西海(黄海)における韓国と中国の排他的経済水域(EEZ、沿岸から200カイリ=370キロメートル)を定める会談が22日、ソウルで開かれた。両国が海洋境界画定のための公式会談を行ったのは7年ぶりだ。これまで局長級協議だったが、次官級に格上げされたのも今回が初めてだ。
両国は2時間半にわたる会談で、次官級会談の定例化(年1回)に合意した。韓国政府首席代表の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部(省に相当)第2次官は会談直後、「今日両国は基本的な見解を交換し合った。1・2回の交渉でまとまる事案ではない」と述べた。この日の会談は「探り合い」に終わったということだ。中国側首席代表の劉振民外務次官も「今年会談が行われたことに歴史的な意味がある」と言った。
EEZ境界画定は韓中間における代表的な難題だ。西海は狭い海なので韓中が互いにEEZを主張すれば重なり合う水域が生じる。こうした場合は重なる部分の中間線にEEZ境界線を引くのが国際慣例だ。しかし、中国は海岸線の長さ、大陸棚の面積、背後の人口などを考慮してEEZ境界を中間線より東(韓国側)に引くべきだと考えている。韓南大学のイ・ソクヨン教授は「(中国側は)これを『衡平の原則』と称しているが、結局は陸地が大きいから海ももっと多くほしいということ」と言った。19年間にEEZ境界画定交渉は何度となく行われたものの、両国が何の結論にも至っていないのはこのためだ。
この過程で浮上したのが離於島(中国側名称:蘇岩礁)の管轄権問題だ。離於島は韓国最南端の馬羅島から149キロメートル、最も近い中国側の有人島・余山島から287キロメートルの距離にある。水中暗礁ということでどの国の領土でもなく、どの国の領海にも属さない。韓国政府は離於島が韓国領に近いため、実質的占有を通じて管轄権を行使するという戦略だが、中国は「『衡平の原則』に基づきEEZ境界を引けば、離於島管轄権は中国側に属する」と主張している。
このところ密接な韓中関係を背景に、中国側は再び会談に応じはしたが、従来の主張を今後変える可能性は小さい。