アフリカ南部カラハリ砂漠に生息する「ミーアキャット」。
体長およそ30センチ。
2本足で立ち上がる愛らしい姿が評判となり今や世界の人気者です。
テレビや映画にもたびたび登場。
熱心なファンクラブまで存在します。
(カメラのシャッター音)その人気の背景には20年にわたって積み上げられてきた砂漠での粘り強い調査がありました。
研究者たちの関心を捉えたのは群れで生きるミーアキャットの驚くべきチームワークでした。
厳しい環境で力を合わせて生きるミーアキャット。
その複雑な生態を解明するため科学者たちはさまざまな実験を行ってきました。
愛らしい姿に秘められたミーアキャットの驚くべき生態に迫ります。
アフリカ南部広大なカラハリ砂漠の一角にミーアキャットの群れがいます。
その数30匹ほど。
研究者たちがつけた名前は「カンフー一家」です。
ミーアキャットの群れを率いるのは1匹のメス。
カンフー一家のリーダーは8歳のクリンキーです。
クリンキーのパートナーはニンガルー。
ミーアキャットは生涯同じ相手と夫婦関係を維持し強い絆で結ばれています。
季節は乾期の始まり。
日中は焼け付く暑さですが夜は凍えるほど気温が下がります。
朝の日差しを浴びてミーアキャットは体を伸ばし冷えきった体を温めます。
カンフー一家のメンバーは皆クリンキーとニンガルーの子供たちです。
クリンキーは妊娠中で6週間後には新たな家族が増える予定です。
(目覚まし時計のベルの音)夜明け前「カラハリミーアキャットプロジェクト」の本部では一日の準備が始まります。
プロジェクトの中心メンバーは12人の研究者と調査をサポートする学生たちです。
調査しているのはおよそ100平方キロメートルに散らばる18のミーアキャットの群れです。
まず1匹ずつ体重を測定します。
ミーアキャットに近づく際はその生態に影響を与えないよう注意が必要です。
人間に頼らず自力で生きるという自然の生態を変えてはいけないからです。
動物行動学の世界的権威であるティム・クラットンブロックは1993年以来20年以上にわたってこのプロジェクトの指揮をとってきました。
(ハミング)彼の研究目的はミーアキャットの群れに見られる助け合いの行動を解明する事です。
朝から夕暮れまでミーアキャットの群れと過ごせるのは大きな特権だと思います。
(ハミング)カンフー一家に緊張した空気が流れていました。
妊娠中のリーダークリンキーが突然攻撃的な態度を見せ始めたのです。
クリンキーは自分の娘のうち1匹を見つけると攻撃をしかけ群れから追い出そうとし始めました。
娘は我が身を守るため母親に従順な態度を示します。
しかしクリンキーは容赦しません。
娘に激しくかみつきます。
娘は逃げ出す他ありませんでした。
クリンキーは情け容赦ありません。
他の娘たちも同じ扱いを受けました。
クリンキーが追い出そうとしているのは妊娠しているあるいはこれから妊娠する可能性のある娘たちです。
クリンキーは生まれてくる自分の子供だけを群れの中で育てたいのです。
食料が乏しい環境のため生まれてくる子供にとっての脅威はたとえ娘でも排除しようとするのです。
全部で4匹の娘が群れから追い出されました。
群れを追われたミーアキャットの生活は過酷なものになるに違いありません。
ティム・クラットンブロックがミーアキャットの研究をするため初めてカラハリ砂漠を訪れたのは1993年の事でした。
南アフリカとボツワナの国境付近に研究施設としてピッタリの農場跡が見つかりました。
遮るものがないのでここなら思う存分ミーアキャットを観察できると思いました。
群れを私たちに慣れさせる事ができれば謎だらけの生態を解明できるかもしれないとね。
目標は観察する人間を気にしない程度まで慣れさせる事でした。
(ハミング)最初の数年間観察する時に必ずハミングをしながら歩くようにしました。
ハミングには重要な意味があります。
(ハミング)向こうにミーアキャットがいます。
まだ離れているので平気ですがそのまま黙って近づいていくと敵だと思って逃げてしまいます。
そこでハミングをしながら近づきます。
(ハミング)ここにいるのは私だと知らせるんです。
何年もかけていくつかの群れに1〜2メートルまで近づけるようになりました。
(ハミング)しかしまだこれだけでは研究に取りかかる事はできません。
ミーアキャットが群れで互いに助け合うのには何か利点があるからに違いありません。
研究チームはまず群れで助け合う事の利点を調べるためそれぞれの個体の体重の増減を計測する事にしました。
クラットンブロックは考えつく限りの食べ物を使ってミーアキャットをおびき寄せる事にしました。
虫の幼虫。
鳥肉。
ピーナツバター。
コンデンスミルク。
片っ端から試しました。
でも全部失敗でした。
どのごちそうもミーアキャットの口には合わなかったようです。
ちょうどそのころ研究チームはミーアキャットがチドリの卵を頻繁に狙う事を突き止めます。
そこでニワトリの卵で試してみる事にしました。
卵なら食べるんじゃないかと思ったんです。
でもやっぱり興味を示してくれませんでした。
ところが強い日差しで卵が目玉焼きのようになるとミーアキャットが寄ってきて食べ始めたのです。
実に画期的な発見でした。
ミーアキャットの好物はこれです。
それは2年間の試行錯誤の末まさに見つけたという瞬間でした。
ゆで卵のおかげでよりミーアキャットに近づけるようになりました。
調査に弾みがつきました。
(ハミング)ほ〜らおいで。
研究チームは群れの個体の体重を毎日3回ずつ測定しました。
こうして調査を行うための環境が整いました。
ミーアキャットはなぜ群れで生きるのか?なぜ助け合うのか?群れの中での役割はどう決まっているのか?数々の疑問を探る研究が始まりました。
ミーアキャットがゆで卵に夢中になってくれたおかげです。
カンフー一家のクリンキーは娘たちを追い出したあと群れを率いて食料探しに出かけました。
乾期に入り日ごとに過酷さを増すカラハリ砂漠。
しかしクリンキーは経験豊かなハンターです。
地面を深く掘れば群れを養うのに十分な虫やサソリが見つかる事を知っています。
ミーアキャットはハンターであると同時に別のハンターに狙われる存在でもあります。
死の危険は空からもやってきます。
しかしミーアキャットには特有の警戒システムがあります。
見張り番。
すなわちいざという時に逃げろと教えるものがいるのです。
そのおかげで残りの家族は下を向いたまま食料探しに集中できます。
ミーアキャットの見張り番はどれくらい自分の職務に忠実なのでしょうか。
クラットンブロックはゆで卵を使ってわざと気を散らすような実験をしてみました。
これは20年前に初めて試した実験です。
1匹の見張り番に好物のゆで卵を見せます。
しかし見張りに専念しなびくそぶりを見せません。
周りに敵がいないか見張る仕事に集中しています。
おそるべき集中力です。
集中を欠かさない見張り番を立てる事は生死に関わる重大な事です。
仲間は時折顔を上げて見張り番の姿を確認します。
では見張り番の姿が見えなくなると群れにどのような変化が起きるのでしょうか。
板で遮ぎって食料を取っているミーアキャットから見張り番の姿が見えなくなるようにします。
群れからは見張り番が姿を消したように見えます。
すぐに落ち着かない様子になりました。
別のミーアキャットが立ち上がって見張りを始めます。
多くの場合見張りに立ち上がるのはお腹いっぱい食べ終えたあとです。
それを証明するためにゆで卵を余計に与えてみるといつもより長く見張りを続ける事も分かりました。
敵は空から来るばかりではありません。
もちろん地上からも。
ミーアキャットは群れで行動する事で危険な敵に対抗する事ができます。
猛毒のコブラにかまれれば命はありません。
しかし群れはひるむ事なくコブラを取り囲みます。
さすがのコブラも多勢に無勢では太刀打ちできません。
家族全員による助け合いはミーアキャットが生き残るための重要な行動です。
では群れを追い出された娘たちはどうしているのでしょうか?乾期が本格化してきました。
群れを追い出されたクリンキーの娘たちは生き残りに必死です。
元いた群れを遠巻きにしながら戻る機会をうかがっています。
しかしクリンキーにその気はありません。
娘たちは数日間で痩せてしまいました。
数が少ないため見張り番を立てる余裕はありません。
そのため食料を探している間に敵に狙われやすくなります。
クリンキーは追い出した娘たちが群れに近づいているのに気付きました。
すぐに群れの全員を率いて行動を起こします。
これは「ウォーダンス」と呼ばれるミーアキャットの威嚇行動です。
娘たちは慌てて逃げ出し再び追放の身となりました。
ミーアキャットには意外にも残酷な一面がある事が調査によって明らかになってきました。
娘が繁殖可能な年令になると群れから遠ざけるリーダーのメス。
そうする事で自分だけが生涯で最大80匹もの子供を産み育てる事ができます。
縄張りを守る上で大きな群れは強さとなります。
群れの中にとどまる家族は子守りや食料探しだけをして生殖行動をする事はありません。
研究開始から10年で調査を行う群れの数は15に増え観察できるミーアキャットの数は1,000匹近くになりました。
プロジェクトには多くの学生も参加しています。
その中には研究者となり新たなテーマに取り組む者もいます。
(鳴き声)研究テーマの一つがミーアキャットの鳴き声の解明です。
ミーアキャットはいろいろな鳴き声を使い分けて仲間とコミュニケーションをとると考えられています。
しかしそれらは一体何を意味しているのでしょうか?あるユニークな実験が成果を挙げています。
チューリヒ大学で動物行動学を研究するマルタ・マンサーはかつてこのプロジェクトに参加した初の博士課程の学生でした。
マンサーはミーアキャットのコミュニケーションを研究するために独創的な実験を重ねてきました。
この辺に設置しましょう。
ミーアキャットが巣穴から顔を出す前に準備を整えました。
これから見せようとしているのはジャッカルの剥製です。
ミーアキャットにとって大きな脅威です。
ジャッカルが近づけばミーアキャットは興奮して警戒の声を上げるはずです。
いいわ。
ゆっくり引っ張って。
生きたジャッカルを使うのは難しいため剥製を台車で動かします。
鳴き始めました。
(鳴き声)何かが動き近づいてくる事を知らせる声です。
(鳴き声)脅威だと認識したようです。
(大きくなる鳴き声)一旦止めてから少し速く動かしてみて。
(ほえ声)ほえだしました。
ジャッカルが近づくと群れの全員が緊急事態に備えます。
異なる捕食者を見せて鳴き声の違いを探る実験も行いました。
更には捕食者が陸上ではなく空にいる場合の違いも調べています。
これらの実験からいくつもの発見がもたらされました。
ミーアキャットには非常事態を伝える鳴き声による警報システムがあります。
(録音された鳴き声)地上の捕食者であれ空中の捕食者であれ相手が近づくにつれて警戒の鳴き声は変化します。
最初のうちはあまり緊急ではない鳴き声です。
(録音された鳴き声)
(録音された大きくなる鳴き声)警戒が強まります。
(録音されたほえ声)そしてほえだします。
(録音されたほえ声)ミーアキャットが発するさまざまな鳴き声には明確なメッセージが込められている事が分かりました。
録音した鳴き声を聞かせると群れは鳴き声の意味に応じた同じ反応を常に示します。
(録音された鳴き声)その一つ猛きん類が急に迫ってきた時の鳴き声を流してみると。
(録音された鳴き声)カンフー一家の巣穴が静まりかえっています。
何か変化が起きているようです。
妊娠していたリーダーのクリンキーがついに赤ん坊を産んだのです。
スクワートとウィーニーです。
2匹は生まれてから14日間地下の巣穴で過ごしこの日初めて地上に出てきました。
開いて間もない目に飛び込んでくるのは厳しくも美しいカラハリ砂漠の光景です。
スクワートとウィーニーが生まれたあと群れにはもう一つ変化がありました。
クリンキーに追い出された娘たちが再び群れに受け入れられたのです。
リーダーにとって娘たちはもはや脅威ではなくむしろ子守として役に立つ存在です。
ミーアキャットは出産していないメスもお乳を出す事ができます。
リーダー以外のメスは子守をしながら赤ん坊に授乳しその見返りとして群れに属し安全を得る事ができるのです。
娘たちは半日交替でベビーシッターの仕事に就きます。
お腹がすいても赤ん坊を置き去りにはしません。
しかし穏やかな時間はすぐに破られました。
クリンキーが何かを見つけたようです。
一家はそれぞれの役割に応じて行動します。
若いメスの役割は赤ん坊を守る事。
侵入してきたのはよその群れのオスでした。
3匹の若いオスがメスと交尾する機会を狙って近づいてきたのです。
カンフー一家にとって招かれざる客です。
3匹のオスが群れに侵入すればクリンキーの夫であるニンガルーを倒し一家を崩壊させる恐れがあります。
クリンキーの生まれたばかりの赤ん坊も無事では済まないかもしれません。
放ってはおけない事態です。
クリンキーとニンガルーが先に飛び出しました。
他の家族もあとに続きます。
3匹の若いオスはすぐに逃げ去りました。
騒ぎは収まりましたがまたオスが戻ってくる可能性もあります。
油断はできません。
ミーアキャットにとって群れは生きるために重要なものですが全てのミーアキャットが群れで生きられる訳ではありません。
オスのミーアキャットはメスと違い3歳になると群れを離れます。
同じ群れの姉妹とは交尾できないからです。
若いオスは別の群れにいるメスを探し交尾しようとします。
(ハミング)それは危険な行為です。
侵入者であるオスは敵と見なされるからです。
このオスは侵入しようとした群れから何度も追い払われています。
もし捕まれば殺される事だってありますがそれでも諦めません。
オスの目的はあくまでもメスです。
群れの縄張りギリギリのところを行ったり来たりしてメスに近づくチャンスを狙っています。
しかし食料を探しにきていた群れのメンバーに見つかってしまいました。
群れが一気に動き出します。
あれを見て。
ウォーダンスが始まりました。
事態が深刻である事が伝わり1匹ではなく群れ全体で侵入者を追いかけ始めたのです。
群れが一体となって行うウォーダンスはミーアキャットにとって最大の威嚇です。
あんなふうに脅されたら誰だって逃げ出したくなりますよね。
危険をかいくぐり他の群れのメスと交尾できたオスだけがメスとともに新たな群れを作る事ができるのです。
気温が上がるにつれ干ばつが進みます。
雨の降る気配は全くありません。
生後6週間になったスクワートとウィーニー。
乳離れを済ませこれからはこの乾ききった砂漠で食料を見つけなくてはなりません。
大人たちのまねをしますが自分で食料を見つける事ができずにいます。
声を上げて食べ物をねだっても両親であるクリンキーとニンガルーは知らん顔です。
(鳴き声)代わりに反応するのが群れの中で序列の低いミーアキャットです。
見つけた食料を幼い2匹に分け与えます。
こうして幼いミーアキャットは群れのきょうだいに助けられて育ちます。
ただし助けてもらえるのはほんの短い間だけ。
スクワートとウィーニーはこれから2か月の間に自分で食料を取れるようにならなくてはなりません。
これまでの研究でミーアキャットの社会にはさまざまな助け合いや情報伝達のシステムがある事が分かってきました。
ミーアキャットは重要な情報をどのようにして獲得し群れと共有するのでしょうか?アレックス・ソーントンはミーアキャットがどのように問題を解決し情報を伝達するのかを研究しています。
(ハミング)創意工夫が必要とされる課題を与え群れの中のどの個体が解決策を編み出すかを見る実験です。
特殊な仕掛けを施したランチボックスにサソリを入れミーアキャットに与えます。
好物のサソリにありつくためほとんどのミーアキャットはプラスチックの壁を力ずくで破ろうとします。
しかし中には別の方法を試すものもいます。
実は上の蓋を回すとサソリが取れるようになっています。
問題を解決する傾向にあるのは群れの中でも序列の低い特にオスです。
序列の高いものは周りから食料を奪ったりできますが下のものは生きるためにあらゆる工夫が必要なのでしょう。
またオスはいずれ生まれ育った群れを去らなくてはならないため必然的に多くの試練に直面します。
ですから創意工夫の能力が必要なんです。
食料の乏しい砂漠で暮らすミーアキャットはさまざまなものを食べます。
ヤスデ。
トカゲ。
スナガエル。
そしてヘビ。
中でも一番の好物はサソリです。
サソリはタンパク質が豊富ですが毒針と頑丈なハサミがあるため捕らえるのは一筋縄ではいきません。
大人のミーアキャットは巧みにサソリをしとめます。
そのような方法を一体どのようにして学んだのでしょうか?ミーアキャットプロジェクトでの20年にわたる調査の結果年上のミーアキャットが子供たちにサソリの取り方を教えている事が判明しました。
人間のように大人が子供にものを教えているのです。
スクワートとウィーニーもサソリをしとめられるようにならなければなりません。
まず先生役のミーアキャットがサソリの毒針を抜き生きたままのサソリと子供たちを格闘させます。
それができるようになったら次は生きたサソリの毒針を自分でかみきる方法を教えます。
驚くべき発見でした。
小さなミーアキャットが人間のように子供にものを教えるという事を証明できたんです。
この発見はミーアキャットの社会で知識の伝承がどのようにして行われてきたのかを探るきっかけとなりました。
ソーントンの実験でも同じ結果が確認できました。
ミーアキャットは自分の知識を次の世代に受け渡す事ができる動物だったのです。
カラハリ砂漠はひどい干ばつに見舞われていました。
1年間ほとんど雨が降っていない場所もあります。
スクワートとウィーニーは生後3か月を迎えようとしていました。
大地は乾き食料はほとんど見当たりません。
荒涼とした大地に強い風が吹き始めました。
カラハリ砂漠に大きな砂嵐が巻き起こります。
嵐が迫り皆散り散りに逃げ出しました。
ようやく嵐が収まりました。
カンフー一家は散り散りになり群れの一部が巣に戻る事ができませんでした。
家族は互いを捜し合います。
クリンキーは幼い子供2匹のうちスクワートを見つけ出しました。
しかしウィーニーが見当たりません。
別の集団を見つけました。
こちらに向かってきます。
もし争いになれば群れの数が減っている今は非常に不利で危険です。
しかし近づいてきたのははぐれていた残りの家族でした。
スクワートとウィーニーも再会する事ができました。
カンフー一家はここ10年で最悪の干ばつを生き延びスクワートとウィーニーも最も危うい時期を乗り越えました。
30匹の群れは再びクリンキーを中心に一つになりました。
厳しい自然の中でこれから先も試練は何度となく訪れます。
しかしカンフー一家は家族の固い絆で生きていく事でしょう。
(ハミング)今やミーアキャットは世界中で人気者です。
(ハミング)私だよ。
(ハミング)研究チームの忍耐と根気強さがこの小さな動物を世界に知らしめました。
(ハミング)いつイギリスからカラハリ砂漠に戻ってきてもミーアキャットの群れは私をこんなふうに受け入れてくれます。
本当に感動してしまいますよ。
こうしてそばにいるとミーアキャットの自然な行動をじっくりと観察する事ができます。
100メートル離れた場所からでは決して見えない姿です。
20年にわたる綿密な観察によってミーアキャットの真実の姿が知られるようになりました。
どのように助け合うかだけでなく1匹1匹の性格も観察されてきました。
過酷な砂漠の環境では1匹で生きていく事はできません。
生きるための食料を見つけ子育てができるのは群れの大勢の働きがあるからです。
ミーアキャットの群れはリーダーのメスを中心とする大家族です。
母親の厳格で時に残酷でさえある行動も全ては群れが生き残るためのものです。
カラハリ砂漠の厳しい自然に生きるミーアキャット。
家族が一致団結しそれぞれが役割を果たしていく事で群れの平和と安全を保っているのです。
2015/12/21(月) 00:00〜00:45
NHKEテレ1大阪
地球ドラマチック「ミーアキャット 家族の絆〜カラハリ砂漠に生きる〜」[二][字][再]
カラハリ砂漠のアイドル、ミーアキャットの知られざる生態を紹介する。30匹の群れのメンバーは両親とその子供。母親をリーダーに、一致団結して厳しい環境を生き抜く。
詳細情報
番組内容
そろって直立する愛らしいポーズで人気のミーアキャット。20年に及ぶ砂漠での調査により、驚きの生態が明らかになってきた。最も注目すべきはチームワーク。共に暮らす家族の絆は固く、一家でコブラに立ち向かい撃退してしまう。見張り番はどんな誘惑にも負けず家族を守る。リーダーである母親は、厳しい環境を生き抜くため、実の娘を群れから追い出す。かわいらしい姿に秘められた驚くべき生態に迫る。(2013年イギリス)
出演者
【語り】渡辺徹
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
英語
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:31310(0x7A4E)