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【日韓請求権問題】韓国憲法裁が訴え却下 「対日関係に配慮」と木村幹・神戸大大学院教授

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【日韓請求権問題】
韓国憲法裁が訴え却下 「対日関係に配慮」と木村幹・神戸大大学院教授

木村幹・神戸大大学院教授

木村幹・神戸大大学院教授(朝鮮半島政治研究)の話

 韓国の司法当局は、朴槿恵大統領の名誉を傷つけたとして在宅起訴された産経新聞前ソウル支局長に無罪判決を言い渡した。今回、韓国憲法裁判所が訴えを却下したのも、対日関係に配慮する流れの一環とみられ、韓国政府の意向をくんだと思われる。

 これまで韓国憲法裁は元慰安婦らの賠償請求で韓国政府が日本に協議を求めてこなかったのは違憲と判断。また韓国最高裁は植民地時代の強制連行被害者の個人請求権は協定では消滅していないと判断するなどして、政府が対応せざるを得ない状況が生まれてきた。

 しかし今回、憲法裁は違憲など踏み込んだ判断をせずに自重した。政府が司法を制御しやすくなったと言え、流れが変わるかもしれない。ただ韓国内外では政府が司法に介入し、恣意的な決定を誘導したとの疑惑が浮上する可能性もある。(共同)

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