就活のグループディスカッションでバームクーヘンが好きだという男の人と知り合った。
彼は自己紹介の場で、
「安物のバームクーヘンしか食べたことがなく、バームクーヘンが嫌いだと言う人はぜひ美味しいバームクーヘンを食べて欲しい」
「自分は別のもっと美味しいところを知っているので興味がある人はあとで来たら話をする」
といった話をした。
私は甘いもの全般が好きであるが、バームクーヘンという繊細な食べ物について、味の違いを語ることはできない。
オーソドックスな甘味について語れる人と出会えたことに私の胸は高鳴った。
「さっきの話だけど、どこのバームクーヘンが美味しいの?」
彼は答えた
「ねんりん家のバームクーヘンは美味しいよ」
-知ってる。
「あとはCLUB HARIEかな」
-知ってる。
-違う、そんなことが聞きたかったわけじゃない。
確かにねんりん家のバームクーヘンもCLUB HARIEのバームクーヘンも美味しい。
でも私が聞きたいのはそんな話じゃなかった。
別に誰が悪いわけでもない。
ただ、ひどくがっかりした。
せっかくバウムクーヘンの「違いがわかる男」に出会ったのに、 質問のしかたが悪かったね。 「どこのバームクーヘンが美味しいの?」って聞かれたら、 そりゃあ、美味しいところの...