船崎桜
2015年12月23日03時00分
奥山恵美子・仙台市長は22日の会見で、6日に開業した地下鉄東西線について、「けっこう健闘している」と肯定的な見方を示した。13日までの1日あたりの平均乗客数は6万4800人で、目標の8万人を大きく下回っていた。
奥山市長は、開業時にはすでに沿線開発が進んでいた地下鉄南北線を例に挙げ、当初の平均乗客数が目標の約5割だったと指摘。それを上回った東西線は「沿線開発の可能性も含めると、展望の開ける数字じゃないか」と胸を張った。
ただ、荒井駅をはじめとする仙台駅から東側の沿線は開発が遅れ、想定ほど人口が増えていない。自家用車と東西線を乗り継いでもらうため、西端の八木山動物公園駅につくった大型立体駐車場(519台)の利用率も、開業日後の平日は4割、土日で7割程度だという。
市は平均乗客数8万人を前提に、10年目に単年度黒字、24年目に累積赤字の解消を見込む。だが乗客数がふるわなければ、収支計画の見直しを迫られる可能性もある。(船崎桜)
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