嫉妬、妬みとは
① 人の愛情が他に向けられるのを憎むこと。また、その気持ち。やきもち。
② すぐれた者に対して抱くねたみの気持ち。ねたみ。
『嫉妬』という感情は不快な感情のひとつであり、感じたくない感情のひとつです。
しかし、恋愛、社会の中の様々な競争の中では、よく感じる感情のひとつでもあります。
英語の jealousy は「嫉妬」と訳され、envy は「妬み」と訳される。この2つは一般に同義として用いられているが、心理学用語としては区別される
envyが「“自分が持っていないものを持つ者に対する”羨み、嫉み」という意味合いを持つのに対し、jealousyは「“自分のものを誰かに奪われるかもしれない”恐怖から来る不快感、強い警戒心」という意味合いを持つ。混同されがちですが、"envy"(妬み)と、"jealousy"(嫉妬)は別の意味をもつ言葉です。
誰かのことが妬ましいという感情は、私たちが抱く中でもとりわけ強く激しいものです
なぜ嫉妬してしまうのか
『嫉妬』という感情は、自分の価値を誰か他の人を基準として比べて計ろうとした時、『敗北感』『劣等感』『悔しさ』を感じておこる感情。
嫉妬の原因
- 他人と比較している
- 自分に集中していない
- 自分に自信がない(不満)
- 現実を受け入れていない
- 恐れている
- 都合の悪い妄想を、自分の都合のいいように膨らませている。
- 理想が高すぎる
- 競争心が激しすぎる
- 劣等感が強すぎる
- 強欲すぎる
自我を確立できていない幼い人間の「自分の願望の実現」が自分以外の人間に訪れた事を認識した場合に、「目の前にあるそれは自分の願望だが自分のものではない」と自己矛盾を生じ、「その解決方法」として発生する
嫉妬の芽生え
嫉妬は人間関係において、ありふれたものである。それは生後5ヶ月ほどの乳児でも観測されている
嫉妬という感情はかなり幼いころから発生するが、表現のしかたは発達とともに変わってくる
この嫉妬という感情、恥ずべきもの、醜いものだということが、誰もがちゃんと、わかっている。だから隠そうとする。
嫉妬している人=画像のようなことを考えてると思われる可能性がある。だから人は嫉妬心を隠そうとする。
「猿」などの人間に近い動物にははっきりと「嫉妬」の感情が見受けられる。(嫉妬はヒトにしか見られない高度な感情だと思われがちですが、他の動物にも備わっているようです)
イヌは、飼い主が「他のイヌに見える物」と遊んでいると焼きもちを焼く。
嫉妬のデメリット
嫉妬をすることで気分が落ち込む
良好な人間関係を築く上で大きな障害となるだけでなく、心身にまで大きなダメージを与えます
嫉妬がもたらすのは、解決ではなくて、苦しみとやりきれなさだけ
嫉妬深い女性はアルツハイマー型認知症(AD)発症リスクが高い
研究は1968年にスタート。スウェーデン在住の800人の女性(研究開始当時の年齢は38~54歳:平均年齢46歳)を対象に、38年間にわたり追跡調査を行ってきたもの。この間、74年、80年、92年、2005年に中間調査を実施している。
追跡対象者に対しては、神経症的傾向と外向性・内向性のレベルを調べる「アイゼンク(モーズレイ)性格検査」を実施。AD発症の判断は、精神障害 の国際診断基準と個々人の病歴や保健データに沿って行った。このほか、過去5年間のうちに1カ月以上続く睡眠障害や神経過敏、短気、過緊張などストレス反 応があったかどうかも調べている。
38年間の追跡期間中、153人の女性が認知症を発症し、このうち104人がADを発症した。また、ストレス反応の有無や性格検査に基づくデータ とクロスしてみると、「罪悪感を持ち、怒りや不安、嫉妬、不機嫌」などに陥りやすい「神経症的傾向」で内向的な女性は、最もAD発症リスクが高いことが示 された。該当女性の4分の1がADを発症していたのである。
ソース
嫉妬はわが身に仇をなす アルツハイマー発症リスクが上昇|男の健康|ダイヤモンド・オンライン
嫉妬をしなくなるためにはどうしたらいい?
「嫉妬は人間がもつ自然な感情である」ということを心に刻む。
「嫉妬」は喜怒哀楽のような人間らしい感情の一つであり、これをなくすことはとても難しいように感じます。そもそも、嫉妬の何が問題かというと、「嫉妬をすることで気分が落ち込むという」ことと「激しい怒りに苛まれる」というデメリットがあるということです。
つまり、嫉妬の苦しみから解放されるには、嫉妬自体を止める or 嫉妬をしてもネガティブにならないのどちらかが方法として考えられます。
「他人と自分を比べないようにする癖」をつける
比べてしまうから、劣等感を感じて嫉妬してしまうのです
嫉妬の感情が起こったときは、人は人、自分は自分という気持ちを忘れている時。
一回自分の感情や価値観を整理して、自分にしかできないことで力を発揮してみるとよいかも(人は人。自分は自分。あなたには、あなたの価値がある)
自分を犠牲者だと思うのをやめる
自分が犠牲者だと思うから嫉妬の対象を恨んでしまう。怒りをぶつけようとしてしまう。攻撃的になってしまう。そんな自分を醜いと思ってしまう。汚いと思ってしまう。自己嫌悪を抱いてしまう。傷つけたいと思ってしまう。だから犠牲者だと思ってはいけない。自分を醜い人間だと思ってもいけない。嫉妬は自然な感情なのだから。
人を妬む感情がおこった時は、嫉妬という感情をバネに、自信をつけるために努力を重ねるか、自分の得意分野に目を向けて長所を伸ばしていくよう工夫してみましょう
この感情を良い方向に利用できれば、モチベーションになるかもしれません。
嫉妬という感情のエネルギーは嫉妬心が強ければ強いほど大きくなります。そのエネルギーを有効に使ってより魅力的な自分になる努力をしてみましょう。エネルギーは使い方しだいです。たとえば核エネルギー。核は正しい使い方をすれば豊かな社会を築くことができる。でも、間違った使い方をすれば社会に甚大な害を及ぼします。それは嫉妬も同じです。嫉妬を有効利用できるよう少しずつがんばってみましょう。
自分は愛されるのにふさわしいと思えるようになっていく為に自分自身を見つめ。
自己評価が低ければ低いほど嫉妬を抱く可能性が高くなる。
自己価値を高めれば嫉妬する可能性が低くなる。
自分自身の欠点ばかり見ている人は自己評価が低くなる。どうして自分の欠点ばかり見てしまうのか?それが習慣になってしまっているからだ。だから意識的に自分の美点に目を向ける努力をしてみましょう。それを続けてみましょう。そうすれば美点を見ることが習慣になる。習慣になれば嫉妬する可能性は今より低くなっているはずです。
嫉妬の原因はすべて自分にある
嫉妬は自分の中で起こった感情です。心の中を探してみれば、感情のもつれの原因と解決方法は必ず見つかります。相手は何も悪くありません。
『嫉妬』という感情じたいを無くすということは、難しいかもしれません。
しかし、嫉妬を感じた時、手放していくことができれば嫉妬という感情と上手に付き合うことができます
欲しいものがあったら手に入れる努力をすればいいし、羨ましい能力があったら習得できるように練習すればいいだけなんです。