NHKニュース7 2015.12.22


アスリートの夢の舞台。
建設計画案が決まりました。
オリンピックを目指す子どもたちは。
こんばんは。
ニュース7です。
まず、先ほど入ったニュースからお伝えします。
韓国のパク・クネ大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された、産経新聞の前ソウル支局長に対し、無罪が言い渡された1審判決について、韓国の検察はきょう、控訴しないことを決め、前支局長の無罪が確定することになりました。
産経新聞の加藤達也前ソウル支局長は、自社のウェブサイトに掲載したコラムで、去年4月に起きた韓国の旅客船沈没事故の当日、パク・クネ大統領の所在が一時、分からなくなっていたと伝えた韓国の有力紙の記事を引用したうえで、パク大統領が、元秘書の男性と一緒にいた可能性を示唆し、インターネットを使って、大統領の名誉を毀損した罪に問われました。
ソウル中央地方裁判所は今月17日、被告が記事を書いたのは、韓国の政治や社会の事情を日本に伝えるためで、ひぼうが目的だったと見ることは難しいなどと指摘し、無罪を言い渡しました。
この判決について、韓国の検察はきょう、控訴しないとする書類を裁判所に提出し、前支局長の無罪が確定することになりました。
控訴を断念した理由について検察は記者団に対し、記事が虚偽であることは、すでに明白になった。
韓国外務省から、両国関係の発展という大局的な観点で、善処を要請された点なども考慮したとしています。
さて、5年後の東京オリンピック・パラリンピックのメインスタジアムとなる、新国立競技場。
オリンピックが開かれる前の年に、ご覧のように、完成する予定です。
政府は、新国立競技場の建設計画で、木と緑のスタジアムがコンセプトのA案を採用することを決めました。
う余曲折があった建設計画が、ようやく動きだします。
A案をデザインしたのは、建築家の隈研吾氏です。
2つの案から選ばれた、新国立競技場の建設計画。
JSC・日本スポーツ振興センターは、審査の結果、A案が610点、B案が602点で、A案を採用する方針を示しました。
政府は関係閣僚会議で、A案を採用することを決めました。
A案は、木と緑のスタジアムをテーマに、伝統的な日本建築と、壁面を彩る緑が特徴のスタジアムです。
総工費は1489億円余り。
政府が設定した上限1550億円の要請を満たしています。
デザインの特徴について、隈氏が説明しました。
競技場の内部については、木で包まれたような感覚で競技を見ることができ、このスタジアムでしか味わえないような体験ができるとしています。
そして焦点となったコスト削減や工期の短縮については。
ふんだんに緑を取り入れ、多くの木材を用いたスタジアム。
完成するのは、東京オリンピック・パラリンピックの前の年の2019年11月としています。
街の人からは。
一方、新国立競技場の前のデザインを担当した、ザハ・ハディド氏の建築事務所はコメントを発表。
自分たちがプロジェクトに再び参加する道が、日本政府によって閉ざされたと批判したうえで、きょう決定したデザインは、座席の配置などが、自分たちのデザインと驚くほど似ており、デザインや、推奨したコスト削減策の多くが取り入れられているとしています。
ワールドカップの招致を見据えて、収容人数を8万人とすることを要望していた、日本サッカー協会は。
当初、ぱっと見たところ、B案のほうがいいと話していた森会長は、きょう改めてコメント。
強く要望してきたしゅんこう時期の前倒しが反映されており、政府をはじめ、関係者のご尽力に感謝申し上げますとしています。
東京都の舛添知事は。
新国立競技場の計画で、このA案が採用された決め手はなんだったんでしょうか。
審査委員会のメンバー7人による採点は、A案が610点、B案が602点でした。
しかし、9つある項目のうち、A案が上回ったのは4つで、B案の5つより少なくなっています。
ではなぜA案が点数で上回ったんでしょうか。
最も差がついたのが、工期の短縮でした。
A案が177点、B案が150点で、その差は27点もありました。
審査委員会は、工期・コストについて、きちんと守ってくれるかが最大の関心事だった。
実現可能性が十分あるかという点で差がついて、A案に決まったと説明しています。
専門家も、A案が採用された理由について、工事期間の確実さを挙げています。
次です。
トンネルの天井が突然落ちるという、社会に衝撃を与えた事故。
裁判所は、有効な点検を行っていれば、事故は回避できたと指摘しました。
3年前、中央自動車道の笹子トンネルで起きた事故で、横浜地方裁判所は、会社側の過失を認め、4億4000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
崩落したコンクリート製の天井板。
巻き込まれた車は、原形をとどめていません。
3年前、中央自動車道の笹子トンネルで起きた事故。
車3台が下敷きになり、9人が死亡しました。
事故から3年がたった今月2日、亡くなった石川友梨さんの妹は、こう訴えました。
昭和52年に開通した笹子トンネル。
劣化が進み、天井板をつっていたボルトが抜け落ちたことで、事故が起きました。
争点は、事故3か月前に行われた点検が、十分だったかどうか。
特にボルトの周辺をハンマーでたたいて、音の違いで空洞などの異常がないかを調べる、打音検査でした。
死亡した男女5人の遺族は、打音検査など、十分な点検を行っていれば、事故を防げたと主張。
一方の会社側は、事故を予測することはできなかったと反論しました。
そしてきょうの判決。
石川さんの父親は、娘の写真を携えて裁判所に入りました。
横浜地方裁判所の市村弘裁判長は、会社側は、打音検査の有効性を認識していたにもかかわらず、その後、今回事故があったトンネルの上部については、点検を実施していなかったと指摘しました。
その上で、打音検査など、目視以外の有効な点検を行っていれば、天井板が崩落する危険性を予測し、事故を回避することができたにもかかわらず、これを怠っていたと、会社側の過失を認め、合わせて4億4000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
判決を聞いた石川さんの両親は。
遺族が記者会見しました。
中日本高速道路の宮池克人社長は、判決を重く受け止めているとする一方で、今後の対応については、まだ判決の詳細な内容を十分に把握していないので、しっかりと精査して考えていきたいと述べるにとどめました。
笹子トンネルの事故が投げかけた、劣化した交通インフラの危険性。
全国に16あった、同じような構造のトンネルのうち、12のトンネルでは、すでに天井板が撤去されました。
国土交通省は、全国のトンネルや橋について、5年に1度、目視で定期点検を行うことを義務づけました。
高速道路会社が管理するトンネルでは、2割弱の点検が終了。
そのおよそ40%で、補修や対策が必要な場所が見つかりました。
さらに、自治体が管理するトンネルや橋では、補修を行う際の財源や、人材をどう確保するかが課題となっています。
さて、こちら、GIマーク。
富士山などをモチーフにしたこのマークが、国のお墨付きの目印です。
夕張メロンや神戸ビーフ、各地の特産品を国が地域ブランドとして登録する、地理的表示保護制度で、7品目が初めて登録されました。
初めて地理的表示保護制度で登録された、7つの品目は。
福岡県の八女伝統本玉露や、茨城県の江戸崎かぼちゃ、それに鹿児島県の鹿児島の壺造り黒酢などです。
この制度では、産地の名前が含まれたこうした特産品を、国が登録、保護します。
ほかに先駆けて地理的表示を始めたのが、EU・ヨーロッパ連合です。
例えばシャンパンは、フランスのシャンパーニュ地方で造られたものに限られています。
そして日本の地理的表示保護制度。
メリットの一つは、ブランドの名称とともに、品質の基準を登録することで、品質を満たしている農産物や食品として、国のお墨付きが得られることです。
夕張メロンの産地、北海道夕張市です。
夕張キングという品種の種が配られるのは、地元の農協に加盟し、夕張市内で栽培を行う農家だけ。
甘さや網目模様にも、独自の基準を設け、ブランドを守っています。
登録によって、品質の高さを海外でもアピールしやすくなると期待しています。
もう一つのメリットは、ブランドを強力に保護できることです。
生産者や小売り店などで作る協議会が、厳しい審査に基づき認定する神戸ビーフ。
協議会によりますと、ほかの産地の牛肉を神戸ビーフと偽って販売された例が、国内外で数多く報告されているということです。
今回の制度では、国が不正な利用を取り締まり、違反した場合には、懲役や罰金を科すこともでき、協議会は国際的な信用力が増すと期待しています。
一方、課題も指摘されています。
その一つが、品質などのチェック体制です。
今の仕組みでは、生産者団体が品質や製法を自主的にチェックして、国に報告することになっているため、第三者によるチェック体制が必要だという指摘もあります。
今の制度は国内が対象で、海外でのブランド保護も課題です。
農林水産省は、日本と相手の国や地域で、地理的表示を相互に保護するために必要な法改正を検討していることを明らかにしました。
おととい、中国南部の広東省で起きた大量の土砂崩落。
依然、70人以上と連絡が取れていません。
土砂崩落の危険性は、以前から指摘されていたことも分かり、地元の住民は、業者が安全より利益を優先していたなどと批判しています。
土砂が押し寄せた幅広い現場のうち、あちら、建物の付近では、重機が数メートル間隔で置かれ、捜索作業が続けられています。
発生から3日。
軍や警察などの捜索態勢は4000人に拡大。
きょうから、土砂に埋まっていた建物内での捜索活動も始まりました。
地元政府によりますと、これまでに1人の遺体が見つかり、依然、76人と連絡が取れないということです。
今回の土砂崩落、現場近くに積み上げられていた、土砂の管理に、問題があったという見方が強まっています。
工業団地のそばにある山を削って作った採石場。
そこへ大量の建設残土などが運び込まれていました。
この土砂が崩れる危険性を、管理していた業者が指摘していました。
ことし1月に報告書を作成し、地元政府に提出していたのです。
しかし、現場の運営は別の業者に委託していたため、その後も対応は取られず、土砂が運搬され続けたといいます。
こうした結果、土砂が高さ100メートルほどにまで積み上がり、崩れ落ちたと見られています。
明らかになり始めたずさんな管理。
今後、地元政府や業者の管理の在り方に批判が強まることも予想されます。
さあ、選んだ答えを黒く塗りつぶしてと。
桑子さん、これ、もしかしてあれですね?
そうです。
大学入試のセンター試験の解答欄です。
武田さんのときはどうでしたか?
私は、このセンター試験の前の共通一次試験の世代なんですけれども、やはりこのような、マークシートを塗りつぶしてましたね。
そうですよね。
実は、5年後から実施される新たなテストでは、こうした選択式に加えて、記述式の問題が導入される方針なんです。
どのようになるのか、そのイメージが示されました。
文部科学省が進める大学入試改革で、現在のセンター試験を廃止して、5年後から実施される予定なのが、大学入学希望者学力評価テストです。
記述式の問題を導入することで、知識の活用や思考力などを、総合的に評価するとしています。
検討を続けてきた有識者会議ではきょう、新たなテストのイメージが示されました。
記述式は、自分の考えを決められた字数で書いたり、数式を導き出したりする内容で、まずは国語と数学に盛り込む方向で、検討を進めるとしています。
またマークシート方式とは別の日程で行うことや、民間との連携を進めることなどが提案されました。
きょう示された、記述式の問題のイメージ、こちらは国語です。
交通事故に関する3つのグラフを見ながら、4人の高校生が話し合っているという想定で、どのような発言をするか記述するよう、求めています。
例えば、交通事故の発生件数やけが人よりも、亡くなった人の数が早く減少傾向になっている理由を、前後の文脈ですとか、グラフから読み解いて、40字以内で記述するといった問題です。
文部科学省は、物事を推し量る力を見るとしています。
こうした記述式の問題、受験生はどう感じているのでしょうか。
大学側からは、課題が指摘されています。
全国の国立大学で作る国立大学協会がまとめた提言です。
記述式は、人的にも時間的にもばく大なコストを伴うなど、十分な検討と準備が必要だとしています。
高校側からは。
実施されれば、今の中学1年生から対象となる新たなテスト。
有識者会議は、来年3月の最終報告に向けて、議論を続けることにしています。
ニュースを続けます。
東京・小平市の朝鮮大学校の前で、平成20年から23年にかけて、3回にわたり、在日朝鮮人2人に対し、脅迫する言動を行ったことは、人権侵犯に当たるなどとして、法務省は右派系グループの元代表者らに対し、同様の行為を行わないよう勧告しました。
法務省によりますと、こうした事例で勧告を行うのは初めてだということです。
生命や身体に危害を加えかねない規制を示し、被害者を畏怖させる違法なものであることに加えて、人間としての尊厳を傷つけるもので、見過ごすことができない人権侵犯だと結論づけました。
福井県の西川知事は、経済産業省で林大臣と会談し、関西電力高浜原発3号機と4号機の再稼働に同意したことを報告しました。
西川知事は、原発に対する国民の理解の促進を要請したのに対して、林大臣は、国として責任を持って説明などの対応に当たる考えを示しました。
原発事故後に作られた新しい規制基準の下で、再稼働に県と立地自治体が同意するのは3か所目です。
アメリカの宇宙開発のベンチャー企業、スペースXが快挙です。
人工衛星を載せたロケットを打ち上げたあと、地上に着陸させることに、初めて成功させました。
打ち上げコストの削減を目指して、通常は打ち上げられたあと海に捨てられるロケットを回収し、再利用するための実験を繰り返しています。
ロケットは、オレンジ色のせん光に包まれながら、地上に設けられた着陸地点のほぼ中央に近づき、着陸に成功しました。
先月亡くなった、大相撲の元横綱で、日本相撲協会の北の湖前理事長の協会葬が、国技館で営まれました。
八角理事長などが出迎える中、北の湖前理事長の遺骨が、遺族に抱えられ、国技館に入りました。
協会葬には、2500人が参列。
八角理事長が弔辞を読み上げました。
このあと参列者が焼香して、前理事長をしのびました。
気象情報です。
きょうは冬至ですが、この時期としては暖かな陽気となりました。
カバのプールには、ゆずが浮かべられました。
ゾウには、かぼちゃのプレゼントです。
こちらです。
熊本市は17度1分まで上がって、11月下旬並みの暖かさとなりました。
さあ、きょうは暖かかったんですが、あすは冷たい雨の所がありそうです。
雨の予想です。
あすの朝は、九州南部で激しく降る所があるでしょう。
日中、この雨は東へと移動して、関東も夕方からは冷たい雨のぱらつく所が出てきそうです。
夜は特に西日本の太平洋側で局地的に雷雨の所がありそうです。
では、あすの全国の天気です。
2015/12/22(火) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▼新国立競技場はA案に決定▼笹子トンネル事故で会社側の過失認める判決▼「地理的表示保護制度」初登録▼中国・土砂崩落▼センター試験に代わる新たな試験は

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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美

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