12月22日 19時17分
運動会などで披露される組み体操の事故が相次いでいることから、専門家が都道府県別に、けがをした子どもの割合を調べたところ、三重県の小学生が全国で最も高く、全国平均の2倍以上であることが分かりました。
分析を行ったのは、大阪経済大学情報社会学部の西山豊教授で、学校での事故の件数をまとめている日本スポーツ振興センターのデータをもとに分析しました。
それによりますと、平成24年と25年の2年間に全国の小学校で組み体操による事故で、けがをした子どもは合わせて1万2889人にのぼりました。
このうち東海3県でけがをしたのは愛知県が731人、三重県が419人、岐阜県が115人でした。
これを子ども1万人あたりでみると、愛知県が8.6人、三重県が20.2人、岐阜県が4.8人で三重県が全国で最も多く、全国平均の2倍以上にのぼりました。
組み体操をめぐっては、骨折などの事故が相次いでいることから、愛知県と名古屋市は、今年度中にガイドラインを作って高さなどを規制することにしています。
西山教授は「けがが多い自治体は実態を検証し、早急に抜本的な対策を進めてほしい」と話しています。
三重県教育委員会保健体育課の熊野佳幸主査は「分析結果を重く受け止めています。組み体操による事故が全国で相次いでいることを受けて、県から市や町の教育委員会などに注意喚起を図っているところです。今後は教師を対象にした研修会などを通して、組み体操の安全確保を指導していきたい」と話しています。
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