「日本型の長期不況に陥らないためには…」アジア開発銀行が提言

 アジア開発銀行研究所(ADBI)はこのほど、日本型の長期不況の原因が不動産バブルの崩壊による信用収縮だけでなく、非効率的な財政拡大政策にあったと指摘した。また、日本型の長期不況に陥らないための対策として、中小企業支援を通じ民間活力を高めることを提言した。

 ADBIは日本が経済活力を高めるために政府が投じた財政資金が非効率的に使われたと分析した。都市や第2次、第3次産業ではなく、投資波及効果が小さい地方や農業部門に公共投資が集中し、投資効率が低下したとの指摘だ。

 ADBIは「公共投資の非効率的な配分により、道路、交通、水資源など必須のインフラが構築されず、民間投資が阻害されるというボトルネック現象が生じた。以前は政府が公共部門に1を投入すれば、波及効果で国内総生産(GDP)が2.5増加したが、非効率的な投資の結果、GDPの伸びは1にとどまった」とした。また、中央政府の財政支援が増え、地方自治体が努力を怠ったことも長期不況の原因として挙げた。

 ADBIによると、1990年初め、日本の不動産バブル崩壊に銀行が連鎖倒産し、信用収縮が起きた結果、中小企業やベンチャー企業が大きな被害を受けた。そして、高リスクの融資が減り、経済に活力を与えるべき企業が資金を調達できなくなった。

 報告書は日本型の長期不況に陥らないためには、中小企業に資金を安定的に供給する方策を探り、銀行が投資しにくい高リスク投資に民間資本を導入すべきだと提言した。自治体にも民間資本を調達できる仕組みづくりを求めた。

 ADBIは「賃金に成果制を導入することで、企業が容易に高齢者を雇用できるようにするほか、育児制度を整え、女性の労働参加を促し、出産も奨励すべきだ」と指摘した。

ヤン・モドゥム記者
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