ニュースウオッチ9▽新国立競技場は隈研吾氏デザインの“A案”選ばれた理由は 2015.12.22


2020年東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム。
新しい国立競技場は、この案に決まりました。
採用されることになったのは、日本を代表する建築家の隈研吾氏がデザインしたA案。
木と緑のスタジアムがコンセプトです。
政府がけさ開いた関係閣僚会議で決定しました。
隈さんが設計した富山市の施設です。
木材がふんだんに使われて、温かい雰囲気が広がっています。
皆さんはどう受け止めているんでしょうか。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
う余曲折の末、ようやく決定しました。
選ばれた新国立競技場は、2つの案のうちのA案です。
審査の結果は、980点満点中、僅か8点の差でした。
A案をデザインした建築家の隈研吾氏。
そのスタジアムは、高さを50メートル以下に抑え、壁面を緑が彩っています。
まるで法隆寺五重塔の垂木のように、スタジアムの階層式のテラスは、木製の格子が水平に連なり、屋根にも多くの木材が。
日本の伝統的なデザインをアピールしています。
総工費は1489億円余りで、東京オリンピック・パラリンピックの前の年、2019年11月の完成としています。
ではA案は、どのようにして選ばれたのでしょうか。
児林リポーターです。
審査の結果、A案は610点、そしてB案が602点でした。
接戦でしたね。
僅か8点ですよね。
どこでどう差がついたんでしょうか。
それは、この得点を詳しく見ていくと分かってくると思います。
JSCの審査委員が、9つの項目を採点した結果です。
見ていきますと、青がA案が上回った項目、そして赤がB案が上回った項目なんです。
だからぱっと見ると、B案のほうが点数が上回っている項目は多いということですよね。
赤のほうが多いですよね。
数えてみますと、A案が1、2、3、4つの項目、そしてB案のほうが1、2、3、4、5つの項目ということで、上回った項目の数でいうと、B案のほうが多かったというわけなんですね。
例えば、建築計画、見ていきますと、スタンドの形や、観客の動線などを評価する項目なんですが、B案が18点上回りました。
さらに、日本らしさに配慮した計画、ここでもB案が上回りました。
こちらのパネルで詳しく見ていきましょう。
この項目では、日本の伝統を踏まえた木材の利用などが評価の基準でした。
B案は、スタジアムを取り巻くこの柱ですね、木製の柱が特徴で、長さ19メートルの柱72本で、スタンドを支えています。
三内丸山遺跡などにも見られる、巨大な柱を立てるデザインとなっているんです。
目を引きましたよね。

これに対してA案は、先ほど映像でもご紹介しましたとおり、法隆寺五重塔の構造を取り入れていて、木を多く使った伝統的な日本建築と、この壁面を彩る緑が特徴です。
そうですね。
比べると、どうでしょう。
両方とも独特の魅力がありますけれども、ここについて言うと、僅かにB案のほうが勝ったわけですよね。
そうですね、日本らしさという点ではということですね。
そうですよね。
A案が上回ったものは何かといいますと、1つが、この周辺との調和といった、環境計画ですね、こちらですね。
環境計画。
A案はスタジアムの中に、こちら、見ていきますと、風を取り込める構造になっているんです。
この構造で、夏の暑さですとか、冬の寒さに対応できるという構造になっているというわけなんです。
また建物の高さを抑えまして、競技場の周りに小川を設けるなど、神宮外苑の景観との調和を図ることで高く評価されたんです。
風を使ったり、川を通したりとか、川を設けたりと。
これで、だから東京オリンピックのときの真夏の暑さが解消できるといいなっていうことですよね。
そうですね、その点を懸念される方もいますよね。
決定的だったのは、この工期の短縮という項目なんですね。
B案に27点の差をつけたんです。
ここでだいぶ、決着ついたみたいな感じですね。
そういう印象がありますよね。
A案はシンプルな構造を打ち出したんです。
例えばこちら、見ていきましょうか。
3層式のスタンドなんですけれども、同じ形のフレームを連続して組み合わせることで、作業の効率化を図っているんです。
そしてその次ですね。
今回の結果、専門家は次のように分析しています。
なるほどね、今回は、ですから、斬新さっていうよりも、実績とか確実性というものが、とにかく重視されたということなんでしょうかね。
そうですね。
今後の課題についてなんですが、オリンピックのスタジアムなどに詳しい専門家は、次のように話しています。
そして今後のスケジュールなんですが、年明けの1月には設計の契約が結ばれて、12月から本体工事の着工に移るということです。
この新国立競技場についてはですね、残念ながら、国民は信頼を裏切られたという思いがありますのでね。
そうですよね。
今度こそは、費用も工期もしっかり守って、日本人として誇りを感じるような、すばらしい競技場にしてほしいと思います。
次です。
3年前、中央自動車道の笹子トンネルで、天井板が崩れ落ち、9人が死亡した事故。
遺族が、高速道路会社などを訴えていた裁判で、判決が言い渡されました。
横浜地方裁判所は、有効な点検を行っていれば、事故を回避できたとして、会社側の過失を認め、合わせて4億4000万円余りの賠償を命じました。
事故から3年。
亡くなった9人を追悼する慰霊式が開かれました。
石川友梨さん。
乗っていた車が突然の事故に巻き込まれました。
妹の愛さんは、高速道路の関係者に、こう訴えました。
事故が起きたのは、平成24年12月。
中央自動車道の笹子トンネルでした。
天井板がおよそ140メートルにわたって崩落。
3台の車が下敷きになりました。
押し潰されたこの車に乗っていた石川さん。
シェアハウスで暮らしていた仲間と、温泉から帰る途中の出来事でした。
その遺族が、トンネルを管理する中日本高速道路などに損害賠償を求めた裁判。
争点になったのは、事故の3か月前に行われた点検が十分だったかどうかでした。
国の事故調査委員会は、天井板をつり下げていたボルトが老朽化などで抜け落ちたことが原因だったと推定しています。
遺族は、ボルトの周辺をハンマーでたたいて異常がないかを確認する打音検査など、十分な点検を行っていれば、事故を防げたと主張。
一方、会社側は、事故を予測することはできなかったなどと、反論していました。
迎えたきょうの判決。
横浜地方裁判所の市村弘裁判長は、会社側は、打音検査の有効性を認識していたにもかかわらず、今回、事故があったトンネルの上部については、打音検査を実施していなかったと指摘しました。
その上で、打音検査など、目視以外の有効な点検を行っていれば、天井板が崩落する危険性を予測し、事故を回避することができたにもかかわらず、これを怠っていたとして、会社側の過失を認め、合わせて4億4000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
判決を受けて、石川友梨さんの母親の佳子さんは。
一方、中日本高速道路の宮池社長は。
今後の対応については、しっかりと精査して考えていきたいと述べるにとどめました。
笹子トンネルの事故のあと、安全対策はどうなっているのでしょうか。
国土交通省によりますと、同じような構造のトンネルは、事故直後には全国で16ありましたが、ほとんどのトンネルで、天井板が撤去されました。
残る阪神高速道路の神戸長田トンネルでも、来年2月上旬までに撤去されることが決まっています。
また国土交通省は、全国のトンネルと橋について、5年に1度、目視で定期点検を行うことを義務づけました。
高速道路会社が管理する、1889のトンネルでは、ことし3月末の時点で、2割弱の点検が終了。
そのおよそ4割で、補修や対策が必要な箇所が見つかったということです。
事故の遺族は、今後の安全対策について、こう求めました。
原因や責任の所在を明らかにしたいと戦ってきたその遺族の方たちにとって、この判決が少しでも心の救いになることを願いたいと思います。
この事故を受けて、国が高速道路会社などに定期点検を義務づけたんですけれども、その結果、補修とか、対策が必要な箇所が、相次いで見つかっているということなんですね。
ですから老朽化が進む社会インフラの安全性をどう保っていくのか、笹子トンネルの教訓を肝に銘じて、ぜひ取り組んでほしいと思います。
次です。
韓国のパク・クネ大統領の名誉を傷つけたとして、在宅起訴された、産経新聞の前ソウル支局長に対し、無罪が言い渡された1審判決について、韓国の検察はきょう、控訴しないことを決め、前支局長の無罪が確定することになりました。
産経新聞の加藤達也前ソウル支局長は、自社のウェブサイトに掲載したコラムで、去年4月に起きた韓国の旅客船沈没事故の当日、パク大統領が元秘書の男性と一緒にいた可能性を示唆し、大統領の名誉を毀損した罪に問われました。
ソウル中央地方裁判所は、今月17日、無罪を言い渡しました。
この判決について、韓国の検察はきょう、控訴しないことを決め、前支局長の無罪が確定することになりました。
検察は控訴を断念した理由について、記事が虚偽であることはすでに明白になった。
韓国外務省から、両国関係の発展という大局的な観点で善処を要請された点なども考慮したとしています。
加藤前ソウル支局長はコメントを発表。
韓国の検察当局が控訴を放棄する手続きを取ったことは、当然のことと受け止めている。
そもそも起訴したこと自体が間違っていると考えており、公訴は判決前に撤回されるべきだったとしています。
さて、年の瀬も押し迫ってきましたが、受験生は追い込みの季節ですよね。
そうですね。
大学入試センター試験まで1か月を切りました。
その大学入試センター試験が変わります。
文部科学省は平成32年度から、今のセンター試験を廃止し、新たに、大学入学希望者学力評価テストを実施する方針です。
こちらが去年の国語の試験です。
中を見てみますと。
前回の国語の試験です。
中を見てみますと、例えば、この辺り、1から5の中から選んで、マークシートで解答するという問題になっているんですが、新たなテストには、記述式の問題も加わるということなんです。
では一体どのように変わるのか、詳しく見ていきましょう。
チャイムが鳴りまして、学校のようですね。
スタートです。
こちらが、文部科学省が示した試験問題のイメージです。
英語から見ていきましょうね。
英語でぺらぺらぺらと書かれていますけれども、これ、試験官が口頭で質問してきます。
和訳しますとこういうことです。
日本の学生は海外旅行をするべきだという意見に、あなたは賛成ですか?反対ですか?注目はこちらです。
その理由を、1つか2つ考え、1分間で準備をして、2分間で鈴木さん、述べてくださいというものなんですね。
口頭で賛成か反対か、まず自分の意見を言う、さらに1分間で、考えて言わなきゃいけないんですか。
難しい。
しかも英語でということなんですね。
ちなみに私は、この意見に賛成ですので、賛成の解答例、示したいと思います。
こちらですね。
ありがとうございます。
つらつらつらとあるわけですけど。
全部読むのかと思いました。
つまり、全部は読みませんよ。
つまり、旅は学びにつながるので、日本の学生は、海外旅行をするべきです。
海外旅行は旅先の食べ物や、言語を学ぶ最高の方法ですという内容を英語で話すということでして、この問題で問われてくるのが、こうした話す力なんですね。
なるほどね。
正解は1つではないということですし、しかもすぐに考えて言わなくてはいけない。
これはちょっと大変そうだなと思いますね。
即興でということになると、大変ですけども、大変といえば、こちらも一緒です。
国語の問題を見ていきましょう。
これがそのイメージなんですけれども、これ、国語の問題。
国語の問題なのに、グラフがありますね。
そう、なかなか今までの試験の国語のイメージとは離れているように感じますけれども、こちらのグラフは、交通事故の発生件数。
隣は交通事故の負傷者数。
そして交通事故の死者数を示したものです。
注目していただきたいのは、このそれぞれのピークです。
発生件数は平成12年から17年、このあたりです。
交通事故の負傷者数、ピークは平成12年から同じぐらいのところですね。
ところが死者数を見てみますと、ピークは平成2年。
ほかの2つよりも早いですよね。
これがなぜなのかということを、複数の人で話し合っているという想定なんですね。
その中の1人の意見がこちら。
私はこの30年間で販売されてきた、自動車の台数と安全性に関係があると思います。
つまり自動車の台数は年々増加し続けているので、事故件数と死傷者数はなかなか減らなかったけれども、なんとかなんとかなんとか、ということです。
ここに当てはまる文章を40字以内で考えてくださいというものなんですよ。
そっか。
こっち見ないでくださいね。
これ、そうですね、安全性とか、減らなかったけれども、事故件数と死傷者数。
でも自動車の政能は高くなっていて、自動車が頑丈になっているので、死亡するような重大事故は、少なかったということ。
なるほど。
40字超えてるな、今、たぶん。
なかなか、探り探りの感じがありましたけれども、解答例、示されているものは、こちらです。
自動車の安全性が向上してきたので、死者は減ってきた。
鈴木さんが言ったことを簡潔に…。
こんなに完璧に。
そうですね。
なるほどね。
ここで問われてくるのが、こうした必要な情報を見つけて、物事を推し量る力ということになるんですね。
そうか、情報の中から、物事を考えていくと、そうかこれ、だから、暗記とか、知識を詰め込むだけでは、なかなか対応できないということですね。
今までの勉強方法だと、なかなか難しいかもしれません。
新しいテストでは、マークシート方式に加えて、こうした記述式の問題ですとか、英語で聞く、話す、読む、各の、4つの技能を測るということが検討されているんです。
新たなテストのイメージは、きょう開かれた文部科学省の有識者会議で示されました。
文部科学省は、今の大学入試センター試験を廃止して、平成32年度から、新たなテストを実施する方針です。
大きな課題は採点です。
ことしのセンター試験は、全国で50万人余りが受験しました。
記述の採点には、ばく大な人や時間、そして財政的コストがかかります。
有識者会議の委員からは、新たなテストの内容を評価する一方で、懸念の声も上がっています。
新たなテストについて、現役の受験生はどう感じたのでしょうか。
この予備校も対応を迫られることになります。
課題が山積する新たなテスト。
それでも導入する理由の一つが、グローバル人材の育成です。
世界で活躍するには、議論を戦わせる論理的な思考力や表現力が必要だからです。
この入試改革は功を奏するのか。
企業向けの人材育成を手がける、コンサルタント会社の経営者は。
大学に新しい人材が集まることになるのか、注目したいとは思うんですけれども、ただ新しくなるのは5年後、そんなに時間はないですよね。
高校だけではなくて、中学校も対応に追われることになりそうですね。
そうですね。
国際化と叫ばれながら、やっぱり日本人は、論理的な議論が苦手だというふうに、ずっと言われてきたわけですよね。
ですから、その克服を目指すという意味では、賛成だと思うんですけれども、でも一体、学校教育がついていけるのかどうかですよね。
そうですよね。
対応できるか。
試験が変わって振り回されるのは受験生ですから、受験生の努力が報われる試験にしてほしいと思います。
この記述式の問題は、まずは国語と数学に盛り込む方向で検討を進めて、来年3月の最終報告に向けて、有識者会議の議論が続く予定です。
続いてトゥデーズウオッチです。
全国500を超える橋で、耐震補強工事に使われていた部品に、溶接の不十分なものが見つかった問題。
その後の国の調査で、橋の数はさらに増え、690に上ることが分かりました。
京都市の国道の橋をきっかけに、全国で見つかったこの問題。
その後の調査で、溶接の不十分な製品は、125の会社で製造され、使われた橋の数はこれまでより100余り増えて、690の橋に達し、香川県と長崎県を除く45の都道府県に及ぶことが分かりました。
国の専門家の委員会では、工事の元請け会社に対して、すべての製品の検査を行うよう求めていくことや、国など、当時の発注者に対しても、抜き打ち検査を行うよう求めていくなどの再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめました。
おととい、中国で起きた大量の土砂の崩落。
その危険性は、以前から指摘されていました。
現場ではけさ1人の遺体が見つかり、中国当局が、土砂に埋まった一部の建物に入るなどして、捜索を急いでいますが、依然、70人以上と連絡が取れない状況です。
土砂が崩落した原因について、香港のメディアは、土砂の管理業者がことし1月、作成した報告書で、崩落の危険性を指摘していたのに、何も対応が取られなかったと伝えるなど、残土の管理に問題があったとの批判が出ています。
地元の住民は。
地元政府側は、きょうの記者会見を一方的に打ち切り、土砂崩落の原因や、土砂の管理などについての説明は一切ありませんでした。
大詰めを迎えた来年度予算案の編成作業。
麻生副総理兼財務大臣と、高市総務大臣が閣僚折衝を行い、地方自治体に配分する地方交付税の規模が固まりました。
きのうから行われた閣僚折衝はこれですべて終わり、政府は、一般会計の総額で、過去最大の96兆7200億円程度となる来年度予算案を固め、あさって閣議決定することにしています。
続いては、日本各地の特産品を、国が地域ブランドとして登録する、地理的表示保護制度についてです。
こちらは、初めて登録品目が選ばれました。
北海道の夕張メロンや、兵庫県の神戸ビーフなど7品目です。
これらは、国の登録を証明する認定マークを表示できます。
全国から申請のあった50余りの特産品について、地域との結び付きや、品質管理が徹底されているかなどが審査されました。
このうち夕張メロンは、地元の農協に加盟し、夕張市内で栽培を行う農家だけに限定して、種が渡されています。
さらに種を保管している倉庫は。
次は、原発の再稼働を巡る動きです。
関西電力高浜原子力発電所の3号機と4号機について、福井県の西川知事は、再稼働に同意すると表明しました。
きょう夕方、福井県の西川知事は、林経済産業大臣と会談しました。
今月3日の地元、高浜町に続いて、県も再稼働に同意しました。
福井県の人からは。
高浜原発3号機と4号機の再稼働を巡っては。
ことし4月、福井地裁は、原発の安全性は確保されていないとして、再稼働を認めない仮処分を決定。
この判断が覆らないかぎり、再稼働はできません。
仮処分の決定に対して、関西電力は異議を申し立てています。
これに対する裁判所の判断が示されるのは、あさっての予定です。
こうしたタイミングで、再稼働に同意すると表明したことについて、西川知事は。
また、高浜原発を巡っては、事故に備えた防災計画を作るよう義務づけられている30キロ圏内に、京都府と滋賀県の合わせて8つの市と町も含まれています。
しかし関西電力は、同意を求める対象にしていません。
滋賀県の三日月知事は。
あさって示される裁判所の判断。
ここで関西電力の主張が認められなければ、引き続き再稼働の時期は見通せない状況が続きます。
反対に認められた場合には、関西電力は、3号機の原子炉に燃料を入れ、再稼働に向けた最終的な準備を進める計画です。
今月11日まで、日本人宇宙飛行士の油井亀美也さんが滞在したISS・国際宇宙ステーション。
その計画への日本の参加がさらに4年間、延長されることになりました。
日本の宇宙事業にとって、象徴ともなってきた宇宙ステーションですが、今、その存在意義が問われています。
今月11日に地球に帰還したあと、初めて会見した、宇宙飛行士の油井亀美也さん。
国際宇宙ステーションでの5か月近くの滞在を終えて強調したのは、日本の存在感でした。
その国際宇宙ステーションを巡り、きょう、日本とアメリカの協力を確認する文書が取り交わされました。
宇宙ステーションの運用期間を4年間延長し、2024年までとする、アメリカの提案に賛同。
日本も引き続き、計画に参加することになったのです。
地球のおよそ400キロ上空に建設された国際宇宙ステーション。
今から4年前に完成しました。
日本やアメリカ、ロシアなど、15か国が参加。
産業や生活に役立つ技術開発を目指し、無重力状態でさまざまな実験が進められています。
日本がドッキングさせた実験棟きぼう。
ここでは、新しい薬や材料を作り出す研究のほか、さまざまな実験が。
宇宙ステーションの水槽でおなかを上にして泳ぐ宇宙メダカ。
細胞を調べたところ、骨の分解を進める細胞の働きが活発となっていました。
宇宙で生活すると骨の量が減少するメカニズムが確認されたのです。
一般からのアイデアも募集。
素朴な疑問に答える実験も行われました。
無重力で紙飛行機はどう飛ぶのか。
綱引きをしたらどうなるのか。
縄跳びをしてみたら。
次々と届くおもしろい映像は、子どもたちの宇宙への興味を高めました。
一方で、産業や生活への応用では、実験から実用化につながったものはなく、疑問の声も。
先月開かれた政府の行政改革推進会議の会合。
日本がこれまでおよそ9000億円を投じ、年間およそ400億円の運用費を負担している国際宇宙ステーション。
有識者からも将来的な戦略を示すべきだという指摘が相次ぎました。
その存在意義が問われている国際宇宙ステーション。
宇宙研究の現場にとっては、ありがたい存在だといいます。
ことし8月、流れ星を観測するための超小型衛星を打ち上げた、千葉工業大学。
日本の宇宙輸送船こうのとりに載せられた衛星がたどりついたのが国際宇宙ステーションです。
油井さんがボタンを操作して、地球を回る軌道に衛星を放出しました。
今、まさにここにいるところです。
大学の研究室では、今、流れ星の観測に向け、チェックが進められています。
国際宇宙ステーションからは、こうした衛星が、これまでに12個放出されています。
ロケットで直接軌道に乗せるよりも安い、300万円から800万円で利用できることから、大学や企業などの申し込みが相次いでいるということです。
明確なビジョンを定めるべきだと指摘しています。
今もISSからの実験映像を見ると、わくわくしますけれど、ただ、今見ていて、ばく大な費用がかかるというのを考えると、うーん、ちょっと、宇宙開発、次のステージに入ったのかなということでしょうかね。
ではあるんですけどね。
ただ、運用費が年間400億円かかるといわれると、これ、確かにこれは決して安くはないなと思いますけどね。
ただ、油井さんも話してましたけど、世界の宇宙開発でね、日本の存在感というのは、着実に大きくなってきているということですから、その経験をもとに、今後、日本が宇宙開発にどう関わっていくのかというその考え方を明確に示せるかも、問われているように思います。
ニュースを続けます。
右派系グループの元代表者らが、東京・小平市の朝鮮大学校の前で、平成20年から23年にかけて3回にわたり、在日朝鮮人2人に対し、脅迫する言動を行ったことは人権侵犯に当たるなどとして、法務省は、この元代表者に対し、同様の行為を行わないよう勧告しました。
法務省によりますと、こうした事例で勧告を行うのは、初めてだということです。
生命や身体に危害を加えかねない気勢を示し、被害者を畏怖させる違法なものであることに加えて、人間としての尊厳を傷つけるもので、見過ごすことができない人権侵犯だと結論づけました。
高速道路で車を止めた際に路上に置く、三角形の停止表示板。
新潟市のメーカー、良栄プラスチックが製造したシグナルエースREー450について、風で飛ばされるという情報が寄せられ、実験を行ったところ、定められた基準を満たしていなかったということです。
この表示板は、およそ100万個が流通していると見られ、国家公安委員会は、認定を取り消すとともに、警察庁は自主回収するよう要請しました。
気象情報、井田さんです。
こんばんは。
きょうはいい天気ですね。
この青空の下で、一年のほこりを払い落とす、すす払いが行われました。
福岡市博多区の櫛田神社です。
毎年、冬至の日にすす払いをしています。
これぞ年末の風物詩ですよね。
そうですよね。
長さ5メートルほどのささ竹を使って、丁寧にほこりを落とし、新年を迎える準備をします。
きょうの最高気温は15度5分と、11月下旬並みとなりました。
きょうも本当に寒くなくてね、作業はしやすかったでしょうね。
そうですよね。
九州では12月に入っても20度を超えるような日もありまして、やはりことしは暖かいですよね。
きょうは日ざしもたっぷりありましたが、あすは西から雨となってきそうですね。
では、雨の予想分布を見ていきましょう。
あしたの朝6時、九州や奄美で雨が降りだしそうです。
そしてそのあと、昼ごろになりますと、四国にも雨雲かかってきそうですね。
奄美地方には活発な雨雲もかかってきそうです。
そして午後になりますと、雨雲に隙間はありますけれども、近畿や東海、北陸でも雨となって、夜6時ごろは関東も雨が降りだしてきそうです。
夜遅くには東北地方まで、雨の範囲が広がりそうです。
朝降っていなくても、傘をお持ちになったほうがよさそうですね。
では、あすにかけての天気図を見ていきましょう。
あすは高気圧が東の海上へと移動します。
西からは低気圧や前線が進んでくる見込みです。
低気圧や、高気圧周辺の湿った空気が流れ込んできますので、あすは、西日本から、そして東北地方まで雨雲の範囲が広がってきそうです。
では気温の変化を見ていきましょう。
朝の6時です。
北日本では冷え込み強まりそうです。
北海道の内陸では、氷点下10度を下回る所が多いでしょう。
そして日中は、日ざしの力が弱いですから、関東から九州にかけては、きょうよりも下がって、15度を下回る所が多くなりそうです。
夜は北日本、朝と比べて、冷え込みは弱い見通しです。
こんばんは。
先月亡くなった、大相撲の元横綱で、日本相撲協会の北の湖前理事長の協会葬が営まれました。
国技館で行われた協会葬。
およそ2500人が参列しました。
八角理事長が、偉大な昭和の大横綱は、すべての力士の目標でしたと弔辞を読み上げ、数々の功績を残した、前理事長をたたえました。
相撲関係者や、親交の深かった人たちが、強く厳しく、そして優しかった、前理事長との別れを惜しみました。
レスリングの全日本選手権は2日目、伊調馨選手が4連覇がかかる来年のリオデジャネイロオリンピックの代表に内定し、その強さを見せました。
伊調は9月の世界選手権で優勝し、きょうの出場で、4回目のオリンピック代表に内定。
体調はよくなかったと言いながらも、初戦の準決勝から相手を圧倒します。
第1ピリオド終了間際にテクニカルフォール勝ち。
決勝はさらに強さが際立ちました。
力で圧倒し、開始1分余りでフォール勝ちします。
伊調は12回目の日本一。
次に狙うのは、オリンピック4つ目の金メダルです。
土性沙羅は、世界選手権銅メダル。
吉田沙保里と同じ練習場育ちの大学生です。
初のオリンピック代表に内定し、迎えた決勝。
相手に警戒される中でも、着実にポイントを重ねます。
1点も失わずに、テクニカルフォール勝ち。
大会5連覇を果たし、オリンピックに向けて、進化を誓いました。
プロ野球・ソフトバンクの内川聖一選手。
チームの2年連続日本一に貢献したキャプテンが、契約更改に臨みました。
来シーズンが4年契約の3年目となる内川選手。
今シーズンから、3000万円アップの、推定年俸3億3000万円に出来高を加えた内容でサインしました。
内川選手は今シーズン、4番バッターとして、だりつ2割8分4厘、ホームラン11本、82打点と活躍。
キャプテンとしてもチームを引っ張りました。
しかし、ろっ骨の骨折で、日本シリーズは欠場。
チームの2年連続日本一に貢献したものの、満足はしていません。
さあ、ここからは、スポーツハイライト、きょうから3日間、ことしを振り返っていきます。
ラグビーワールドカップなど、ことしもいろんな面々が活躍しましたよね。
そうですね。
きょうのテーマなんですが、歴史に刻んだ快挙。
アスリートが達成した偉業や記録を見つめます。
出ました、トリプルスリー。
ことしの快挙といえば、流行語大賞にも選ばれた、この2人。
大きい。
打率3割、ホームラン30本。
ランナースタート。
そして盗塁30個のトリプルスリーを達成。
1シーズンに2人が成し遂げるのは、65年ぶりの快挙でした。
ニュースウオッチ9でも取材した山田選手。
プロ野球選手としては小柄です。
それでも、スイングスピードを向上させ、結果につなげました。
チームを代表する背番号で、来シーズンに挑みます。
体操の男子団体も、世界選手権で37年ぶりの金メダル。
快挙を達成しました。
予選では、演技中にエースの内村選手が頭を強打。
チームに不安がよぎりました。
それを振り払ったのは、若手選手でした。
大学1年生の白井選手が、得意のゆかで高得点。
同学年の萱選手も、日本の弱点であるあん馬で高得点をマークします。
バトンを受け取った内村選手。
悲願の金メダルに向け、粘りの演技を見せます。
若手と力を合わせ、リオへと希望をつなぎました。
美しい。
ジャンプをすべて決めてきた。
次元が違います。
強豪、南アフリカを撃破したラグビーワールドカップ。
行け!行け!トラーイ!
敗戦の歴史を塗り替え、3勝。
自信と誇りを取り戻しました。
こうだよ。
そのことばどおり、ラグビーの熱気は、日本中に波及しました。
トップリーグ開幕戦、チケットは完売。
ノックオン。
ラグビーのイベントも、全国各地で開かれ、地域を盛り上げます。
勢いに乗って、7人制ラグビーも、男女ともにオリンピック出場権を獲得しました。
歴史的快挙が、スポーツの未来を切り開いています。
どのシーンも改めて興奮しましたよね。
ですよね。
楽しかったなあ。
何が印象に残りました?
いっぱい、これいろんなことを思い出してね。
どれでもよかったです。
でも最後のラグビーですよね。
ワールドカップでね。
熱くなりましたよね。
歴史的勝利の瞬間ね、何回見ても、やっぱり感動しますもん。
鈴木さんは?
私は歴史的という意味では、羽生選手かな。
世界最高得点を、自分で2回塗り替えたんですよね。
そうですね。
もう本当にすばらしい記録でした。
あすは、引退したアスリートが残したことばを振り返ります。
きょうは冬至です。
ゆず湯を楽しんだのは。
これからちょっと…2015/12/22(火) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽新国立競技場は隈研吾氏デザインの“A案”選ばれた理由は[二][字]

新国立競技場は隈研吾氏デザイン“A案”選ばれた理由は▽笹子トンネル事故の裁判で高速道路会社側に4億4千万円の賠償命じる判決▽大学入試センター試験に代わる新テスト

詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子

ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz

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カテゴリー: 未分類 | 投稿日: | 投稿者: