ロッテワールドタワーは尖塔を建てる前の現在の高さ(508メートル)を基準にすると、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイのブルジュ・ハリファなどに続き世界で5番目に高い。韓国のビルでは初めて、最大瞬間風速80メートルの強風、マグニチュード(M)9クラスの地震にも耐えられる設計になっている。
ロッテワールドタワーは丸い鉄骨構造物を交差させ、構造をダイヤモンドの形にする「ダイアグリッド」工法を用いており、柱がなくてもビルの荷重に耐えられるようになっている。竹夫人(竹を編んで作った筒状の抱き枕)は中が空洞になっているにもかかわらず外側から押してもつぶれないのと同じく、鉄骨構造物を交差させて建物の荷重に耐えられるようにしたのだ。
高度な施工技術が求められるこの工法が用いられた最も高いビルは、これまでは中国の広州国際金融センター(438.6メートル)だったが、ロッテワールドタワーが高さ435-555メートルの部分にこの技術を適用し、世界記録を塗り替えることになった。
檀国大建築工学科のチョン・ラン教授は「韓国の力で世界有数の超高層ビルを建てることで、建設技術強国としてのステータスを高めることができる。これで韓国も世界の摩天楼競争に加わることになった」と述べた。
■完成後は毎年1億人が訪問の見通し
ロッテワールドタワーは6エリアに分かれている。複合生活サービス施設(地下1階-地上12階)、オフィス(14-38階)、ホテル式レジデンス(42-71階)、高級ホテル(76-101階)、高級オフィス(108-114階)、展望台などの観光施設(117-123階)だ。
来年12月に完成すれば、第2ロッテワールドは常駐人員2万人に達する垂直都市となる。ロッテグループは、ロッテワールドタワーをはじめ、複合商業施設のロッテワールドモール、テーマパークのロッテワールド、隣接する石村湖などに国内外から毎年計1億人が訪れると見込んでいる。
ロッテ物産の盧柄容(ノ・ビョンヨン)社長はロッテワールドタワーについて「雇用創出など総額10兆ウォン(約1兆330億円)ほどの経済波及効果が発生し、ソウルだけでなく韓国国内の内需活性化の起爆剤になる」と話している。