「政治家と官僚 日英比較研究」。こんな表題の知る人ぞ知る論文がある。8月に世を去った前財務事務次官の香川俊介(享年58)が1997年に著した。当時の出向先だった英王立国際問題研究所(チャタムハウス)のレターヘッドに、手書きで124枚。政と官にもっと「競争」を導入し、統治システムの質を高めよ、と説く提言の核心部分は、今も重い問いかけとして迫る。
■将来見据えた政策決定をするのは官僚ではない
79年に…
「政治家と官僚 日英比較研究」。こんな表題の知る人ぞ知る論文がある。8月に世を去った前財務事務次官の香川俊介(享年58)が1997年に著した。当時の出向先だった英王立国際問題研究所(チャタムハウス)…続き (12/22)
首相の安倍晋三が2016年夏の参院選に合わせて衆院を解散し、衆参同日選に打って出るかも知れない――。師走の永田町に解散風が吹く。安倍の政権運営を展望すると、それが最も合理的な選択とも見えるからだ。衆…続き (12/8)
2015年は「秋の国会」がないまま暮れてゆく。野党が憲法53条に基づいて要求した臨時国会の召集を、首相の安倍晋三は首脳外交や予算編成などの過密日程を理由に見送る。年間を通し、国会を通常国会の1会期し…続き (11/24)