NHK高校講座 地学基礎「雲と降水」 2015.12.23


電気抵抗率の大きい不導体。
その中間の物質を半導体という。
という事なのだ。
プシュップシュッとこんなぐらいかな?よいしょよいしょもういいかな。
隊長?はい?これ何してるんですか?これコーヒーですか?という事は早速ブレイクタイムですね。
いやいやこれコーラなのね。
う〜ん。
この器具で中に空気をこういっぱい詰め込むと中の気圧がグア〜っと上がって炭酸が抜けにくくなるわね。
ほんで今度はよいしょほらこうすると気圧が下がるんですね。
うんうんうん。
でもそれが今日の「地学基礎」と関係あるんですか?大ありですよ。
え〜。
気圧が変わると?気圧が変わると…。
雲ができますね。
雲ができる…うん。
隊長。
どうして気圧が変わると雲ができるんですか?まあそんないきなり結論から行かんとさ後ほどちゃんと分かりますから。
本当ですか?ええ多分。
ねっちゃんと順序どおりキーワード…今日のテーマからいきましょうね。
まずこれ…。
はいで…。
そして…。
んっ何か今日のキーワードは分かりやすいですね。
じゃあまずは…垣内隊員は雲はどこにできると思いますか?うん空ですよ。
空のどの辺ですか?上の方。
どれぐらい上?うん?考えた事ないですよ。
だよね。
じゃあちょっと調べてきますか。
うん。
え〜キーワードはこちら。
対流圏ですね。
上の方って事ですよね。
よしっ行ってきます。
いや対流圏ですよ?まあいっか。
…どのくらい?よいしょ。
やって来ましたNHK屋上。
…という事で天気もいいし雲も見えてますね。
でもですよ雲と対流圏ってどういう関係があるんでしょうか。
では雲の不思議に近づいていきますよ。
そこでクイズ。
…大体どのくらいでしょう?A上空1kmB上空10kmC上空100km。
正解は上空…えっ意外と低いのか。
え〜。
雲のできる場所は対流圏。
雲や雨などの気象現象が見られる場所なんです。
太陽熱を受けて暖まった地表から暖かい空気が上がっていき対流圏の中で雲になるんです。
でも暖められた空気が上に行って雲になるって事は…。
何でそれより上に行かないんでしょうか?う〜んいいところに気が付きましたね。
対流圏では上空に行くに従って温度が下がります。
そして10km付近では−50℃くらいになるんです。
お〜寒〜。
でもそれより上空では温度が下がらなくなるので上昇気流が止まっちゃうんです。
えっせっかく上がっていったのに止まっちゃうの?隊長。
せっかく対流圏の上まで上がった空気が止まっちゃうんですって。
そうですよ。
うん。
じゃあ前に使ったこの図で説明しましょうか。
はい。
この対流圏の中で暖かい空気が上昇するからそこに雲ができる訳ね。
暖められて上がっていった空気から雲ができる訳ですよね。
そうです。
じゃあどうやって雲ができるのか分かります?分かんないです。
分かんない?じゃあ基本からいきますよ。
はい。
う〜ん水蒸気…まあ湯気みたいなものですよね。
近い近い近い近い…。
えっチリに付いた水蒸気?そう。
それを実験で再現してみましょうか。
おっ。
まず…すると中に水蒸気が発生します。
これが湿った空気の役割です。
そこに線香の煙を少し入れると空気中のチリと同じ役割をします。
ペットボトルに空気を押し込んで中の気圧を高めます。
そして急に栓を緩めると…ほらペットボトルの中に雲ができます。
気圧が急に下がると気温が下がり空に雲ができる時と同じ状態になったからなんです。
水蒸気を含んだ湿った空気が冷やされただけではなかなか雲はできません。
でも大気中にチリという核があると水蒸気はそこに集まって小さな水滴をつくります。
これが雲をつくる…雲粒が集まって雲になるんです。
こうやって気圧が急に下がると…。
うお〜。
ほらねっ雲ができるんですな。
お〜すご〜いへえ〜。
ほんじゃあ垣内隊員には本物の雲ができる様子を調べてきてもらいますかね。
はい。
はい次のキーワードはこちら。
えっ気圧が低い所っていうとまさかこの10kmの上空…。
いやそんな高い所まで行かなくても雲はできますから。
あっ本当ですか?うん。
まあだけどちょっとは足を延ばしてもらわにゃなりませんがね。
んっ?どこだ?よいしょ〜はあよいしょ〜よいしょ〜。
どんっ車で富士山5合目までやって来ました〜。
うわ〜。
垣内隊員がやって来たのは富士山の5合目。
富士山は雲を観察するのに絶好の場所なんです。
先生おはようございます。
(武田)おはようございます。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
先生ここでは何が見えるんですか?後ろを見て下さい。
富士山がありますよね。
この富士山では雲ができて消えてくシーンがねよく分かるんですよ。
えっどうしてですか?雲動いてますよね。
はい。
右の方から風が当たって風が上昇して気圧が下がって気温が下がって雲ができてそして今度は富士山の後ろでね下降する時に気圧が上がって気温が上がって雲が消えていくんですよ。
はあ〜なるほど。
雲が生まれて消えてくシーンがねここで非常によく分かるというとてもいい場所なんですよ。
では雲が生まれて消えていく様子を見てみましょう。
湿った空気が山に沿って上昇します。
気圧が下がって気温が下がるので山頂付近で雲ができます。
そして山を下ると気圧が上がって気温が上がり雲は消えていくのです。
富士山では実にさまざまな雲が観察できるんです。
先生雲は何で個性豊かないろいろな形になるんですか?今見てるといろんな形の雲出てますよね。
これよく見ると動きを一つ一つ見て下さい。
風によって雲ができる上昇気流によってできるけどその上昇気流が激しかったり弱かったりあとはこう…いろいろ乱れたりする事によっていろんな形になる。
ふ〜ん。
というのがね今そこにちょうど見えてるんですよね。
こういう風の流れでね雲ができるっていう事がね分かりますよね。
へえ〜。
なるほど。
上昇気流の状態によってさまざまな雲がつくり出されていくんですね。
皆さんも空を見上げてさまざまに変わっていく雲の姿を観察してみませんか?う〜ん雲ってきれいだなあ。
それに不思議ですよね。
いろんな形があって個性豊か!ねえ。
そのきれいな雲ととっても仲のいいお友達の話に進みましょうかね。
ほう。
垣内隊員雲といえばお友達…雨連想しませんか?そうですね。
だけど雲があったら必ず雨が降るってもんでもないわね。
確かに。
むしろ雨が降らない雲の方がず〜っと多いような気がしますね。
そうなんだよね。
という事で最後のキーワードこちら。
雨はどうして降るの?っちゅう事ですな。
う〜ん雲イコール雨じゃないしどうしてでしょうかね。
ではミッションです。
垣内隊員雨の降る仕組みを探ってきて下さい。
おっ今日は調査ばかりですね。
ええ。
でも私調査大好きなので張り切って行ってきます。
行ってきますか〜。
よいしょ。
いや〜元気でいいやね。
垣内隊員が向かったのは…ここでは地学に関するさまざまな展示や実験が行われています。
あっこんにちは。
よろしくお願いします。
(小塩)よろしくお願いします。
今日は雨や雪がどうして降るのかというのを実験を通してご理解頂こうと思ってます。
はい楽しみです。
よろしくお願いします。
お願いします。
まずは雨のできる仕組みを考える実験です。
題して「雨の元をつくる」。
発泡スチロールの箱の中にドライアイスを入れその中に側面を黒くしたペットボトルを入れます。
これで準備完了。
ここの中に息を吹き込んでみて下さい。
いいですか?はい。
はい。
(息を吹く音)冷やされた空気の中に息を吹き込むと息の中の水分はすぐに氷になりそうですがなぜか凍らずに小さな水滴のままです。
このように水が0℃以下になっても氷にならないでいる状態を…この状態とっても不安定なのでちょっと刺激を与えると…。
あっ何かあ〜え〜。
あっという間に凍ってしまいます。
これが冷たい雲の中で生まれた雨の元…キラキラしているのは結晶が光を反射しているから。
雲の中にはこのダイヤモンドダストのような小さな氷の結晶がた〜くさんあるんです。
ではこの小さな氷の結晶からどうやって雨ができるんでしょうか?実は小さな結晶が大きく成長すると空から落ちてくるんです。
それでは実験してみましょう。
同じようにペットボトルの周りにドライアイスを敷き詰めて蓋をします。
今度はペットボトルの中に細い糸をつるします。
すると糸の周りに結晶が成長していきます。
ドライアイスの−80℃と室温の20℃その間の−15℃の辺りに大きな結晶ができるんです。
時間を速めて見てみましょう。
きれいな結晶ができていきます。
実はこれ雪の結晶とほぼ同じものなんです。
雲の中では何かのきっかけで水滴が氷の結晶になりそれが成長して雪の結晶になるんです。
それでは出来上がった結晶を雲の中と同じような冷たい場所に持っていきましょう。
ここは名古屋市科学館にある…南極や北極などの寒さを体験できる巨大な冷凍庫です。
わ〜寒〜い。
普通の部屋なら容器から出すとすぐに融けてしまう結晶もこの中では元のままです。
雲の中ではこのような雪の結晶ができて地上に向かって落ちてきます。
落ちてくる時周りが寒ければそのまま雪になり周りが暖かければ融けて雨になるという訳です。
雨が降る仕組み分かりましたか?よいしょ寒い。
フハハ〜…。
走ったら余計寒い。
垣内隊員分かったんですか?よいしょ。
よろしくお願いします。
こんにちは。
今日は雲と雨の関係の話しましたけどあの…雲の粒がねすごく小さいんです。
0.01ミリぐらい。
だからなかなか落ちてこないんですね。
落ちてくる途中で消えちゃうんで。
だから下まで降る雨にはならない。
例えば0.01ミリの雲の粒が1ミリの雨の粒になるためには100倍直径が。
体積がその3乗ですよね100万倍。
つまり雲の粒100万個ないと一粒の雨にならないと。
雨粒にならないと…。
そこまで必要なんですよ。
なかなか雨ってのは降らない。
そういう意味ではね。
粒が小さいからですよね。
粒が小さいから落ちないとは限らないんだ。
つまり落ちても届かない…。
ほとんど落ちないんですよ。
もう空気の摩擦で落ちない。
大きくなると落ちる…?大きくなると落ちる。
ふ〜ん逆に同じ降るでもすごい雨ありますね。
ありゃ何なんですか?ええ。
あの〜雲の厚さ…この写真御覧下さい。
これ私が撮ったんですけどねこれだけ大きな積乱雲になりますともう10キロ以上あるんです。
この粒が中をず〜っと降りてくる間にたくさん水滴が付いて大きな粒最大5ミリとかなるんですね。
つまり大粒の雨はこういう背が高い積乱雲など大きな雲から降ってくる。
じゃあえっと…これぐらいの間の雲だったらまとまったとこでこれぐらいになるところがもっとって事になっちゃうって事?はい。
…って事は大粒の雨が降ってくるって事は高い雲が空にブワ〜っとあるっていう。
こういう雲をイメージしてほしいです。
なるほどねそういう事。
そういう何かこう…発想で大粒の雨を体験してる訳じゃありませんでしたね。
そうですね。
なかなか見えないんでね。
雨降ってると雲がね。
あの…粒から考えると降らないえらい降るという事が分かると。
そうですね。
粒の大きさで雲の粒なのかあるいは雨の粒か。
なるほどね。
どっちなんだろう。
それにしちゃあよく降ってるんだろうか。
何かよく分からない世界になってきましたね。
はい。
なかなか難しいですね。
(空気の抜ける音)まあ今回はえらい寒い所からえらい遠いとこ高いとこいろんなとこ行ってもらったけどもさあの…富士山の雲見ててやっぱり変化激しい?速いですね。
速い?うん。
ず〜っと見てたらあっもうあの雲はなくなっちゃったとか速かったですよ。
ここからこう見ててもそんなびっくりするほど雲の形は変わんないけどね。
速かったです。
でもあれですねそうやって雲が雨になってそれでその雨を私たちがね飲んでる訳じゃないですか。
そうなんだよね。
はい。
やっぱり地球の恩恵を受けていますね私たちは。
そうだね。
あっありがたい。
これもそうですよ。
ありがたく飲もう。
大事に飲みましょう頂きます。
あ〜生きてる。
2015/12/23(水) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地学基礎「雲と降水」[字]

「地球」は私たちにとってかけがえのない存在です。その地球を、「宇宙の中の1つの星」「地球という物体」「地球の歴史」そして「環境」という視点から学んでいきます。

詳細情報
番組内容
雲は、高度10km程度までの対流圏で空気中の水蒸気がチリに集まり、小さな水滴や氷の粒ができたものだ。高度が上がるにつれて気圧と気温が下がるため、上昇した水滴は氷の粒になる。そして氷の粒に水蒸気がたくさんついて大きくなり、雪となり降ってくる。その際、気温が高いと、途中で融けて雨になる。対流圏の中では雲や雨、雪などさまざまな気象が起こっている。【出演】関口知宏、垣内彩未【講師】武田康男
出演者
【司会】関口知宏,垣内彩未,【出演】日本教育大学院大学客員教授…武田康男,【語り】市川展丈

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 大学生・受験
趣味/教育 – 生涯教育・資格

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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