可処分所得の24%で借金返済、韓国の家計債務が過去最大に

 韓国統計庁、金融監督院、韓国銀行が21日、共同で発表した「2015年家計金融・福祉調査」によると、家計の可処分所得に占める債務の元利償還額の割合は24.2%で、調査を開始した2010年以降で最も高かった。初回調査時の16.1%に比べ、8.1ポイントも上昇したことになる。

■マイホーム購入で家計圧迫

 主婦のKさん(30)は2年前、ソウル市東大門区典農洞のマンション(30坪)を借り、新婚生活を始めた。家賃の代わりに高額の保証金を預ける韓国独特の賃貸方式(伝貰=チョンセ)で、保証金として2億9000万ウォン(約2990万円)を積んだ。ところが、契約を更新しようとしたところ、オーナーは保証金として4億1000万ウォン(約4230万円)を要求。 値下げを要求したが、交渉は物別れに終わり、Kさん夫婦は相談の末、1億5000万ウォン(約1550万円)を借り入れ、周辺に20坪のマンションを購入した。

 Kさんは「月に35万ウォン(約3万6000円)の利息を支払っているが、夫の月収は300万ウォン(約30万9000円)程度なので生活が苦しい。今後金利が上昇すれば、どうやって暮らしていけばよいか分からず、子どもをもうけるのもためらっている」と話した。

 家計の債務負担が増え続け、可処分所得に占める元利償還額の割合が最高を更新したのは、所得と資産が増えない状況で、伝貰による借家住まいにつかれた人が生活費やマイホーム費用を工面するために借金をしたことを示す現象だ。金利が上昇すれば、1200兆ウォン(約124兆円)に達する家計債務が韓国経済の時限爆弾になるとの警告が現実として忍び寄っている。

■借金漬け、企業から家計へ

 1997年の通貨危機前は、韓国経済の問題は企業の放漫経営にあり、家計は健全だった。96年の個人の純貯蓄率は16.3%に達し、1世帯当たりの負債は1100万ウォン(約113万円)程度だった。これに対し、企業は国内外で高金利で資金を借り入れ、事業拡張に走っていた。96年の製造業の平均負債比率は317%、非金融企業の貯蓄率は11%で個人を下回っていた。

 ところが、家計と企業の財務状況は通貨危機を経て一変した。企業は厳しい構造調整とコスト削減で負債比率を抑制し、現金を積み上げた。14年時点で製造業の負債比率は89%、非金融企業の貯蓄率は19%に達する。対照的に、家計は2002年のクレジットカード債務問題、06年の住宅価格高騰を経て、借金が雪だるま式に膨らみ、家計債務問題は限界に達した。

チェ・ギュミン記者
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