ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
金融市場異論百出

10年で住宅価格が96%も高騰
バブル警戒警報が鳴るロンドン

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2015年12月23日
1
nextpage
不動産ブームの象徴として、頻繁にマスメディアに登場してきた英国・ロンドンの物件、「ワン・ハイドパーク」 Photo by Izuru Kato

 2015年10月の英国・ロンドンの平均住宅価格は、10年前に比べ96%も上昇した(英国統計局)。激しい高騰だが、最近は上昇ペースに鈍化が見られるようになった。

 ロンドンの高級百貨店ハロッズから北東に数分歩くと、超高級マンション、「ワン・ハイドパーク」がある。このコラム(「欧州がしたたかに取り込む 中国人もかすむ“本物”の爆買い」)でも一度触れたことがあるが、ここは不動産ブームの象徴として、頻繁にマスメディアに登場してきた物件である。

 先日の出張時に見に行ってみた。1階のテナントからして「バブル度」が違う。スイスの高級腕時計メーカーであるロレックスや、3000万円以上のスポーツカーが並べられた英マクラーレン・オートモーティブのショップが見える。最上階の広大なペントハウスは、14年5月に1.4億ポンド(当時約240億円)で売却された。東欧のスーパーリッチが買ったという。

 近年のロンドンにおける不動産ブームの要因は、第一にそういった海外からの投資資金の流入が挙げられる。第二に、そもそも英国は日本と異なって生産年齢人口が増加しており、住宅購入ニーズも高まっている。しかも、ロンドンには優良物件を求めて国内の高額所得者も集まってくる。

 このように需要は強いのに、住宅の供給には制限が多々ある。景観や環境が重視されるので、東京のように続々と高層マンションを建築することはできないのだ。

 しかし、さすがに英当局も住宅価格高騰のリスクを警戒している。英中央銀行であるイングランド銀行はこの問題を、金融政策委員会(MPC)ではなく、マクロプルーデンス政策の金融安定政策委員会(FPC)で議論している。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2015年12月26日・2016年1月2日新年合併特大号 定価650円(税込)

2016総予測 再加速か停滞か

怒涛の全166ページ 日本と世界が分かる

【特集2】
経済学者・経営学者・エコノミスト102人が選んだ
2015年『ベスト経済書』

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
ビジネスプロフェッショナルの方必見!年収2,000万円以上の求人特集
ビジネスプロフェッショナルの方必見!
年収2,000万円以上の求人特集

管理職、経営、スペシャリストなどのキーポジションを国内外の優良・成長企業が求めています。まずはあなたの業界の求人を覗いてみませんか?[PR]

経営課題解決まとめ企業経営・組織マネジメントに役立つ記事をテーマごとにセレクトしました

クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

注目のトピックスPR

話題の記事


金融市場異論百出

株、為替のように金融市場が大きく動くことは多くないが、金利の動向は重要だ。日本を代表する日銀ウォッチャーが金融政策の動向を分析、金融政策の動向を予測する。

「金融市場異論百出」

⇒バックナンバー一覧