「科学者たちの田舎暮らし」続いて行きます。
みんなでこの「科学の里」を盛り上げて行きましょう。
豊かになって行くはずのこの土地皆さんも期待してください。
ごきげんようまた次回。
(山口)今回の『グッと!地球便』は京都とアメリカをつないでみたいと思います。
行ってみましょう!
海の向こうの大切な人に大切なものを届けます
今回の配達先はアメリカ南東部に位置するフロリダ州
フロリダ州最大の都市ジャンクソンビルは1年を通して温暖で過ごしやすい街
ここに切り絵アーティストとして奮闘する1人の日本人がいます
驚異的な細かさと独創的な作風でいまや地元フロリダで新進気鋭のアーティストとして注目されるまでになった彼女
実は3年前まで普通の主婦だった彼女がアーティストへと変貌するきっかけとなったのは…
(宏美さん)ああもうちょっと…。
若くして両親を亡くし日本に残された家族は妹ただ1人
(妹)今思えばお姉ちゃんはどう思ってたんかなとか。
2人っきりの姉妹。
でもお互いの気持ちはわかりえないまま
遠く離れて暮らす姉に初めて明かす妹の想いとは…
あっこんにちは。
こんにちは。
『グッと!地球便』の山口です。
お世話になります。
よろしくお願いします。
お願いしま〜す。
失礼しま〜す。
お世話になります。
今日はお願いします。
お願いします。
宏美さんの妹さん…ですよね?はいそうです。
お姉さんがアメリカで切り絵アーティストをなさってるということですけども。
元々切り絵アーティストを日本にいらっしゃる時もなさってたんですか?えっとしてなかったんですけど向こうに行ってからですね。
どれぐらいの感じで連絡取り合ってるんですか?姉妹では。
月に1回あればいいかな…ぐらいなんですけど。
そうなんですか?はあ〜。
はい。
元々…。
6つ違いですか。
はい。
それなんで姉からしても邪魔やろうなとかチョロチョロおるわ…みたいなきっと感じやったと思うんですけど。
それは自分が姉ちゃんにとっては邪魔なんやろうなって…。
私が嫌ってんのはたぶんわかってたと思うんで。
嫌ってるというか苦手なのがわかってたと思うんできっとあれやろなと思ってて。
今となってはどうですか?今回VTRご覧頂きますけどどういうとこ気になりますか?やっぱり向こうで切り絵アーティストとして個展とかそういったかたちで飾られてるのを私は見たことがまだないんでそれがどういう雰囲気なのかとかそれがどういうふうに向こうの方に受け入れられてるのかっていうのがすごい気になりますね。
わかりました。
じゃあ早速行ってみましょうね。
はい。
はい。
宏美さんアメリカです。
グッと!
距離にして…
19世紀前半から港湾都市として栄えてきたフロリダ州最大の都市ジャクソンビル
温暖で過ごしやすい気候で観光都市としても有名な美しい街です
そんな街の玄関口ジャクソンビル空港にはこの街を訪れる人々を歓迎するためのアートギャラリーがあります
そこで宏美さんと待ち合わせをしました
(スタッフ)こんにちは〜。
あっ。
(スタッフ)宏美さんですか?はい。
(スタッフ)どうも初めまして。
初めまして。
(スタッフ)日本からやってまいりました。
『グッと!地球便』でございます。
よろしくお願いします。
今このギャラリーに展示されているのはジャクソンビルを代表する30人のアーティストによる自画像
宏美さんの作品は最初に目につく入口に飾られていました
(スタッフ)すごいっすねこれ。
これは私の自画像ですね。
(スタッフ)切り絵ですか?これ。
切り絵です。
(スタッフ)すごいなぁ。
めちゃめちゃ細かいですね。
私の中ではこの作品はめちゃめちゃ細かいほうじゃないんですけど。
ハハハ…。
(スタッフ)あそうですか。
はい。
全てフリーハンドで1枚の紙から切り出される宏美さんの作品
その繊細さと独創的な世界観が注目を集めています
空港から車でおよそ45分。
宏美さんは夫のロイさんの実家で暮らしています
すでにロイさんのご両親は他界し英語教師として働く夫と11歳になる娘との3人暮らし
あの繊細な切り絵はリビングの片隅で作られています
(スタッフ)えっこれは今どういう状態なんですか?えっと手で描いたのをあの…コピーして貼ってますここに。
これは「蛾」をモチーフとした作品の下絵
ペンで下書きした紙を黒い紙の上に重ねて2枚同時に切り抜いていきます
1ミリの線を切り出す繊細を極める作業
使っているナイフは布製のテープを巻いて太くしていますがスーパーでも買える一般的なもの
このサイズを切り出すのに1週間かかるそうです
やったとことやってないとこがね分からへんようになる。
うわ〜…。
(スタッフ)これもすごい…。
(スタッフ)髪の毛だもん。
(スタッフ)え〜十分髪の毛な感じしますけどね。
あっそうですか。
(スタッフ)これね…。
私は線で立体感を…。
確かに出てる。
私はとにかく描きたい写真とかイメージをいっぱい並べてまずすごいにらめっこしながら…私…。
その見てて…。
(スタッフ)あっ写真のままで?ここはこんなぐらい出てるんやとかこう線を見つけるこうじっと見て…で「あっここに線あるふ〜ん…」ってこう描いていく。
宏美さんの作品のモチーフで最も多いのが一人娘の仁愛ちゃん
自らが作った切り絵でその時々の娘の姿を残しておきたいという想いからだそうです
(スタッフ)親指めっちゃでかないすか?ハハハ…気づいちゃいましたね。
こんなに大っきくないですけど…。
これ思い切って大げさに大っきくしてみたら仁愛のその時のなんかこう感じっぽくなるんちゃうかなと思って思いっきりでかくしてみたら普通に最初わ〜って見てて「うん?なんか親指大きくない?」っていうその反応が楽しくて…。
でもね…。
(宏美さん・スタッフ)ハハハ…。
(スタッフ)そうなんだ。
はいでもあの…。
(スタッフ)あれ?お嬢さん今来ましたね?ちょっと…。
あれ?娘ですかね?
(スタッフ)うん。
仁愛ちゃんおなか空きましたか?今仁愛の親指の話してて。
親指の話…。
(仁愛ちゃん)ああ…。
ああまた…みたいな感じですね。
(スタッフ)ママの切り絵で仁愛ちゃんの親指大きく描かれるの嫌なん?もうどう…ハハ…もうどうでもよくなった。
どうぞ…ハハ…ありがとうございます。
許可得られたので…。
でもあれが私のトレードマークですね。
17歳の時に母を25歳の時に父を若くして両親を亡くした宏美さん
日本で英語の教師をしていた夫ロイさんと出会い結婚を機に11年前フロリダに渡ったのです
そんな彼女が切り絵を始めるきっかけとなったのが義理の母の介護でした
家で私と主人がメインであの看護というか一緒に生活をしてたんで…。
だから2人とも結構寝不足がずっと続いてる状態とかやったんで…。
あの外の…あのこう縁側というか…があるんですけどそこにそこに座って泣いてたっていう…。
何かあ〜何か…。
自分を守るため全くの独学で始めた切り絵
作っている時だけは無心になれたと言います
その作品は誰の目に触れることもなくベッドの下にしまわれていました
自分のためだけの切り絵がアートへと変わるきっかけになったのが週末友人たちが集まるこのパーティーでした
Longtimenosee.No.
自分のためだけの切り絵がアートへと変わるきっかけになったのが週末友人たちが集まるこのパーティーでした
3年前のある日「切り絵をみんなに見てもらったら」と夫に提案されたのです
(スタッフ)今ねお話聞いてたら「もう料理もうまいしペーパーカットもうまいしどれだけ才能があるんだ彼女は」って言ってましたけど…。
(スタッフ)はいすごかったです。
Nothankyou.
(笑い)
(スタッフ)恥ずかしい?立ち去りたい?立ち去りたいですもう…。
宏美さんの才能に惚れこんだ友人たちがギャラリーや大学教授など美術関係者に売り込んでくれたことで専業主婦からアーティストへの道が開けたのです
ふぅ…。
いや〜これは…。
(スタッフ)一段落ですか?はい。
(スタッフ)どんな感じになってんすか今…。
今…。
(スタッフ)表から見てるのと全然印象違いますねやっぱり。
これは私の中では全然細かくないので…。
(スタッフ)ああそうですか。
はい。
(スタッフ)え〜。
ここにめっちゃ小っちゃい穴ありますよね?これがいっぱいになっちゃうと…。
自分で切りながら…。
そんな繊細さを極めた作品がとあるアートコレクターの部屋にあります
モチーフはアフリカの部族
作品が放つ独特な雰囲気に惚れこみ50万円で購入したそうです
すごい。
うわ〜!うわ〜…。
いやすごいわ。
いってきま〜す。
OK!
全くの独学で切り絵を始め今やプロのアーティストとして活躍する宏美さん
その支えになっているのは…
あの…。
まあ色々ね…。
だから…。
…ってうん思うのでそれをちゃんとしなあかんなっていうのはうんいつも思いますね。
やって来たのは地元でも高い評価を受ける…
ここに宏美さんの切り絵の中で一番大きな作品が展示されています
やって来たのは宏美さんの切り絵の中で一番大きな作品が展示されているカマー美術館
(スタッフ)すごいっすね〜。
これ…。
(スタッフ)この大きさの絵を描いて?そうです。
細かいデザインにしたつもりなかったんですねこれ。
だから意外に早くできるかなと思ったんですけどやっぱりそれなりに時間めっちゃかかりました。
筆が進み始める前は進み始めて仕上がるまでより長かったです。
でそれまではホントこのイメージが出てくるまでちょっとできんのかなって途中不安になったのも1ヶ月2ヶ月あったりしました。
この美術館に作品が展示されることはアーティストにとって大変な名誉
宏美さんがアート活動を始めて3年
自分の作品を全米そして世界の人々に知ってもらう大きな1歩となります
この作品はネイティブアメリカンの衣服の中に木の根や幹川の流れなどのイメージを取り入れ自然を表現しているそうです
(スタッフ)夢心地?夢心地です。
やっぱり小さいなり大きいなり…。
アーティストになったとはいえ家に帰れば1人のお母さん
やりやすいようにして下さい。
この日仁愛ちゃんと作ったのは韓国風手巻き寿司
(ロイさん)いただきま〜す。
は〜いいただきま〜す。
ロイさんと仁愛ちゃん2人の存在が支えであり創作の原動力となっていると宏美さんは言います
(スタッフ)ご自身がね子どもの頃は食卓の会話とか多かったんすか?妹ともあんまり仲良くなかったので…。
仲良くないっていうか多分結構歳はなれてるんできっと妹からはお姉ちゃんって言われてたと思うんですけど私が「なんやさ」みたいな感じで小っちゃいからあしらってたと思うんですけど…。
う〜ん…。
姉としての気持ちと母心というか…。
そうですね…。
ねえなんかそれも入ってたんですよね。
代わりにやらんとアカンって思ってくれてたんですよね…。
実際に展示してる所買われた方々映ってましたけどもやってらっしゃる事に関してはどうでしたか?ああいうのを見たことがなかったのですごくほんまに向こうで頑張ってるしそれが受け入れられてて自分のこと以上に嬉しいです。
お姉ちゃんがそんな風に思われてるなんて。
へ〜。
お母さんが厳しかったと仰ってましたけどやっぱりそれは妹さんも感じてました?私は2人姉妹の下の方だったんである程度は甘やかされてたんですけどやっぱりお姉ちゃんはお姉ちゃんだからちゃんとしなさいっていう風に確かに言われてたなっていう感じはありますね。
妹さんと違います?性格って。
あ〜…。
お姉ちゃんのほうがマメです。
そういう人とのちゃんと繋がりを大事にしてたりとか。
やっぱりバイタリティを感じるしやっぱりそういう姿を見て自分も納得できることをしてでお姉ちゃんにも私今こうやって好きなことやってんねんって言いたいなっていうそういうのはありますね気持ち。
わかりました。
この後お届けものをさせて頂いてるところを引き続きご覧頂きたいと思います。
はい。
それでは行ってみましょう。
宏美さんアメリカですグッと!
この日は美術館に展示期間の終了した作品の撤収にやってきました
そして嬉しいニュースが
次回ここで行われる企画への出展が決まったのです
今回参加したアーティストの中では1人だけなんだそうです
宏美さんの切り絵は展示の際ただピンで留めているだけ
そのため撤収は非常にデリケート
必ず自ら出向くようにしているそうです
あ〜こわいこわいこわいおっちゃん…。
こわいこらほら!アカンておっちゃん任したら。
いや〜もうもう…こわいわこれ。
そうでも1人やったら持たれへんか〜。
オッケー…。
オッケー…。
フロリダに渡って11年
母としてそしてアーティストとして歩み続ける宏美さん
そんな宏美さんに日本にいるたった1人の家族妹のいづみさんから届けものです
(スタッフ)お届けものを預かっております。
これを届けてほしいと。
は〜。
あらまぁ。
切り絵アーティストとして奮闘する宏美さんに日本にいるたった1人の家族いづみさんから届けものです
(スタッフ)お届けものを預かっております。
これを届けてほしいと。
は〜。
あらまぁ。
交換日記へ〜…。
中見ていいんですか?
(スタッフ)はい。
届けものは交換日記
ページの左には今まで伝えられなかった妹の想いが綴られていました
52ページにもわたるその内容は人生の節目節目を振り返り溢れ出た気持ち
お母さんが亡くなった時ソファの上で1人泣いていた事
お父さんが亡くなった時京都に1人残ることになるお姉ちゃんが心配で仕方なかったこと
いや〜ちょっとすいません…。
ちょっと読めません…。
あ〜結構…。
そして宏美さんがアメリカへ立つ時のことはこう綴られていました
うん…。
はい…。
はい…。
ありがとうございます持って来てもらって。
いや〜そっか…。
全然知らんこといっぱい書いてありました。
そうまた会えるわぐらいに思ってるかなと思ってたら結構なんか寂しかったんやと…。
そういうつらい思いしてたけど私はそれに対して気付いてあげられへんかったし支えてあげられなかったので悪いなと…。
お母さん目線で妹に色んなアドバイスとか言ったりとかすることいっぱいあったんですけどなんか…姉妹としてもっと親代わりって思わずにやっていけそうなっていうかちょっと関係が良い意味で変わるだろうなって…。
足りるかな〜1ページで…っていう。
ふ〜ん…。
交換日記っていうあれはいつから書きだした?今回が初で。
あでも…。
でも内容自体はほんまに子どもの頃の話から覚えてること書いてたんですけどまあ今までそういう風な言えへんかった事とか今伝えたいなって思って書きました。
思いのほか書いてたら長くなって…。
それがいっぺんにブワーッて出てきたんですよね。
そうですね。
交換日記ですから返事が楽しみですね。
かなり楽しみです…。
足りるかな言うてましたけど…。
ねえ!ハハッ!アハハハ!すごいね。
まさに温泉街といった趣きですね…。
ねえ温泉楽しみ!2015/12/20(日) 10:25〜10:55
読売テレビ1
グッと!地球便【専業主婦から一転…気鋭の切り絵アーティストになった姉へ】[字]
海外で頑張る日本人に家族の想いを届けます▽義母の介護に疲れ、自分を守る為に始めた切り絵…専業主婦から一転、アーティストになった姉へ疎遠だった日本の妹から届けもの
詳細情報
出演者
山口智充
番組内容
日本を飛び出し、海外で生きる多くの日本人。その国にしかない技術を求め、修業に出る者。大恋愛の末、海外に嫁ぐ者。会社を辞めて、異国で第2の人生を送る者…。そんな彼らには遠く日本で暮らす家族がいて、お互いの間には様々な想いがあります。この番組では、そんな“想い”を、「日本の家族から贈り物を届ける」という方法で繋いでいきます。海外で奮闘する日本人の姿…、そして遠く離れたからこそ分かる家族の絆を描きます。
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バラエティ – トークバラエティ
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