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弘前にプロ野球公式戦を 市、誘致へ取り組み

スコアボードを補修中の「はるか夢球場」。本格改修には費用確保などの課題がある

 青森県内で26年間開かれていないプロ野球1軍の試合を誘致しようと、弘前市が準備を進めている。庁内にプロジェクトチームを設置し、元プロ野球選手を職員として採用。まずは東北楽天主催の2軍戦をことし6月、6年ぶりに開催する。1軍戦誘致には球場の改修などが必要で、2017年の実現を目指す。
 公式戦誘致を昨年4月の市長選で公約に掲げた葛西憲之市長は「子どもたちの夢を育むため、必ず誘致を実現したい」と意気込む。
 市は市野球協会からの誘致の要望も受け、同10月に文化スポーツ振興課など六つの課で構成するプロジェクトチーム(PT)を設置した。ことし1月、プロ野球日本ハムで投手として活躍した元楽天ジュニアヘッドコーチの今関勝さん(43)を同課職員として採用した。
 現在、楽天と協力しハード、ソフト両面で誘致活動を進めている。
 ハード面での課題は球場の改修だ。楽天側からは経営面を考慮した上で観客収容数1万4000人程度の球場を求められているという。使用予定の同市豊田の市営「はるか夢球場」の収容人数は、公称約1万2000人だが、実質は約6000人。照明設備や監督室などの整備も必要という。
 同課の工藤隆夫主査は「コボスタ宮城でも改修に約30億円掛かったと聞いている。費用負担が課題だ」と話した。
 県内では1988年7月のヤクルト−広島戦を最後に、1軍戦が行われていない。集客力の高い1軍戦開催で市全体を活性化するとともに、プロスポーツを通じて子どもたちの夢を育む狙いがある。
 今関さんは「1軍戦誘致には設備面の整備も重要だが、地元の熱烈なファンの存在も欠かせない。市民の間で誘致の機運を盛り上げることが不可欠だ」と語った。実現に向け、市内の学校で野球指導をするなど機運醸成を進めていくという。


関連ページ: 青森 スポーツ

2015年02月07日土曜日

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