「教室内(スクール)カースト」もう2年位前に一度読みました。読み終わったあと、
「くだらね~(-∀-)がきんちょってバカね」と一言感想を吐き、すぐに古本屋に売りました。
今、本は手元にないのですが、この本を読んだ後、くだらない、という判断をくだした一番のポイントは覚えています。
スクールカーストについて、著者のインタビューを受けた現役教師(20代)のコメントです。
「(下位のグループにいる生徒は)見ていて気持ちいいもんじゃない。
プラマイゼロを最高として生きているように見える。関心持たれないように生きれたなら、やつらにとっては成功で」
「だからこっちが作文の代表を選ぶって言って、真っ先に浮かぶのが強いグループの子たちだからね。だから弱いほうにはとても任せられない。候補にすら挙がらない。そこにしたら、大変なことになっちゃいそうだから」
「(下位のグループにいる生徒は)将来100%使えない」
その他にも正確には覚えていないのですが、とにかく上位の子は適当に媚びを売れるし、コミュ力もあるし、爽やかで積極的だから、どう人生転んでもなんとかなる、というような発言をしていたと思います。
それに対し、下位の子は消極的で不器用で適当に媚びも売れないので、この先ヤバんじゃない?という感じ。
私は、「いい大人が本気でこんなこと考えてるなんて、教師って世間知らずで幼稚な人が多いのかな?」と思いました。もちろん、この本でインタビューされている教師の個性がたまたまそうだったというだけだと思います。
でもね、教師の精神年齢が中高生と同類ってどうなんですか・・。本当に呆れますよ。
スクールカーストがくだらない理由
その教師が言うには、
- コミュ力
- 押しの強さ
- 自己主張
媚びの売り方が上手い生徒は、大人になっても、同じように中心的人物に位置づけられ、人気もあり、有利なポジションで生活してゆけるということです。
スクールカーストの上位って、一言でいうと、押しの強さ、だと思うんです。
コミュ力といっても、それは相手の気持ちを考えて配慮できる、相手の利益も考えて接することができる、という高等なものではなく、都合のいい相手にはへーこら媚びを売り、利害関係のない相手、立場の弱い人には傲慢な態度で接する、という日和見的なスキルです。
よくいませんか?職場でも近所でも、ママ友でも、上の人にはへーこらして、新人やおとなしそうな人にはものすごい傲慢な態度にガラリと変わる人。
こういう人ってスクールカーストでいう上位の人の条件に当てはまる人、だと思います。
相手への思いやりや感謝なんてかけらもなく、利害関係と表面的な要素だけで相手をいつも値踏みしてつき合い、態度をコロコロ変える人です。
そういう人が大人が集まる社会の中で、信頼され、人気があり、人に持ち上げられ、有利なポジションでいつづけること、ができるとは到底思えません。
むしろ、信頼関係が築けず、敵を作り、孤立するか、同じような競争意識が強く、人を表面的な要素ですぐに値踏みし、攻撃的な人としか関係を築けないでしょう。
その結果、いつまでも学生時代のように心にナイフを持ちながら、少しでも自分を強く見せようと、虚勢をはりつづけるような生活になると思います。
単純に考えればわかりますが、スクールカーストを形成する集団はみんな子供です。
精神的にまだ幼稚な部分があり、社会経験も少なく人を見る目が十分でない状態の人が集まる集団です。
一方社会は大人が集まる集団です。
今まで生きてきた中で、いろいろな人と関わり、色々な性格の人の言動、行動パターンを見てきています。
そして、どういう人が自分に損害を与えやすいタイプか、どういう人が自分に利益をもたらしてくれるタイプの人か、を見抜く目を持っています。
相手の気持ちを無視し、押しの強さで主導権を握ろうとするような人と一緒にいると、不快なだけでなく、自分までトラブルに巻き込まれかねない、と悟りますし、
逆に自分が本当に辛い時に助けてくれた人の優しさや思いやりの価値にも気づきます。
つまり、押しの強さ、自己主張が強いだけで、人の心がわからない人、思いやりのない人は信頼されないのです。
大人になればなる程、誠実さや思いやりなど、自分の利益だけななく、相手の利益や立場にたって考えられる人、の方が信頼されます。
スクールカーストのように、相手に敬意を払えない人、日和見的で計算高い人は敬遠されるのです。関わってもメリットがなさすぎる、とわかるからです。
友人のママ友関係から学ぶ「スクールカーストを引きずる大人」の痛々しさ
私の友人は現在子供を有名な私立の幼稚園に通わせています。この間、その友人がこんな愚痴を言っていました。
「あの幼稚園に入れたのはいいんだけど、あそこのママさん達がちょっとねぇ・・。5人位ものすごく自己主張が強くて、仕切るママさん達がいるの。
先生にもいちいちケチつけて、周囲のママさんにも洋服がどうだ、ウチの子のほうが○○ができる、とかもうギラギラしちゃって。
食事に毎回誘われるだけど、自分達は贅沢三昧な暮らしをしてるのに、『子育ては大変~よね~』って昼間からワイン飲みながら自慢話とマウンティング大会よ。とても関わりたいと思えるような人たちじゃないのよ(-д-)」
そこで私は、「他のママさんグループでいい人たちはいないの?」と聞くと、
「いるんだけどね。みんなあの人達がしゃしゃり出て仕切るから、迷惑そうに遠巻きで見てるのよ。みんな面倒くさいから関わりたくないの。いい加減気づいて欲しいよね。怖がられてるんじゃなくて、嫌われてるんだって。」
と言っていました。
まるでスクールカースト時代の少女達が世間知らずのままそのまま大人になってしまい、狭い世界で勘違いし、大人に距離を置かれる・・そんな図式です。
大人になるとスクールカーストの定義も順位も変わる
スクールカーストは人を見る目が養われていない段階で、人から信頼されるにはどうすればいいのか?がわからない子供の間で繰り広げられる茶番のカースト制度なのです。
本家の制度とは違い、それぞれが大人になるにつれ、制度の基準は代わり、カーストの順位も入れ変わります。
大人の『ソーシャルカースト』上位にくる人の3つの特徴
大人になり、カースト上位にくるとしたら、1.コミュ力があり、2明るく、3活発な人でしょう。
あれ?それじゃスクールカーストと変わらないじゃん!と思えますが、中身が違います。
- コミュ力がり(相手の立場や気持ちを思いやれる誠実さがある)
- 明るく(物事を前向きに捉え、人の足を引っ張ったり、気持ちを重くさせるような言動、行動が少ない人)
- 活発な人(行動力があり、自分だけでなく人にも利益をもたらすよう動ける人)
スクールカーストの定義の、利己的とは対照的です。もちろん、利他的すぎても利用されるだけで一生終わるリスクが高くなります。
つまり、太っ腹な人、器の広い人が上位にくるのではないでしょうか。
自分だけ得をしたいから、いい情報は教えてやらない、自分だけ楽をしたいから、動かない、というような人は、他人にとっても関わるメリットがなさすぎるので、人望はなく、有利なポジションにも就けないでしょうね。
まとめ
まとめますと、やはり唯一の大人へのインタビューであった教師の想像以上のDQN発言が一番印象に残り、くだらね~と思わせた本だった、ということになります。
人気があるのか、割と高値で買い取って貰えたので、よし、とします。
でも、この教室内(スクール)カースト、くだらなさすぎて笑えるので、ガキんちょの世界にご興味のある方はぜひ一読をオススメします(・∀・)