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【東京】墨田工高生 選挙意識の芽生え 大学生が「出前授業」
来夏の参院選から選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるのを前に、地元の大学生が授業をする「選挙出前授業」が、都立墨田工業高校(江東区森下)であった。高校生と大学生で選挙権への意識の差は大きく、あらためて高校生が政治や投票の意味を学ぶ機会を増やす必要性が浮き彫りになった。 (木原育子) 投票に行くか行かないか−。授業では高校生同士数人ずつで理由を話し合うワークショップをしたが、議論が平行線をたどるグループも多かった。そもそも選挙や政治への基本的知識が少ないようだ。 「投票に行かなければ、皆さんの声は政策に反映されないんですよ」 講義形式で、武蔵野大(江東区)の学生が教壇から優しく語り掛け、消費税増税など高校生にも身近な例えを使って説明。最初は興味なさそうだった高校生も次第に顔を上げ、納得したような表情になった。 講義をした政治経済学部三年の遠藤栞さん(21)は、「大学生は授業で選挙や政治を学ぶ機会も多いが、高校生は少ないのかも。でも、今日の授業のように丁寧に説明すれば、みんな分かってくれる」と語った。 授業は、江東区選挙管理委員会の主催。選挙権年齢の引き下げに伴い、対象を小中学校から高校に拡大して募集し、墨田工業高から申し出があった。若い世代の選挙意識の研究を進める武蔵野大にも呼び掛け、合同で行った。 区選管事務局の藤間秀弥さん(33)は「選挙の意義を伝える必要性は急務。高校生にも少しずつでも当事者意識を持ってもらえたら」と話した。 PR情報
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