「うなるカリスマ!」で知られる浪曲師で日本浪曲協会副会長の国本武春(くにもと・たけはる、本名加藤武〈かとう・たけし〉)さんが24日、脳出血による呼吸不全のため、55歳で亡くなった。葬儀は近親者で営む。後日、お別れの会を開く予定。

 千葉県出身。浪曲師の両親のもとに生まれ、1981年に東家幸楽に入門した。曲師が弾く三味線を伴奏に演目をうなる従来の浪曲にとどまらず、三味線の弾き語りのスタイルで活躍。2000年には芸術選奨文部大臣新人賞を受賞し、テレビや舞台にも数多く出演した。

 10年12月、公演中に意識を失って入院。リハビリを経て5カ月後に高座に復帰したが、今月、脳出血で救急搬送され、休養していた。

 代表作は「赤穂義士伝」など。