菅義偉官房長官は23日、自民党の宮崎謙介衆院議員(34)=京都3区=が育児休暇を取りたいとの意向を表明していることについて、「(国会議員が)育休を取るための議員立法を超党派でつくったらいい」と述べ、国会に規定がない育児休暇の法制化に前向きな姿勢を示した。東京都内で開かれた宮崎氏と自民の金子恵美衆院議員(37)=新潟4区=の結婚披露宴であいさつした。

 塩崎恭久厚生労働相も披露宴で「国民から負託を受けて、最低限やるべきことをしっかり押さえながら、イクメンをやってもらわないと。前向きに頑張っていただきたい」と激励した。

 一方で、宮崎、金子両氏が所属する派閥会長の二階俊博総務会長は「みなに迷惑をかけないように良識的な判断を下していただきたい」と慎重論を唱えた。

 宮崎、金子両氏は今年2月に結婚、金子氏は来年2月中旬に第1子の出産を予定している。宮崎氏は約1カ月間、金子氏は約3カ月間の育児休暇を検討中だ。

 宮崎氏は披露宴に先立ち、「男性の育児参加を推進したい。1億総活躍社会のためにも働く女性をサポートしていきたい」と記者団に語った。法案採決などで欠席するのではないかとの懸念が党内にあることについては、「国会運営のなかで緊迫した場面も出てくると思う。採決など大きな局面ではいつでも駆けつけられる態勢を整えていく」とした。

 金子氏は「妊娠・出産をしながら働き続けられるロールモデルになっていきたい」と語った。宮崎氏の育児休暇については「歓迎している」としたうえで、「男性の育児休暇取得に、こんなに反響があることに驚いている」と述べた。