韓日格付け逆転、日本を他山の石にすべき

韓中日の格付けに「地殻変動」

 ムーディーズによる格上げにより、韓国は韓中日3過酷で最も高い格付けとなった。格付け大手3社のうち、ムーディーズとフィッチは韓国に中国より1段階、日本より2段階高い格付けを与えている。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の格付けでは、韓国と中国(AAマイナス)は日本(Aプラス)より1段階高い。

 世界的な金融危機以前は、韓中日3カ国の格付けは日本、中国、韓国の順に変動がなかった。しかし、日本の格付けが相次いで引き下げられ、中国経済が停滞する間に韓国の格付けが上昇し、韓国、中国、日本の順へと「地殻変動」が起きた。2008年当時、韓国はムーディーズの格付けで上から6番目の「A2」だったが、世界的な金融危機を経て、3段階も引き上げられた。S&P、フィッチも韓国の信用格付けをそれぞれ2段階、1段階引き上げた。

 中国は2010年、ムーディーズとS&Pが1段階格付けを引き上げて以降は変動がない。日本は金融危機後、格付けを相次いで引き下げられる屈辱を味わった。日本はムーディーズの格付けで04年に最高評価のAaaまで上昇し、それを5年間維持したが、09年5月以降、3回の格下げにより、韓国、中国より低いA1にまで後退した。S&Pも11年と今年、それぞれ1段階ずつ日本の格付けを引き下げ、フィッチも12年と今年、それぞれ格下げに踏み切った。

 日本の格付けが急速に低下したのは、景気低迷を防ぐために多額の財政資金を投入し、負債が膨らんでいるためだ。日本の国内総生産(GDP)に占める政府債務の割合は、08年の174%から14年末には230%に上昇し、政府債務負担が世界で最も深刻となっている。

 専門家は韓中日の格付け逆転を自画自賛せず、日本を他山の石とすべきだと指摘する。韓国も景気浮揚のために拡張的財政政策を採用し、政府債務が年々急速に増加している。韓国の政府債務は今年500兆ウォンを突破し、対GDP比も40%を超える見通しだ。管理財政収支(社会保障基金を除いた財政収支)も09年以降、毎年赤字を計上し続け、今年も46兆ウォンの赤字が見込まれている。

チェ・ギュミン記者
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