序章
カッコいいアニメってなんだろう?
カッコいいアニメって、要するに観た人が
「すっげ〜〜!!」って叫ぶような作品のこと。
こういうアニメを作るには、ちょっとしたコツがあるんだ。
例えるなら、 プロレスで肌にオイル塗ってテカテカにしたり
静物写真で果物に霧吹きで水滴つけたりするようなこと。
そういう工夫をすることで、作品をより魅力的なものにしてるんだ。
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ここでは、そんなちょっとした工夫で
より作品をカッコよく魅せる方法を紹介するよ。
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でも、その前に・・・
『孫子の兵法』に曰く
「敵を知り、己(おのれ)を知らば、百戦危うからず」
つーことで、「カッコいい」作品・「つまんない」作品って何かを考えてみよう。
みんな、実際の戦争での映像をニュースとかで見ていて
「なんだか迫力ないなぁ…」って思ったことないかい?
本物の戦闘シーンなんだから、当然リアルなはずなんだけど
なんだか作り物っぽくて退屈で、見終ってすぐに忘れちゃうような映像ってあるよね。
それに対して、ハリウッドの戦争映画の戦闘シーンなんかで
実際にはありえないのに、ものすごく迫力のある映像ってのもあるよね。
つまり・・・
「リアリティ」は、つまんないんだ。
映像は「誇張」されてこそ面白いんだ。
アニメにおける「リアリティ」ってのは、「本当に近い嘘」のことだと考えよう!
それからアニメの動きって、不自然な動きほど描きやすく派手で見栄えがして、
逆に自然な動きほど難しく地味になってしまうという特徴があるんだ。
だからアニメ初心者の人は、不自然で派手な画面ばかりを描きやすくなっちゃう。
でも、ひとつの作品として見た場合、ずっと派手な場面ばかり続いても効果は上がらないんだ。
『自然な動き』
↓
『派手な動き』
↓
『自然な動き』
↓
『派手な動き』
と、交互にやると、派手な動きがすごくカッコよく見えるんだよ。
さらに言うと、この『派手な動き』は
後になればなるほどド派手にしないといけない。
フリーザ様を倒した後、敵ボスとしてヤムチャを出してはいけないんだ。
そして最後に、もうひとつ。
若いアニメーターに多いんだけど
「これまで誰もやらなかった、まったく新しい画期的な表現方法」というものに
やたら挑戦したがって、結局わけわからんものを作る人がよくいるんだ。
「これまで誰もやらなかった事」って、たいていそれは
「先人が思いついたけど、くだらないからあえてやらなかった事」か
もしくは、「やったけどつまんないからボツになった事」だ。
自転車に乗れない人がバイクを運転しようとしたら悲惨なことになるように
基本を理解していない人間が斬新な画面を作ろうとすると
悲惨な結果が待ってるぞ!
新しい表現方法にチャレンジするのは
まず、基本をしっかり身に付けてからにしよう!
過去にそういうことをやっちゃった、おじさんからのみんなへのアドバイスだ!
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第一章
簡単カッコいい歩き・走りアニメの作り方(前編)
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