2015-12-24
いよいよ発動、「日本の全マンガ蒐集計画」!・・・9月の広告収益ベスト10作家も発表!
先月、作者の許諾を得て行った「ホワイト・リスト&インセンティブ作戦」。
- 海賊版のマンガZIPをネットの皆さんにアップロードしてもらい、それに広告を付けて無料公開した上で、広告収益は作者に100%お渡しする
という画期的な実験でした。
この方法なら、海賊版マンガにダメージを与えつつ、楽に作品データを収集して作者の収益へと繋げることができます。
実験はまたもや大成功を収め、更に色々な特徴(というかコツ)が分かってきました。
- アップロード者はこういった実験に協力的であり、その人数は予想よりずっと多かった。
- また、アップロード者が必ずしもインセンティブを欲しているとは限らない。
- サイバーロッカーにあるのは新刊が主で、マイナー誌の絶版書はあまり収録されていない。また、常に削除されては再登録されている。
- 海賊版ZIPの1枚目は表紙カバーの横長スキャンであることも多く、電子書籍としては表紙のみトリミングが必要。
- 自分で裁断スキャン(自炊)している人は非常に少ない。
- 読者は、多少の画質の悪さは意外と気にしない。
今回の結論として、
- 第三者が海賊版マンガZIPをアップロードし、それを作者の利益に結びつけるこの手法は、思ったより楽で有効である
と申し上げてよろしいかと思います。
【マンガ図書館Zの広告収益って何円くらい?】
ところで、先ほどから出ている「広告収益」って、どれくらい儲かるのかご存じでしょうか?
マンガ図書館Zでは、ご存じの通り「広告収益を100%作家さんにお渡ししている」のですが、最近その金額がなかなか高額になってきました。何と前会社時代の3倍以上です。
マンガ図書館Zでは、9月の広告収益の振り込みがちょうど11月から始まっています。そのトップ10を発表しちゃいましょう!(※ちゃんと各先生方に、名前と金額を公表する許可を得ています)
漫画家の皆さん、これは「1年の収益」ではないですよ。「1ヶ月の収益」です。
左が「広告収益にPDF販売やKDP販売など全て合計」した金額(総合)で、右が「広告収益のみ」の金額です。
9月の第1位に輝いた堤抄子先生は、広告収益だけで一ヶ月6万円、KDP等を合わせると一ヶ月10万円に達しております。・・・余談ですが、堤先生は11月の「エルナサーガPDF販売促進キャンペーン」でも30万円以上稼いでおられます。
もちろん、掲載している作品数が多ければ作家ごとの収益は増えますので、一概に「順位が高いから人気」とも言えません。大人気でも一作品だけではベスト10に入れませんからね。
トップ10作家の全広告収益に対する比率は、円グラフにするとこんな感じです。
ちなみに、アマチュア作家(&プロ作家)の「アップロード投稿作品」にも、やはり広告収益を100%お渡ししています。投稿での収益1位は、神吉李花さんでした!
絶版するほど古めの作品群だと考えると、ぶっちゃけマンガ図書館Zの広告収益は「出版社からの1年分の収益報告に(一ヶ月だけで)匹敵する」と思われるのですが、いかがでしょうか?(出版社から来る電子版印税は、下手すると半年で1万円以下じゃないですか?)
どうやら、プロ商業作家にとって最も効率の良い作品発表方法は、
- まず「雑誌の原稿料」を貰って、更に「単行本の印税」でも稼ぎ終わったら、数年後にはマンガ図書館Zなどで無料公開して「読み返された分を何度も広告収益で稼ぐ」
という方法でしょう。最後に無料公開すると読者層が桁違いに広がり、現行の新作への導線になります。この回転を目指すわけです。
【マンガ図書館Zの新型「作品データアップロード」機能】
さて、私はこの、
- 原稿料と印税で稼ぎ終わり絶版となった作品は、最後に広告有益型の無料公開システムで広く読んでもらい、永続的に稼ぐのが良い
という理論と、さきほどの
- 第三者によるマンガZIPのアップロードを作者が許諾するシステムは、楽で有効である
という結論を組み合わせて、
- 第三者がマンガZIPをアップロードし、それを作者が許諾して広告収益100%を得ると共に、海賊版マンガにダメージを与え、更に読者は無料で全巻読める
というシステムを構築しました。この手法を、全てのベテラン漫画家に提案するものであります。
そのシステムこそ、マンガ図書館Zの新型「作品データアップロード」機能。
これは、今までの「マンガ図書館Zのアップローダー」に、昔の「絶版マンガ図書館時代のアップロード機能」をプラスしたものと言えます。
アップロードされてきたマンガZIPが「表紙1枚」だけ公開されますので、それに対して権利者が「公開OK」ボタンを押すと、全ページ公開される仕組みになっています。
今まで古書店や海賊版でしか読めなかったような作品が、安全な形で無料で読むことができ、しかも権利者の方には広告収益の100%が還元される夢のシステム。
作家の皆様、ぜひアップロードされてきた漫画データに対する「公開許諾」をお願いいたします!
また、このシステムでは今まで通り(権利者自身による)自作アップロードもできますので、商業作品以外の発表の場所としてもお役立て下さい。
・・・目指すは、出版社(=新作を持つ)と共同での、日本の全マンガ作品のコンプリート蒐集。
ここに来れば、どんなマンガでも必ず読める(または新作を買える)。私たちの仕組みを使えば、この果てしない夢が叶うと考えております。
「アップロードされた作品データに公開許諾をしたい」、「スキャンした絶版作がある」、「絶版作の生原稿を持っている」、「新作を描いたのでみんなに読んでもらいたい」 など、ご質問やご希望がありましたら、ぜひ「jct-creator@j-comi.co.jp」からご連絡ください。
よろしくお願いいたします。