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不法投棄の捜査資料 業者名など伏せ開示を 最高裁12月16日 22時00分
おととし、滋賀県高島市の河川敷に、原発事故の放射性物質を含む大量の木くずが不法投棄された事件を受けて、市民団体の代表が求めていた捜査資料の閲覧について、最高裁判所は、木くずが運ばれた市町村名や業者名を伏せたうえで開示するよう命じる決定を出しました。
おととし、滋賀県高島市の鴨川の河川敷に、東京電力・福島第一原発の事故で放出された放射性物質を含む大量の木くずが不法投棄された事件を受けて、市民団体の代表は、有罪判決が確定した業者が、国内の各地に運んだとされる木くずについての捜査資料を開示するよう検察に求めました。
検察は開示しませんでしたが、大津地方裁判所はことし7月、木くずが運ばれた経路や搬入先の都道府県名と市町村名、取り扱い業者などが記された資料の開示を命じる決定を出し、検察が特別抗告していました。
これについて最高裁判所第3小法廷の大谷剛彦裁判長は「搬入先や業者名などが特定されると、風評被害や回復しがたい経済的損害が発生し、関係する人の名誉や生活の平穏を害するおそれがある」として、大津地裁の決定を取り消し、木くずが運ばれた市町村名や業者名を伏せたうえで開示するよう命じる決定を出しました。
検察は開示しませんでしたが、大津地方裁判所はことし7月、木くずが運ばれた経路や搬入先の都道府県名と市町村名、取り扱い業者などが記された資料の開示を命じる決定を出し、検察が特別抗告していました。
これについて最高裁判所第3小法廷の大谷剛彦裁判長は「搬入先や業者名などが特定されると、風評被害や回復しがたい経済的損害が発生し、関係する人の名誉や生活の平穏を害するおそれがある」として、大津地裁の決定を取り消し、木くずが運ばれた市町村名や業者名を伏せたうえで開示するよう命じる決定を出しました。