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 中国北京市第2中級人民法院(地裁に相当)は22日、中国を代表する人権派弁護士で、民族怨恨(えんこん)扇動罪と騒動挑発罪に問われた浦志強(プーチーチアン)氏(50)に懲役3年、執行猶予3年の判決を言い渡した。人権活動家らに対する裁判で裁判所が実刑の判断を避けるのは異例だ。

 国営新華社通信によると、法院は執行猶予をつけた理由について「積極的に罪を認め、反省している」とした。しかし、浦氏は一貫して無罪を主張。市公安局の捜査に無理があったとの指摘があり、国際社会の強い批判も踏まえ、事件の穏当な幕引きを図る政治判断があった可能性もある。

 浦氏はネット上にウイグル族やチベット族に対する民族政策を批判する書き込みをしたなどとして5月に起訴された。

 浦氏は人権侵害の温床と言われてきた「労働教養制度」の問題を指摘し制度の廃止につなげるなど、行動力と発信力に優れた弁護士。12月14日の初公判では書き込みが一部粗暴だったことを謝罪しつつ、憲法が定める言論の自由の範囲内だと主張していた。

 北京市公安局は昨年5月、天安門事件に関する私的な集会に参加したことを理由に浦氏を拘束。重罪の国家政権転覆扇動罪などに問うべきだとしたが、検察が退けていた。(北京=林望)