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日本IBM「社外秘リストラマニュアル」の全貌

東洋経済オンライン 12月24日(木)6時5分配信

 強制的、強迫的言動を面談で行うことは、裁判で敗訴する可能性を招くとして厳禁。NG発言の具体例としては、「君の席はない」「辞めなければ遠隔地転勤させるぞ」「無駄飯を食わせる余裕はない」といったものが列挙されている。さらに、対象者以外の他人の話をすることも、「泥沼化を招く」として、こちらも厳禁とされている。

 そして、対象者の性格をタイプ別に類型化し、大まかな対応方針を示している。これを見ると、退職勧奨を告げられた人々の反応は、本当に十人十色だ。

■ 「理屈型」には会社も苦労している

  従順型内面では、色々な葛藤があるので、十分話を聞き、受容する。その上で、こちらの考えを述べる。

 プライド型周囲の者達が見ている客観的事実に焦点を当て説明をする。

 何でもやらせてもらいます型その余裕もないことを説明する。気持ちは受け止めるが、残念ながら、その可能性がないことを指摘する。

 理屈型説得材料があれば繰り返し説明する。難しければ、「次回に」として立て直して再度試みる。

 愚痴型しばらく聞く姿勢。相手が繰り返しになったら、「こういうことですね」と対応。

 沈黙型・馬耳東風型「不明な点は質問して下さい」「是非考えてみてください」を繰り返す。「次回に意向を聞かせてください」と日時を具体的に約束するのも一方法。

 泣き型落ち着くまで待つ。いったん席を外す。会社の意向を明確に伝えて、「次回に意向を聞かせてください」と日時を具体的に約束する。

 感情型・怒り型ひたすら話しを聞いて受容する姿勢を示す。相手の言うことが支離滅裂な場合には、こういうことでしょうかと要約して尋ねて整理をしてやり、落ち着くのを待つ。

 「プライド型」には周囲からの目線を気にさせる。「泣き型・怒り型」など感情を表に出すタイプには、話を聴いて受容する姿勢を示す。「沈黙型」には現実的な期限を設けて考えさせる。人を動かす戦略をきちんと考えている様が窺える。ただ、「理屈型」には明確な対応法が書いておらず、会社としても苦労するようだ。

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最終更新:12月24日(木)10時35分

東洋経済オンライン

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

性暴力に対して声を上げよう
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