韓国籍の男、リュックに黒色火薬 再入国時に
靖国神社(東京都千代田区)の公衆トイレで爆発音がして不審物が見つかった事件で、建造物侵入容疑で逮捕された韓国籍の男が航空機で日本に再入国した際、リュックサックの中に黒色火薬約1.8キロを入れていたことがわかった。
警察庁から連絡を受けた国土交通省は22日、韓国の航空保安当局に、出国時の保安検査の徹底などを申し入れた。警視庁公安部は火薬取締法、関税法違反容疑での立件も念頭に調べている。
男は全昶漢(チョン・チャンハン)容疑者(27)。全容疑者は今月9日、ソウルの金浦空港から羽田空港行きの航空機に搭乗して日本に再入国し、警視庁に逮捕された。預け入れ手荷物のリュックサックからビニール袋に包まれた不審物が見つかり、警視庁が鑑定していた。
国際民間航空機関のルールでは、搭乗客の保安検査は出発国側が実施する。黒色火薬の機内への持ち込みは禁じられている。国交省の担当者は「なぜ保安検査を通ったのか、理由を知りたい」と話しており、韓国側に原因調査と結果の通知も申し入れている。【坂口雄亮、堀智行】