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最終更新:2015年12月21日(月) 18時45分

生活圏から離れた森林、除染行わない方針決定

 原発事故以降、福島県内で行われている除染。土や落ち葉などを取り除いて放射線量を下げるという、気の遠くなるような作業です。環境省は、生活圏から離れた森林では、この除染を行わないと決めました。地元の住民からは「裏切りだ」という声も出ています。

 福島県双葉町で、老朽化を理由に21日、撤去作業が始まった看板。そこには、“明るい未来”という言葉がありますが、福島県に住む人たちには、厳しい現実が突きつけられています。

 2011年に起きた東京電力・福島第一原発からの放射性物質の流出で、福島県では、いまだに4万人以上の住民が避難生活などを余儀なくされていま$9!#0lJ}$G!"=;Bp$dF;O)!"G@CO$K2C$($F!"=;L1$N@83h7w$+$i#2#0%a!<%H%k0JFb$K$"$k?9NS$rBP>]$K=|@w:n6H$,B3$$$F$$$^$9$,!"4D6->J$O#2#1F|!"@83h7w$+$iN%$l$??9NS$G$O=|@w$r9T$o$J$$J}?K$r7h$a$^$7$?!#

 国はその理由として、“生活圏に影響を与えるような放射性物質の飛散は森林からは確認されていない”ことなどを挙げています。今回の方針に、地元・福島県では・・・。

 「(森林除染を)やらないならば、これからの森林の環境整備をどうしていくかも、やはりあわせて検討してほしい」(福島・川内村 遠藤雄幸村長)

 また、避難生活が続く福島第一原発の地元、大熊町の住民からも、反発とあきらめの声があがっています。

 「本来ならば完全に全部除染して、戻ることを考えていった方がいい」(大熊町の住民)
 「(森林の除染は)やってもらった方が良いでしょうけどね。だけど国でやらないと決めた以上は、やらないんだろうから。どうしようもないですね」(大熊町の住民)
 「私のところは森林ばっかりで、森林の中にぽつんぽつんと家がある状態。森林そのものが生活圏なんですよ。やっぱり森林(除染)は、それなりに金と時間がかかるっていうことでしょう。裏切られたっていうかね、そういう気持ちでいっぱいですね」(大熊町の住民)

 福島県の内堀知事は、今回の方針を承知していないとしつつ、国に今後の方向性を示すよう求めました。

 「環境省に対して、森林除染の今後の方向性をしっかり出してほしい。森林は福島県全体で非常に大きな面積がある」(福島県 内堀雅雄知事)

 原発事故で福島に飛散した放射性物質セシウム137の半減期はおよそ30年。森林の除染作業を行わなければ、まだ25年以上の歳月がかかることになりますが、環境省は今後、除染のガイドラインを変更することにしています。(21日18:05)

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