はじめに
こんにちは。この記事は pyspa Advent Calendar 2015 の22日目の記事です。Go Advent Calendarとまったく同じ日に登録したことにあとで気づいて、すごく後悔しています。そんなわけで、今日は自宅のTurboNASが吹っ飛んでtestdiskに助けられた話をします。最後提灯記事っぽいけど、1ユーザとして便利なので書きました。
TL;DR
- TurboNASは便利だけどデータが吹っ飛ぶ危険はある
- testdisk超助かる
- Google Apps for unlimited storage and vaultで安心を買った
QNAPのNASは素晴らしいです
QNAP TurboNAS デュアルコアCPU 1GBメモリ 6ベイ 多機能NAS TS-651
- 出版社/メーカー: QNAP
- 発売日: 2014/07/11
- メディア: 付属品
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2012年2月に買ってから自宅のNASとして活躍していたQNAPのTurboNAS(TS-659+ Pro、いまは売ってないっぽい)なんですが、こいつがなかなかすぐれもので、RAID 0/1/5/6/10なんかを簡単に組めて(ソフトウェアRAID)、イーサネットポートも2口、iSCSIでも使えて、CIFS/AFP/NFSでもマウント可能、他にもメディアトランスコーダーや、DLNAサーバー等々、各種サービスもWebのGUIでちょいちょいっと簡単に設定できる。Mac使ってる人にはTimeMachineにもなってくれる便利なやつです。
で、写真などのメディアや必要書類をスキャンした電子ファイルの保存など、結構重要な役割を果たしていました。そんな中、今年の10月末にHDDの警告が出ていたので、新規HDDに換装しようとしたところ、久しぶりだったため手順を誤ってしまいました。
ホットスワップができるというのが製品の売りなので、とりあえず前のHDDにもどして、再構成が終わるのを待ってたんですが、なんかいやな予感がするわけです。で、再構成が終わっても、RAID5の仮想ディスク領域をマウントできない。個々のディスクは認識してるので、まさかと思って確認してみるとRAID5のパーティションテーブルがぶっ壊れてました。
すでにその時ディスクには6TB-7TBくらいのデータがあったのでかなり冷や汗モノでした。
復旧作業
最初mdadmでRAIDから外れてるディスクを追加しようとしたものの、そいつ自体のパーティションテーブルが壊れてるということで弾かれ、しょうがないのでmke2fsでスーパーブロックのアドレス見てから、e2fsckで修復試みてみたものの全然状況が変わらないんで、これ以上手をいれるのはまずいということで、RAID自体の復旧は断念しました。
しかしディスク自体はまだ生きてるようなので、上書きされてしまう前にデータのサルベージを行うことにしました。諸々探してみた中で最も信頼性が高かったのが testdisk でした。
testdiskはパーティションの復旧などをTUIでサポートするというのが主な機能ですが、復旧可能パーティションに対して、拡張機能(Advanced)の中にある List メニューを選択すると、読み取れるファイルがすべて表示されます。幸い中を確認したかぎりではファイル自体は生きてそうなので、急いで3TBの外付けHDDを購入し、TurboNASに接続、testdiskで2週間かけてほぼすべてのファイルをサルベージし、事なきを得ました。
Google Apps with unlimited storage and Vault
ところで、Google Appsには「Google Apps with unlimited storage and Vault」というプランがあります。これは5名以上いれば、月々1200円で容量無制限のGoogle Driveが利用できるというものです。(もちろん他のGoogle Appsの機能も使えます)
閲覧用の写真のJPEGデータはいまはGoogle Photosで管理しているので、容量を心配することないんですが、オリジナルサイズやRAWデータはやはりデータが大きく、かと言って今回のようなことがあるとせっかくの思い出が全部消えてしまうのでなかなか扱いに困ってしまいます。これまではNASですべて管理してたのですが、今回の事故を期に有志を募ってこちらのプランを契約しました。先ほどの3TBの外付けHDDが14000円弱だったので、こちらのプランのほぼ1年分の価格です。その価格で安心を買えると思ったら安いものだなと思います。
また副次的に、ウェブでもスマホでもいろいろなクライアントがあるので、どこでも中身を簡単に確認できたりするのがとても楽です。スキャンしたPDFなんかを外で楽に閲覧できるのが地味に助かっています。
おわりに
やっぱりでかいファイルが多くなるとふっとんだ時のリスクがでかいので、大人しくストレージサービス借りたほうが結果的に安いですね。