大した事ないなというのもあるんですよ中には。
ありがとうございます。
それ聴いたらね何となくね。
目覚めるんですか?目覚めるっていうか寝れなくなる。
よく寝かしてるんだな俺は。
フフフフフフ…。
まあそのおかげですよ。
やっぱり山行ってぐっすり寝れるっていうのはものすごい大事な事です。
おやすみの時は是非私の落語を。
何か一時日本に戻られて不摂生な生活をなさって。
僕は身長165なのに体重がほぼ90キロ。
血圧も198と。
高いな〜。
200ぐらいまで。
危ない危ない。
糖尿病だ。
腎臓もねこのままいったら人工透析と。
透析受けにゃいかんと。
そうなんですね。
余命も3年と。
余命も3年?言われて。
それで考えたんですよ。
原因は何だろうと。
飲み過ぎ食べ過ぎ運動不足。
わあつら…。
もう原因単純なんですよね。
あ〜でそれをやめて。
それをなんとかね。
まあこのままどうせ人間死ぬんだけどもこのまま死んだらもったいない。
っていうかつまんないと。
じゃあ死んだ気でやれば何か面白い事あるんじゃないかと。
その辺がポジティブですねいつも。
一番の本音はですねなんとかこのメタボを治したいと。
だからエベレストは本音はメタボ退治だったんですよ。
ほんまかいな!そんな…そんな大層なメタボ退治見た事ないですわ!いやいやこれが本音だったんですよ。
エベレスト目標にすればやっぱりもう一回一生懸命ね。
あ〜なるほどなるほど。
その辺がすごいですね。
奥様とも海外旅行へよく行かれるそうですけれど。
それが普通の海外旅行ではなくて…。
まあ主に辺境が多いんですけれどしかもその辺境をツアーで行くっていうのが多いですね。
新婚旅行はどちらへ行かれたんですか?新婚旅行はボリビアでしたですね。
アマゾン川の源流域なんですね。
ここら辺から支流が流れ出る。
その源流域にチョウチョを採りに行きましたですね新婚旅行で。
「ボリビアの虫採りに行こうツアー」みたいのがある?主催がむし社っていう会社があるんです。
むし社?これはうそじゃない。
本当にあるんです。
どんな人が行ってるんですか?やっぱりリタイアされた方が多いですね。
やっぱり時間が長めなのでね。
でも元お医者さんとか先生とかそういう方が多かったですけど。
まあわがままな人が多くて面白いですよ。
どういうわがまま?やっぱり現役の頃しかるべき地位にいらっしゃった方とかっていうのはですねやっぱりリタイアされてもそれを引きずっているケースが多くて…。
まあこの時も例えばチョウチョが集まってくる木がポイントがある訳ですね。
珍しいチョウチョ来るんですけどそこに大勢で行きますから皆さん時間をたがえて公平に採るようにしましょうというふうにツアーの主催者側はおっしゃるんですけどももう頑としてどこうとしない人とかね。
またそれで小競り合いみたいになっちゃう。
そういう大人同士の見苦しい争いをちょっと高みから見てるのが面白いんです。
「またやってるよあれ」。
ははあ〜なるほど。
そういう人の…。
そうするとボリビアに行く事よりもそこへ行っている人間を見ている。
かなりなパーセンテージで本当人を見るっていう面白さがありますツアーの場合は。
絶対ツアーの方が面白いですから。
そうですか。
それこそ新作のネタになるような方たちがぞろぞろ来てますから。
成田集合の時点でモンスターがいると分かりますから。
「今回すげえのいるぞ」みたいな。
ちょっと待って下さい。
成田へ集まった時点で…?添乗員泣かしたお客いましたからね。
集合場所があるポイント。
何番のポスト柱の辺りにお集まり下さい。
そうするとそこにみんなピッタリくっついて待つ訳じゃないですよね。
それを取り巻くように皆さん集まる。
ところがその方はピッタリくっついて待ってたんですよね。
それには事情があって皆さんお集まりのところで個人でチェックインをして頂きますと。
まあ早めにチェックインをすれば希望の席が取れる訳ですから。
だからその人は一番にチェックインをしたくて柱にくっついてたんですけどでもほかの客は数メートル散ってますよね。
「じゃあお並び下さい」って言ったらその人たちが自分より前にチェックインカウンターに並んでしまった。
この人の怒るまい事かね。
「私はこうこうこういう理由で一番先にやりたいから柱にくっついて決められた所に並んでいたんだ!」ってこうやり込めた訳ですから。
もう泣いちゃいましたもん。
まあ案の定やっぱりその方はツアー中さまざまな事件を起こしてワクワクさせてくれましたね本当ね。
「今回はモンスターがいるぞ」と。
もう楽しみでしょうがないです。
で奥さんと。
はい。
いや〜テレビをご覧の皆さんは「誰だろう?このおじさんは」お思いだと思うんでございますがこの写真を見ればねもう皆さん「あっこの人は」という事でございます。
ジャン!どうです?このかっこよさ。
え〜。
役者さんなりはってどれぐらいです?恥ずかしい話55年。
55年はい。
この写真でまだボ〜ッとしてる人にはこういうふうに斬られ続けた方でございますね。
一説によると5万回斬られたと。
いやいやそれはいい加減な事でそんなにはないですけどね。
中でもですねオリジナルな斬られ方といいますかこれはやっぱりすごいですね。
このエビ反るというかイナ・バウアーというかこれは自分で編み出されたんですか?まあ自分でという事ですかね。
とにかく主役と僕が同時に映ったら面白いやないかという事でやりだしたのが最初なんですけどね。
斬られ役っていうのには今まで形がなかったでしょう?殺陣師さんっていうのがいてて殺陣をかっこよく見せるみたいな芸はあるとしても斬られる方というのはなかなか。
だから教えてくれなかった。
僕らもやってやられて。
これは教えてくれる。
斬り方とか。
「死に方は?」ったら「そんなもん知らんわい」。
知らんわいじゃどうすんですよね。
だから自分らで。
だから僕らも初めてこの映画界に入って立ち回りっちゅう事を覚えないかんという事でチャップリンさんの映画を見て喜劇の方ですよねあれはね。
あの方の倒れ方見てねびっくりしたんですよ。
よくよく考えたら喜劇で何であんなして倒れないかんのっちゅうぐらいダ〜ンといってる訳ですよ。
ド〜ンと倒れると。
だから僕らもその痛みを感じるね…。
痛くないのはなんぼでも倒れる手ついてこう死んだらね全然痛くない。
そんなもんバ〜ンといかんとね。
そしたら見てる僕らがワッと来たようにチャップリンさん僕は見てねワッと来たのがそうだったの。
バ〜ンと死んでるからワッと来たんですよ。
だから僕らもそういう事をやっぱり人が見て「あいつほんまに斬られた」「今死ぬ」と思うのは自分らがそういう死に方せんと思ってくれないなという事から僕は痛みを感じると。
ほいでトム・クルーズとも。
やりましたな。
いえいえ…とんでもない。
何かの間違いですねあれも。
最後にほらトム・クルーズの身代わりみたいになって撃たれて亡くなりますけど。
斬られるのと撃たれるのはまた違います?まあ基本的には違うみたいなんですけど僕らなかなか違いができなくてね同じようになっちゃうんですよどうしても。
斬られるのも撃たれるのも。
バ〜ンってズド〜ンってなるし斬られたら「だあ〜」ってなるし。
ちょっともったいないわ。
もっぺん近くで見せておくんなはれ。
そんな大層なもん違う。
いやいやそんな大層なもんですって。
今ね突然やりはったんでねカメラが押さえきれてないと…。
そんなもんよろしいよろしい。
いやいやすんません。
私がほなこれで刀にしてねズバッとけさ懸けに致しますから。
立った方がいいですか?このままでいいです。
座ったままでいけますか?よろしいですか?そんな…。
失礼しますよ。
ザッ!あっうう〜っ…。
ハッハッハッハッハッハ…。
情けないです。
いや〜ありがとうございました。
国立情報学研究所の教授なんていうとえ〜って思ってしまうんですけどもともとは文系だったんでしょ?そうなんです。
法学部。
私機械がすごく嫌いなんですよ。
それ言ってる事がバラバラのように思うんですけど。
あのね嫌なんですよあのデジタルが。
ピポピポって。
デジタルのまさに仕事研究をなさってるのにもかかわらず。
あとねしゃべる家電が嫌いなんですよ。
どうして嫌いなんですか?何か電子レンジとか「出来ました」とかって。
だから電子レンジうちないんですよ。
「お風呂が沸きました」とか。
いやもう本当に嫌いなんですよ。
余計なお世話ですよね。
ハハハハハハ…。
ハハハハハハ…。
ロボットってすごい有能なのかなと思ったら有能ではあるんですけど全てができる訳ではないんですね。
全然。
びっくりしたのは人工知能だったら犬と猫の区別ぐらいできると思ったんですけど。
文珍師匠はどうやって犬と猫は区別してらっしゃいます?常日頃。
そんな事聞かれたの初めてですわ。
犬は犬ですがな。
ですからコンピューターに教えてやると思ってこれこういう時犬なんだよとかそれが分かればねプログラムになるんですよ。
あ〜そうか。
パッと見た時に。
パッと見で分かるんですけどね。
どこを注目してご覧になってます?顔つきでもないんでしょうね。
顔のどの辺りですか?この…こうなってるギュッとなってる。
猫ってこんな猫は見た事ないですよ。
いますよ最近そういうのも。
そんな猫おるの?いますいます。
そらコンピューターは混乱しますね。
毛並みかなと思うと最近変わった犬と猫がいて全然毛が生えてないっていう猫とかもいますでしょ。
だからこうかなって思って教えてもですね大抵外れがいっぱい出るんですよ。
そういう事ができないんですね。
それが難しかったんですね長い間。
最近それがうまくできるようになってきたんですよ。
それがですねビッグデータといってデータをい〜っぱい猫と犬とい〜っぱい集めたら分かるっていう。
よく聞きますよビッグデータってね。
それをどうしてやろうというふうにお考えになってきた訳ですか?2009年とか2008年ぐらいから皆さんとそういう話をしてたらある日ですねそろそろコンピューターは東大に入ってもいいんじゃないかって話になったんです。
でもその時にはまだやや話半分ででもこんなにいろんな事ができるようになったらばそのホワイトカラーっていうんですか仕事の半分ぐらいは人工知能に代わるんじゃないかって私が言ったんです。
2010年に「コンピュータが仕事を奪う」っていう本を書いたんですね。
なんですが世の中の人がみんなそれSFだと思って本気にしないんですよ。
それはまずいなと思ったんです。
だってもう10年とか20年のうちにそういう事が急に起こるんですからそういう事をどこまで人工知能は一体何が得意でどこまで仕事ができるのかっていう事解明しようと思ったんです。
それでどんな問題がいいかって思った時に入学試験を受けさせるときっとホワイトカラーの仕事のどれくらいが代替されるかがおおよそ分かってくるに違いないと思ったんですね。
へえ〜。
だからSFじゃなしに現実的にそういう事がもうすぐそばに起こるんですよという事を分かりやすく理解して頂くためにこういうタイトルの本を書かれたと。
文珍さんこんにちは。
新井紀子です。
その時には本当に楽しいひとときを過ごさせて頂きました。
ありがとうございます。
文珍さんあの時お話しさせて頂きました「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトで育てている人工知能東ロボくんですけれど今年どうなったと思います?なんと偏差値57.8!もうあの〜あの時にもお話ししましたけれども犬と猫を見分ける事もなかなか難しかった東ロボくんですけれども世界史の問題なんて76点取りましたから本当に難しい問題を私も分かんないような問題をですね次々解きましてもう本当に今は受験生のですねそうですね…8割よりも上ぐらい。
大体もう人が東ロボくんよりも下の子は8割くらいという状況になってまいりました。
恐ろしい世の中だと思います。
でも私は今日も電子レンジは使わずに今日もですね全部手作りで機械をなかなかうまくやれずに生きております。
また文珍さん呼んで下さいね。
その時はお料理のお話だけじゃなくまた別のお話もさせて頂ければと思っています。
またお話しできるのを心より楽しみにしてます。
どうぞよろしくお願いします。
ありがとうございます。
すばらしいお話の数々楽しんで頂けましたでしょうか。
さて次回からの「演芸図鑑」私林家正蔵がご案内役を務めさせて頂きます。
最初の放送は来年の1月10日。
ゲストには映画監督の山田洋次監督をお迎え致します。
是非ご覧下さい。
2015/12/23(水) 15:05〜16:05
NHK総合1・神戸
極上のはなし 演芸図鑑スペシャル対談集「極上のはなし2015」[字]

「演芸図鑑」の今年4月からの対談コーナーを総集編として放送。桂文枝、桂文珍、柳亭市馬が各界を代表する豪華ゲストと対談。とっておきの極上のはなしを伺います。

詳細情報
番組内容
「演芸図鑑」の今年4月からの対談コーナーを総集編として放送。桂文枝、桂文珍、柳亭市馬が各界を代表する豪華ゲストと対談。とっておきの極上のはなしを伺います。
出演者
【司会】桂文枝,桂文珍,柳亭市馬【出演】福本清三,又吉直樹,式守伊之助,泉ピン子,新井紀子,金田正一,萩本欽一,草笛光子,富司純子,三浦雄一郎,やくみつる,荒木とよひさ,徳光和夫,中村美律子,林家正蔵
キーワード1
演芸図鑑
キーワード2
対談

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バラエティ – トークバラエティ
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
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