図書館でいつものように絵本をみていたら、聞き覚えのあるフレーズと、はじけるような笑顔の子供の写真が目に入ってきた。
「あ!もしかして?」と思って開いてみたら、やっぱりそうだった。子供たちがまだ小さい頃、幼稚園のお遊戯会で歌っていたあの歌だった。
本を開くとまず目に入ってくるのは、この言葉。
こどもは
こどもだから
こどもでいい
きみは きみ
そのまんま
そのまんま
おおきくなれ
そして、篠木眞さんが写し出した子供たちの姿に心を奪われる。笑顔も、泣き顔も、びっくりした顔も、全部が美しい。今、この一瞬を、真剣に生きている、まっすぐなまなざしに、心が全部もっていかれる。
わたしは自分の子を産むまで、特に子供のことが好きではなかった。うるさいし、自分勝手だし、すぐ泣くし、汚すし、「かわいい」なんてちっとも思えなかった。正直いうと、自分の子が生まれてからだってそうだ。もっというと、今だって「子供はかわいい。子供が大好き」とは言い切れない。
子供だろうと、大人だろうと、かわいい子はかわいいし、憎たらしい人は憎たらしい。子供だからかわいいなんてありえない。子供たちと関わるのは、体力がいる。とにかく疲れる。自分の子だって面倒くさいときがある(しょっちゅう)んだから、よその子なんて尚更だ。
でも、面倒くさいからってどうでもいいわけじゃない。
寒い思いをする子がいないといいな。
おなかすかせてひもじい思いをする子がいないといいな。
親にたたかれたり、ののしられたりする子がいないといいな。
安心して眠りにつけて、安心して夢をみれたらいいな。
わたしのような子がひとりもいない方がいいな。
そのためにわたしは何をしよう。何がしたい?何ができる?
「世界中のこどもたちが」は、そんなことを考えさせてくれる、感じさせてくれる、すてきな絵本だ。
おわりに
聴いたことがない人がもしいたら、こちらの動画がとてもすてきなのでぜひ。
おしまい。
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