NHKニュース おはよう日本 2015.12.23


おはようございます。
12がつ23日水曜日、朝7時になりました。
天皇誕生日のNHKニュース、おはよう日本です。
中国南部の広東省で起きた大量の土砂の崩落で、地元政府は行方不明者の捜索を急ぐとともに、土砂を受け入れていた業者の幹部と見られる男を拘束しました。
批判の矛先が政府に向かわないよう、神経をとがらせているものと見られます。
捜索が続く現場です。
大型の建設機械が多数導入され、がれきの撤去作業が行われています。
地元政府はきのう、消防や警察などが行方不明者の捜索活動を行っている現場を、メディアに公開しました。
中国南部、広東省深センの工業団地では今月20日、大量の土砂が崩落して、工場を含む33棟の建物が埋まり、地元政府によりますと、これまでに1人が死亡、76人の行方が分からなくなっています。
作業は24時間態勢で行われているということで、現場の責任者は、全力を尽くして救助に当たっていると強調しました。
一方、中国のメディアは、地元の公安当局が、崩落した現場で、大量の土砂を受け入れていた業者の幹部と見られる男1人を拘束したと伝えました。
土砂が崩落した原因について、付近の住民は、以前から危険性が指摘されていたのに、安全よりも利益を優先し、適切な対応が取られなかったためだと批判しています。
地元政府としては、批判の矛先が政府に向かわないよう、神経をとがらせているものと見られます。
東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる新国立競技場。
政府はきのう、先に公表された2つの案のうち、A案の採用を決めました。
A案は、建築家の隈研吾氏がデザインした大成建設などで作るグループの案です。
木と緑のスタジアムをテーマに、木材を多く使った伝統的な日本建築と、壁面を彩る緑が特徴です。
総工費は、政府が設定した上限1550億円の要請を満たす、1489億円余りで、工期は2019年11月30日の完成となっています。
では向井アナウンサーとお伝えします。
設計案が決まったわけですけれども、これから課題になるのはどんなことなんでしょうか。
なんといっても工期を守るというところですね。
と言いますのも、新国立競技場、前の整備計画が白紙撤回された影響で、完成時期が大幅に遅れまして、2019年のラグビーワールドカップには間に合わない事態になったからです。
日本の信頼が大きく揺らぐことになりましたよね。
今回、A案が選ばれた決め手も工期でした。
A案は、シンプルな構造を打ち出しています。
3層式のスタンドでは、同じ形のフレームを連続して組み合わせて、工期の短縮化を図っています。
審査委員会も工期、コストについて、きちんと守ってくれるかが最大の関心事だったと説明しました。
その工期ですけれども、これからのスケジュールっていうのはどうなっているんでしょうか。
こちらで見てみましょうか。
来年の2月から、基本設計と実施設計が始まりまして、来年12月に本体工事に入るということですね。
完成は東京オリンピックの前年、2019年11月の予定です。
ただしかし、JSCの幹部は、これだけ大きな事業なので、計画どおりに進まない可能性は否定できないと話していますね。
僅かなミスも許されない状況ですね。
専門家は、次のように話しています。
新国立競技場についてお伝えしました。
天皇陛下はきょう、82歳の誕生日を迎えられました。
誕生日を前に、皇居・宮殿で記者会見に臨まれました。
天皇陛下は、戦後70年のことし、先の大戦と向き合われました。
この戦争においては、軍人以外の人々も含め、誠に多くの人命が失われました。
平和であったならば、社会のさまざまな分野で有意義な人生を送ったであろう人々が、命を失ったわけであり、このことを考えると、非常に心が痛みます。
天皇陛下は、ことし、皇后さまと共に国内外で戦没者の慰霊に当たられました。
4月には、念願だったパラオへの訪問を果たし、太平洋戦争の激戦地、ペリリュー島で戦没者の霊を慰められました。
6月には、神奈川県横須賀市で、太平洋戦争で犠牲になった民間の船員らの追悼式に臨まれました。
さまざまな面で、先の戦争のことを考えて過ごした一年だったように思います。
年々、戦争を知らない世代が増加していきますが、先の戦争のことを十分に知り、考えを深めていくことが、日本の将来にとって極めて大切なことと思います。
ことしの自然災害も振り返り、9月の関東・東北豪雨で、多くの人たちが救助活動や復旧作業に当たってきたことに触れられました。
困難に遭遇している人々を、助けようという気持ちが、日本人の中に豊かに育っていることを、非常に心強く思います。
そして天皇陛下は、この誕生日で82歳になるとしたうえで、このように述べられました。
年齢というものを感じることも多くなり、行事のときに間違えることもありました。
したがって、一つ一つの行事に注意深く臨むことによって、少しでもそのようなことのないようにしていくつもりです。
皇居では、きょう、一般参賀が行われ、天皇陛下は皇族方と共に、午前中3回、宮殿のベランダに立ち、お祝いを受けられます。
次はゆうちょ銀行を巡る動きです。
日本郵政の民営化の進捗を検証している政府の郵政民営化委員会は、貯金の預け入れ限度額を利用者の利便性を高めるためとして、今の1000万円から1300万円に引き上げる方向で調整を進めていることが明らかになりました。
日本郵政傘下のゆうちょ銀行とかんぽ生命を巡っては、地域の金融機関の経営を圧迫するなどとして、貯金の預け入れと保険の契約に限度額が設けられています。
これについて、自民党の郵政事業に関する特命委員会は、利用者の利便性を高めるためとして、貯金の預け入れ限度額を、3000万円まで引き上げることなどを求める提言を、ことし6月にまとめました。
これを受けて議論を行ってきた政府の郵政民営化委員会は、限度額を今の1000万円から1300万円に引き上げる方向で、調整を進めていることが、関係者への取材で明らかになりました。
またかんぽ生命の契約限度額は、自民党の特命委員会の提言のとおり、今の1300万円から2000万円に引き上げる方向です。
政府の郵政民営化委員会は、今週中にも引き上げる額を盛り込んだ意見書を取りまとめる方針で、金融庁と総務省は、来年4月からの実施に向けて、必要な政令を改正することになります。
東日本大震災の津波で、壊滅的な被害を受けた、宮城県女川町の中心部に、きょう新しい商店街がオープンします。
女川町は、被災地の中でも最も急激に人口減少が進んでいて、新しい商店街を中心に、にぎわいを取り戻せるかが課題となっています。
中継でお伝えします。
JR女川駅のすぐ目の前、新しい商店街がきょう、オープンします。
シーパルピア女川と名付けられました。
見てください、この旗。
新しいスタートが世界一生まれる町へ。
女川の新しい町がきょう、オープンします。
この辺りは、女川湾に面しておりまして、東日本大震災の津波で壊滅的な被害を受けました。
シーパルピア女川があるこの場所も、7メートルのかさ上げ工事が行われ、その上に建てられました。
こちらの商業施設には、27の店舗が入る予定です。
町民の生活に欠かせないスーパーから、今まであまりなかった居酒屋や定食屋、カフェまで、さまざまな店舗が入ることになっています。
駅前のにぎわいが期待されているんですが、この再建までには、簡単な道のりではありませんでした。
新しい商店街に青果店を出店する、相原義勝さんです。
震災で、自宅を兼ねた店が全壊したため、仮設の商店街で野菜を販売してきました。
津波で壊滅した町の中心部。
住宅再建の遅れなどから、人口は震災前より30%以上少なくなっています。
相原さんの店の売り上げも、半分以下に激減しました。
後継ぎや年齢的な問題もあり、新しい商店街への出店に不安があった相原さん。
後押ししたのは、地元の常連客たちでした。
店を続けてほしいという声が相次いだのです。
地域の人たちのつながりを守りたい。
相原さんは、人々が集える店を再建すると、決心しました。
相原さんの新しいお店です。
みかんにいちご、りんご。
旬の果物が並んでいます。
相原義勝さんと和栄さんです。
おはようございます。
おはようございます。
新しい店舗、出来ましたね。
いかがですか?今のお気持ち?
気分も新たにこれから頑張りたいと思います。
そんな相原さん、こだわりがあるんですよね?
はい、そうです。
それが。
いろりです。
いろり。
この店舗の中心に、どーんと構えているいろり。
これ、なんでいろり、設けられたんですか?
これは震災前から、もう一回り大きいいろりがあったんですよ。
やっぱりお客さんが来て、おちゃっこ飲んだり休んだりして、皆さんで和気あいあいと、自分のこだわりでやってます。
ちょっとじゃあ、座らせていただきましょうかね。
こんな感じで座って、おちゃっこ飲みながら、しゃべったりするわけですね。
やっぱりみんなでお茶飲みながら震災前の話とか、これからどうするとかって、いろんなお話で皆さんでこう、和気あいあいと、おちゃっこ飲んで、そうです。
相原さん。
東京の近田と申します。
皆さんが集える…。
おはようございます。
皆さんが集える場を作りたいという思いが、やはり出店に向けて大きな力になったんでしょうか?
そうです。
相原さん、この商店街ね、どういった商店街にこれからしていきたい、どんな町になればいいなと思ってますか?
やっぱり、震災前からですけども、商工会青年部の方とか、皆さんで、やっぱりこう、これから商店街を盛り上げていくのには、やっぱりみんなの力で、やっていきたいなと思ってます。
きょうオープンしました、このシーパルピア女川。
半分ほどの店舗が開店するんですけれども、まだ開店できていない店舗、年度内には、オープンに向けて取り組んでいくということです。
宮城県女川町からお伝えしました。
女川から中継でした。
さて、お食事中の方、すみません。
次にお伝えするのは、学校のトイレについてです。
皆さん、どんな印象をお持ちでしょうか。
ですよね。
私も我慢できるなら、なるべくそうしようと思っていました。
で、見ていただきたいデータがあるんですけれども、こちらです。
製薬メーカーが去年、小学生やその母親を対象に、ネット上で行った調査なんです。
学校で排便することへの抵抗感を聞いたところ、抵抗を感じると、やや抵抗を感じるが、合わせて6割近くに上ることが分かりました。
トイレに行くのを我慢して便秘になるなど、体調を崩すおそれを指摘する声もあります。
こうした中、学校のトイレは今、大きく変わってきています。
最近のトイレ事情を取材しました。
千葉県の横芝中学校です。
木材を使った内装に、シート張りの床。
清潔感のある空間です。
そして、手洗い場はトイレの真ん中に。
俺、図書館で勉強した。
円形で向かい合い、会話がしやすい造りです。
冬期講習が始まったからさ…。
ベンチも置かれていて、休み時間は、友達とコミュニケーションを図るスペースになっています。
一方、男子トイレでは、こんな工夫も。
縦横およそ3メートルの仕切り板。
個室トイレに出入りするのを、ほかの人に見られたくないという、多感な時期の子どもたちに配慮し、設けられました。
以前のトイレは、すべて和式で、手入れが行き届いておらず、子どもたちが安らげる場所ではありませんでした。
そこで学校は、アンケートを行い、子ども目線で使いやすいトイレ作りを目指しました。
さらに、子どものためだけではないトイレも登場しています。
こちらの中学校では、災害時の避難所になることを想定して、体育館のトイレの改修が行われました。
障害者や高齢者にも使いやすいよう、床の段差がなくなっています。
埼玉県松伏町のこちらの中学校には、洋式の多機能トイレ。
ベビーチェアや、おむつの交換台まで設けられています。
さらに手洗い場は、衛生面を考慮して自動式です。
このような改修をしたきっかけは2年前。
埼玉県から千葉県にかけて、大きな被害が出た竜巻でした。
松伏町では、117戸が被害を受け、町民およそ100人が一時、公共施設に避難しました。
学校は避難所になりませんでしたが、大規模な災害に備え、目をつけたのが、学校のトイレでした。
当時はほとんどが和式。
段差もあり、お年寄りや車いすの人にとって、使いにくい場所でしたが、町では万が一の際、避難所となる体育館のトイレを、徹底的に改修することを決めたのです。
汚い、臭うと不評だった学校のトイレ。
今、誰もが使いやすいトイレへと、変わりつつあります。
続いてスポーツです。
まずは、レスリングの伊調馨選手です。
全日本選手権に出場したことで、来年のリオデジャネイロオリンピックの代表に内定。
大会でも強さを見せました。
4回目のオリンピック代表に内定した伊調。
1週間前に体調を崩し、万全ではありませんでした。
しかし、試合が始まると軽快な動き。
決勝は、パワーで圧倒しました。
開始1分余りでフォール勝ちしました。
伊調は12回目の日本一。
次はオリンピック4連覇を狙います。
今シーズン限りで現役を引退するサッカー女子の澤穂希選手。
最後の大会、皇后杯の準決勝に向けて調整を行いました。
夫婦ダービーと語る澤選手。
準決勝の相手は、夫の辻上裕章さんが運営広報部長を務めるベガルタ仙台です。
きのうはミニゲームで、ほかの選手に話しかけるなど、リラックスした様子でした。
練習の締めくくりは、ペナルティーキック。
しっかり決めると。
ほかの選手たちが駆け寄って、きょうの試合を前に、盛り上がっていました。
以上、スポーツでした。
続いて気象情報です。
きょうは天気、下り坂なんですよね、佐藤さん。
そうです。
きょうは、西日本から東日本、次第に雨の降りだす所が多くなりそうです。
それではこの時間の雨雲の様子です。
この時間は奄美地方で、1時間に30ミリ以上の激しい雨の降っている所があります。
それでは雨や雪の予想です。
中国や四国も、昼ごろには広い範囲で雨の予想です。
さらにこのあと、近畿から関東地方は、夕方以降、雨の降りだす所が多くなりそうです。
特に西日本の太平洋側を中心に雨雲が発達し、雷を伴って、激しい雨の降るおそれがあります。
午前3時の天気図です。
西からは低気圧や前線が近づいています。
夜になりますと、四国沖に低気圧が進む見込みです。
低気圧に近い西日本の太平洋側を中心に、雨雲が発達し、激しい雨の降るおそれがあります。
この低気圧、あすの朝には関東の南へ進む見込みです。
雨の範囲が次第に東へ広がる見込みです。
それでは全国のきょうの天気です。
いよいよあすはクリスマスイブ。
子どもたちが心待ちにしているものといえば。
そう、おもちゃです。
この時期、店は子どもたちで大にぎわい、と思ったら、最近、ちょっと様子が違うんです。
真剣に選んでいるのはお父さん?実は今、おもちゃの世界では、大人を取り込もうという動きが活発になっているんです。
その傾向は、国内最大規模のおもちゃの展示会にも現れていました。
おー、きた!
これ、当たると気持ちいいですね。
懐かしい野球のボードゲームは、球を浮かせて、臨場感をアップ。
さらに、目の前に広がるバーチャルの世界。
少子化で需要が伸び悩む中、新しいおもちゃの開発が進んでいるんです。
まちかど情報室スペシャル。
きょうはこどもも大人も魅了する、おもちゃ開発の最前線に迫ります。
さあ、ここからはまちかど情報室スペシャルです。
小山アナウンサー、中村アナウンサーとお伝えします。
おはようございます。
そして、メリークリスマス。
メリークリスマス。
中村さん、サンタさんの格好、すごいかわいいですね。
頑張りましたよ。
頑張ってます。
似合ってますよ。
上條さんね、後輩ですからそう言わざるをえないですよね。
ありがとうございます。
きゅんきゅんします。
子どもたちが、クリスマスで、やっぱり楽しみなものといいましたら、プレゼントですよ。
プレゼント。
ということで、ことし開発されて販売された、おもちゃ、集めました。
気になりますね。
これは、野球盤ね。
今、ちょっとご紹介しましたけどね。
去年のこのころのまちかど情報室スペシャルでも、ご紹介していたと思うんですけれども、そこからも進化してるんですよ。
どこですか?
これはかつては、打った球が実際に飛ぶって形で。
転がるんじゃなくて、飛ぶっていう。
今回は、投球も浮くようになったんです。
こういうふうに、年々ね、進化してるというわけです。
そして、近田さんにぴったりなのはこれですね。
カメラ?
ちっちっって。
デジカメですよね。
鉄道の写真、撮るのにいいじゃないですか。
でもこういうの、第好きですよ。
おもちゃというよりも、本格的なカメラのような見えますけどね。
そうですね。
そうなんですけれども、これが、ここ、開くんです。
なんですか。
ここからね、レンズが飛び出してくる。
これね、ひっくり返して。
あれ?
羽が。
なんだこれは?ヘリコプターだ。
もう1個だ。
もう1個だ。
ヘリコプターで。
えっ?
レンズが?
ついてる。
これ持っててもらっていいですか。
これ飛ぶんですか?実際、これ。
こんな小さくて。
箱の後ろがこれ、コントローラーになってる。
これで、飛ぶんです。
レンズが。
レンズが飛ぶんです。
その映像もありますので、ご覧ください。
これね、屋内で。
あ、飛んでる。
屋内でこうやって飛ばして撮影できます。
そうするとね、子どもたち、ほら、こんな映像が。
クリスマスのプレゼントが届いたあと、こんなびっくりする映像をね、飛ばしながら撮影できる。
これは楽しいですね。
盛り上がるでしょうね。
ほかにもいろいろありますね。
じゃあちょっとぜひね、上條さんに体験してもらいたいものがあるんです。
ツリーの前にある黒い箱のようなもの。
これですね。
これ、レンズの部分を目に当ててみてください。
これもじゃあ、さっきの映像にありましたけど、のぞくと。
中にスマートフォンが入っているんですけれども。
スマホのアプリで。
なるほど。
分かりますか?スカイダイビングをしている人の目線の映像を今、スマートフォンで再生している。
これが見えるんですね。
すごい!
のぞくとこんなふうに。
臨場感が。
そしてね、首を振ると、映像がついてくるんですよ。
そうなんです。
特徴はこの顔の向きに合わせて、映像の向きも一緒に変わるっていうことなんですね。
これがリアルさを増しますね。
そう、あたかもその空間にいるかのような感覚が、味わえると。
実際、スカイダイビングしなくていいですね。
そうですね。
体験できます。
したくなるんです。
あと風が必要ですけど。
あと体を揺らして、こう。
いやいやいやいや、臨場感たっぷりです。
そうなんですよね。
本当、進化してるな。
大人もわくわくしますよね。
大人が楽しいですよね。
大人も引き付けようということで、おもちゃ業界では今、さまざまな工夫が行われているんです。
この2つのように、デジタル技術を取り入れたおもちゃというものが増えている一方で、素朴な仕組みで、大人を引き付けるおもちゃというのもあるんです。
キーワードは、家族みんなでおいしくです。
おいしく?
失礼します。
おはよう日本の中村です。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
創業53年のおもちゃメーカーで商品開発をしている飯田恭崇さんです。
たくさんありますね。
やっぱり。
そうですね。
ユニークな見た目のおもちゃに…並んでいるのは、調理ができるおもちゃ。
こちらは、ドーナッツを手作りできるというものです。
ここに生地とか?
材料を入れてくるくる回すと。
生地が出来上がります。
これだったら、お子さんもできますよね。
そうですね。
これまでは、幼い女の子に手軽にスイーツを作ってもらおうというものが多かったんですが、ことし、新しいジャンルに挑戦します。
新ジャンル?
お待たせしました。
飯田さん、どうされたんですか?着替えて。
どうぞ、お召し上がりください。
ラーメンを?
ラーメンです。
うん、おいしい。
自宅で本格的な麺を手作りできるおもちゃなんです。
麺から作るんですね。
どうしてラーメンに目を付けたのか。
お父さんやお母さんも一緒に楽しんでもらうことで、市場を拡大できると考えたんです。
なるほどね。
このおもちゃ、最大の特徴は、生地を簡単に作れることです。
生地を延ばすのは、このハンドルを回すだけ。
さらに、カッターを取り付けて回せば。
え?これで?
出てきた!
おー。
えっ?麺になって出てきました。
うれしい!この瞬間、うれしいですね。
中村さん、盛り上がってる。
わくわくしました。
しかしね、最初から満足できるラーメンが出来たわけではありません。
試作したラーメンを社内で食べてもらったところ、麺の評判、いまひとつでした。
食感が。
ローラーを微調整して生地の厚さを変えるなどいろいろ試したんですが、うまくいきませんでした。
そこで相談に向かったのが、幅広い年齢層から支持を得ている人気ラーメン店。
わざわざ?
そう、自家製麺にこだわっていると聞き、アドバイスを求めたんです。
教えてくれたんですか?
こんにちは。
こんにちは。
どうですか?うまくいってますか?
出迎えてくれたのは、店主の飯野敏彦さん。
このおもちゃでラーメンを楽しんでいる福本さん一家。
休日になると、お父さんが子どもたちを誘って、ラーメン作りをするようになりました。
男の子3人。
お味どうかな?
大人を満足させるために、プロにまでアドバイスを求めに行くっていうのは、こだわりがあって、完成したおもちゃなんですね。
それだけ本格的だからこそ、大人も楽しめるし、おうちで作るとまた思い出になりますよね。
ですよね。
やはりおもちゃですので、お子さんも使います。
ということで、お子さんがけがをしないような配慮もされているんですね。
これ、麺を切っていたカッターなんですけれども、これね、刃物が使われていないんですよ。
確かに。
どういうこと?
プラスチックで出来ていまして。
この白いの一つ一つが?
そうなんです。
ここ、プラスチックで、この回転するときの、かみ合わせで、麺を切れるようになっていると。
なるほど。
おもちゃですからね、子どもへの心遣いとか、気遣いが詰まってるわけですね。
安全に楽しめるものになっているんです。
なるほど。
まもなくリニアモーターカーが到着いたします。
黄色い線の内側へ、お下がりください。
来た来た来た。
びっくりした。
帽子が。
何かが来た来た来た。
ほら。
これは。
もう一つ、大人も夢を実現したというのがこちらのおもちゃ。
リニアモーターカーがこれ、駅に止まっているところなんです。
これですね、止まってますね。
乗ったことないでしょ?
ないです。
乗りたいです。
乗りたいでしょ?まずでは、走るところ見てもらおうと思うんですけれども。
本当にこれ、浮いているんです。
えっ?
浮いているんです。
こちらでちょっとご覧いただきましょう。
本物と同じように、浮いているんです。
分かりますか?
弾んでる。
本当だ、浮いてる。
弾んでますね。
浮いてる、2ミリ。
確かに僅かな高さ、浮いてますね。
2ミリ浮いている、浮くっていうところで、まずリニアモーターカーと一緒。
本当に一緒ですね。
一緒ですね。
浮いている、まず。
そして速いんですよね、リニアモーターカー。
速いですよ。
ということで、いきますよ。
出発進行!えい!
走った。
まず今、加速中です。
まだそんな速くないけど。
1周目。
おー、おー。
ぐんと速くなりましたね。
速い。
2周目。
そして、3周目、入りました。
速い!
すごい、これ。
これね、本物だったら、500キロぐらいの速さ、実現してるんです。
こういうおもちゃありますよね、鉄道の。
あります、青いレールの上を走るおもちゃありますね。
どうですか?比べると、速さ。
その2、3倍は出てるんじゃないですか。
出てます。
かなり出てますよね。
もっと速くなりましたね。
浮いてるんですよ。
浮いてて、この速さを実現した、これね、世界で初めての技術と言われています。
これ下にタイヤついてないですか?車輪が。
全部浮いて走ってるんです。
これね、日本のメーカーが開発してたんですけれども、これ、作るまでにも、開発した皆さんの熱い思い、そして試行錯誤があったんです。
さあ、その物語も出発進行!世界初のおもちゃを作ったのは、こちらの老舗おもちゃメーカーです。
失礼します。
あっ、失礼します。
寝台車や新幹線などを時代に合わせて生み出し、爆発的なヒットを記録しました。
子どものころ、遊びましたよ。
夢の乗り物であるリニアも、いち早く挑戦したんですが。
2027年になりましたけれども、今こそ、ちゃんと浮いて走るリニアのおもちゃを作りたいと、こう富山さんは考えたんですね。
さあ、そこで富山さんが開発を託したのが、この人。
リニアモーターカーのおもちゃの生みの親。
よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
井上さんが始めたのは、磁石探しからです。
車両を浮かせるために適したものを見つけようとしたんです。
レールに棒状の磁石を2本使います。
車両の四隅にも磁石をつけました。
それぞれの磁石が同じ極どうしで向き合うようにして、反発力で浮かせます。
進むときは、レールの間にある丸い磁石を使います。
車両にあるコイルに電流を流し、磁力を帯びさせます。
同じ極どうしで反発する力を生かして、前に進むんです。
この繰り返しで、加速するという仕組みなんですが。
かなり上にバウンド。
なんかがたがたしてますね。
レールの磁石は、場所によって磁力にばらつきがありました。
磁力が強い所では、車両が浮き過ぎ、弱い所では、沈み込んでしまうんです。
安定して走らせたいと2か月で30種類ほどの磁石を試しましたが、解決しません。
時間だけが過ぎていき、メンバーに重たい空気が流れ始めたそのとき。
ただ君、ちょっとこれ、これさぁ。
これまではN極だけの反発力で浮いていたため、こうして2つの力で支える形になっていました。
これをN極とS極両方を利用すると。
こんなふうに4つの力で支えることになり、車両が安定して浮くことが分かったんです。
分かりやすい。
このときのスピードは、おもちゃの新幹線よりも遅かったんです。
あの青いレールのやつよりも?
そう。
どうしたらリニアモーターカーのように速く走れるのか、行き詰まった井上さんが相談したのは。
失礼します。
失礼します。
私、清田と申します。
清田さん?
はい。
勤続38年、おもちゃ職人の清田のぶゆきさんです。
社員たちがいつも困ると駆け込んでくるのが清田さん。
リニアモーターカーも。
コイルの設置場所が一緒だと、すべての車両が同時に磁石からの反発力を得ることになります。
しかし、これではすべての車両が、反発力を受けない瞬間も出てきてしまいます。
これに対し、コイルの位置をずらすと、車両のうちのどれかが必ず、反発力を受けることになります。
その結果、着実に加速し続けるんです。
開発を始めてから半年。
ついに夢の500キロを実現することができました。
その工夫で。
メーカーがそれぞれの技術やアイデアを発表し合う東京おもちゃショー。
早速、出展されたリニアは、多くの大人たちの視線をくぎづけにしました。
そして、最も革新的なアイデアに贈られる、イノベイティブ部門で、大賞を獲得したんです。
出発!
親子3世代でこのおもちゃを楽しんでいる加々見さん一家です。
5歳の旭ちゃん、2歳の旬くんもそのスピードに興味津々。
すごい速い。
楽しい。
鉄道ファンで本物のリニアの走行試験を見たことがあるというお父さんやおじいちゃんも感動。
旬くんと同じ目を目してますね。
浮いてるよ。
いや、見事に完成して、本当、よかったですね。
そうなんですよ。
あのさもえすがたの会長のことば、無茶ぶりから。
浮かせろ、速くしろ言われたら完成できたわけですもんね。
井上さんね、本当に立派なサラリーマンだなっていうことで、私も思いましたけどね。
期待に応えてますよね。
それは井上さんの若い子のチャレンジ精神、そして若い感性と、それから清田さん、ベテランの職人さん、そのこれまで培ってきた伝統の技、それが組み合わさって、ようやくこれが完成したと。
結集なんですね。
本当に、まさにね、子どもだましじゃ、もうおもちゃはだめなんですね。
大人も楽しめる本格的なものにならなければならないということなんです。
なるほど。
これ、気になるのは、価格的には、おもちゃだから、抑えられているわけですよね?
おもちゃの中では、確かにこうかではあるんですけれども、でも、開発で、もっともっとお金を使ってしまったりとか、あるいは高価な部品などを使えば速くなったりとか、技術は増すんですけれども、それではもっともっと高くなってしまって、手の届かないものになってしまいますので、それを抑えるために、やっぱり培ってきた技術を活用する。
もう理科の実験のようにコイルを一生懸命巻いたりとか、そういった積み重ねで、実現したということでした。
(友厚)ここは東弘成館といって2015/12/23(水) 07:00〜08:00
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]

▲新国立競技場建設計画・課題は▲被災した宮城県女川町に新しい商店街オープン▲大人も夢中になる”本格おもちゃ”開発現場に密着

詳細情報
番組内容
▲新国立競技場建設計画・課題は▲津波で壊滅的な被害を受けた宮城県女川町に新しい商店街がオープンする。この日を待ちわびていた商店主の思い、復興への希望を中継で▲クリスマス直前・大人も夢中になる”本格おもちゃ”を特集。おもちゃなのに本格的なラーメンが作れる?リニアモーターカーを宙に浮かせるには・・・開発現場に密着
出演者
【キャスター】近田雄一,上條倫子,【スポーツキャスター】向井一弘,【気象キャスター】南利幸

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
スポーツ – スポーツニュース

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