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トンネルのモルタル 下に支えのない状態で落下か
12月24日 18時43分

トンネルのモルタル 下に支えのない状態で落下か
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23日、千葉県君津市の補修工事中のトンネルでモルタルが長さ20メートルにわたって剥がれ落ちた事故で、現地調査を行った専門家は、アーチ状のモルタルとコンクリートの基礎部分との間に隙間があって下に支えのない状態になり、山の地肌との接着力が不足して剥がれ落ちた可能性があるという見方を示しました。
この事故は23日の朝、千葉県君津市広岡の国道410号線のトンネル「松丘隧道」で、天井や側面を覆っていたモルタルが長さおよそ20メートル、重さにして23.5トンはがれ落ちたもので、けが人はいませんでした。
事故現場では、千葉県の要請を受けた国の研究機関の専門家ら20人近くが24日午後3時すぎにトンネル内部に入り、調査を行いました。
このトンネルでは、中央自動車道の笹子トンネルで起きた天井板の崩落事故を受けて補修工事が行われていて、トンネルの地面から高さ1.5メートルより上部はアーチ状にモルタルを吹きつけたあとコンクリートで固め、それより下の両端はコンクリートの基礎部分を設ける設計でした。
ところが千葉県によりますと、発生当時は工程上、コンクリートの基礎部分とモルタルの間に15センチの隙間ができ、モルタルを下で支えるものがなく宙に浮いた状態になっていたということです。

現地調査に当たった国土交通省国土技術政策総合研究所道路構造物研究部の真下英人部長は、調査のあと取材に対し、「崩落は山からの力は作用しておらず、モルタル自身の重みで剥がれ落ちたものとみられる」と述べ、トンネル内部での山崩れなどが影響した可能性を否定しました。また、モルタルと基礎部分のコンクリートとの間に隙間があったことについて、真下部長は「アーチ状のモルタルが宙に浮き、下で支える状態になっていなかった」と述べるとともに、「岩盤が柔らかく、モルタルとの接着力が足りなかった可能性がある」と述べました。

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