ロッテ創業者一族の訴訟合戦 ソウル地検が捜査着手

【ソウル聨合ニュース】経営権をめぐり対立しているロッテグループ創業者一族の訴訟合戦ついて、ソウル中央地検が捜査に着手したことが20日、検察の話で分かった。

 同地検刑事1部は今月初め、創業者の辛格浩(シン・ギョクホ、日本名:重光武雄)氏による次男の辛東彬(シン・ドンビン、日本名:重光昭夫)韓国ロッテグループ会長と日本人役員に対する業務妨害と財産隠匿などの容疑での告訴を受理、捜査に着手した。

 格浩氏側は、東彬氏とロッテホールディングス(HD、本社・東京)の佃孝之社長、韓国ロッテキャピタルの小林正元代表取締役が自身をグループ経営から排除した一連の手続きが違法だったと主張。また、長男の辛東主(シン・ドンジュ、日本名:重光宏之)ロッテHD前副会長に対し東彬氏らが虚偽の報告をして解任に追い込み、今年7月には格浩氏の代表取締役の印鑑を持ち出せないよう封印したとしている。格浩氏の告訴には東彬氏と対立する東主氏が関与しているもようだ。

 ソウル中央地検はすでにロッテグループの経営権をめぐる2件の告訴を受理し捜査している。

 先月には格浩氏がロッテショッピングやホテルロッテなど系列会社7社の代表取締役を業務妨害の容疑で告訴。一方、10月にはホテルロッテ代表とロッテショッピング代表が、東主氏が自身の名前のイニシャルを取って韓国で設立したSDJコーポレーションの顧問と常務を名誉毀損(きそん)、業務妨害などの容疑で告訴した。

 ロッテ側はメディアを通じた東彬氏とロッテグループに対する誹謗(ひぼう)、ソウルのロッテホテル内にある格浩氏の執務室へSDJコーポレーション関係者が出入りしていることを問題視している。

 検察関係者は「3件の事件について内容を検討する段階で、まだ当事者の捜査は行っていない」と話した。

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