中央教育審議会は21日、専門知識を持つ人や地域の人たちと協力する「チーム学校」について、馳浩・文部科学相に答申した。部活動を支援する「部活動指導員(仮称)」の制度化や、福祉の専門家スクールソーシャルワーカー(SSW)の充実などを盛り込んだ。いずれも、早ければ来年度中にも学校職員として法令に位置づけられる。

 教員の負担を減らそうと、部活動に外部から指導者を招く学校が増え、中学の場合は約3万人。だが、ほとんどが学校外の協力者で、顧問や土日の試合で校外への引率はできず、主に技術指導をしている。学校職員である「指導員」として法令に明記し、顧問も引率も可能にする。

 国際調査によると、日本の教員が部活指導に費やす時間は、中学が週7・7時間で調査に参加した国の平均の3倍を上回る。別の調査では、中学の運動部顧問の46%が、担当競技の経験がなかった。

 SSWも学校に必要な職員として法令に盛り込む。文科省は今後、増員する考えだ。